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★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2025年7月に「はてなブログ」へ引越し予定。

春の二重星観望その2(2025年6月8日)

2025-06-11 06:00:00 | 重星・連星
 前回のブログ記事 【 春の二重星観望その1(2025年6月8日) 】からの続きです。

 6月8日(日)の日没時の気温は20度と日中の札幌は夏のイメージです。星見しながら飲みたくなりました。


 ハイボールを階下で作って屋上へ。二重星の観望と撮影をしながらすでに半分以上も飲んでしまい、ほろ酔い気分です。


 ζ Her (ヘルクレス座ゼータ星)です。主星2.84等級、伴星5.40等級、離角1.5秒角、位置角79.6度(SkySafariからの引用値)です。口径15cm屈折望遠鏡+XW3.5mm接眼鏡+スマホでコリメート撮影したうち、写りが一番いい21時35分に撮影した画像を天の北極を上にして掲載。


 α Her (ヘルクレス座アルファ星=固有名ラス・アルゲティ)です。主星3.36等級、伴星5.40等級、離角4.6秒角、位置角102.1度(SkySafariからの引用値)です。色の対比が綺麗で小さな望遠鏡の好対象です。22時51分に口径15cm屈折望遠鏡+XW3.5mm接眼鏡+スマホでコリメート撮影。

 この日の夜は小惑星ベスタ、はくちょう座の惑星状星雲、土星、金星などを観望したので、その様子をブログに順次アップする予定です。
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春の二重星観望その1(2025年6月8日)

2025-06-10 06:00:00 | 重星・連星
 6月8日(日)の札幌は見事な晴れ。明け方まで晴天が続きそうです。


 日の入り前に自宅屋上の望遠鏡を準備し、月齢12のお月様を見ています。
 月の首振り運動(秤動)で今夜の月は月面の北側がよく見えています。月面の北側にあるプラトーというクレーターがいつもより丸く見えました。


 地平線(建物?)に沈むお日様です。19時02分に撮影。


 口径15cm屈折望遠鏡+XW5mm接眼鏡+スマホでコリメート撮影した α Lib (てんびん座アルファ星=固有名ズベン・エル・ゲヌビ)です。まだ空がかなり明るい状態で19時31分に撮影。接眼鏡のゴミ(右上)が写ってしまいました。
 左下が2.75等級の α2 、右上が5.19等級の α1 、離角は3.9分角と双眼鏡の好対象です。なぜ暗い伴星の方が α1 なのか不思議です。(等級と離角は SkySafari というアプリから引用)


 γ Vir (おとめ座ガンマ星=固有名ポリマ)です。主星3.48等級、伴星3.53等級、離角3.5秒角(2025年)です。
 口径15cm屈折望遠鏡+XW3.5mm接眼鏡+スマホで19時46分にコリメート撮影。

 ポリマの軌道周期は約169年。過去数年間の離角変化が激しいことから、いつ時点の離角なのか明示しておきました。リチャード ディボンスミスさんが描いた軌道図を掲載しておきます。

  (C) 1996-2014 Richard Dibon-Smith

 次回のブログ記事 【 春の二重星観望その2(2025年6月8日) 】に続きます。
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うしかい座の二重星Σ1825

2025-05-10 06:00:00 | 重星・連星
 アメリカ在住の星仲間Kentさんが見たという二重星を私も見たいと思い、5月7日(水)の夕方に自宅屋上の望遠鏡をスタンバイさせました。
(2024年12月からFacebookをお休みしていましたが、2025年5月7日に再開したことからKentさんの二重星を見たというFacebook投稿が閲覧できました)


 少し薄曇りですが、うしかい座の二重星Σ1825(ストルーべ1825、発音によってはストルーフェ、シュトルーベ)が目的の星で、その方向に望遠鏡を向けています。まだ薄明が終わっていないので空が明るいです。望遠鏡の上に写っているのは月です。19時08分に撮影。なお、この日の日没は18時42分。

 口径15cm屈折望遠鏡200倍で可愛い二重星が分離できました。薄雲があるので口径15cmだと集光力不足で撮影は無理があると判断し、口径40cm反射望遠鏡で撮影することにしました。


 薄雲を通し、19時31分にスマホでお手軽撮影したΣ1825です。
 SkySafari というアプリによれば、主星6.38等級・伴星8.42等級・離角4.4秒角・位置角151.5度です。

 雲が厚くなってきたため、19時50分に屋上から撤収。気温は11度でした。
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二重星 Struve1964 その2

2023-06-15 06:00:00 | 重星・連星
 前回のブログ記事 【 二重星 Struve1964 その1 】で、6月3日に望遠鏡の視野内に偶然Σ1964が入ってきたと書きましたが、実はΣ1965という二重星を導入しようとした際、間違えてΣ1964を導入してしまったというのが真相です。(笑)

 2023年6月5日(月)の夜、1日前に満月だった明るい月が南東の低空に輝いています。
 月明かりの夜空の下でΣ1964とΣ1965を望遠鏡の視野内に導入しました。2日前の6月3日(土)に続き2回目の導入です。


 口径40cmF10反射を使用しコリメート撮影したΣ1965(かんむり座ゼータ星)とΣ1964です。両星の間隔は0.5度ほど。
 口径15cm70倍の視野0.6度の視野内にはΣ1965とΣ1964が同一視野で見ることができます。画像では分かりにくいですが、70倍の眼視ではそれぞれが二重星であることもわかり、こと座の有名なWW(ダブルダブル)スターに似たミニWWスターといったところでしょうか。
 6月5日23時10分、合成焦点距離2400mm相当、露出15秒、感度ISO800、M117-8162

 Σ1964を300倍から400倍ほどで観察してみました。4重星に見えるかな?
 じっくり観察しても、第4番目の星(伴星のB星)は見えてきません。

 口径15cm屈折では眼視確認できなかったので、撮影準備をしました。


 動画撮影しスタック処理した結果、伴星のB星が極めて淡く写ってくれました。

 口径15cmではB星の確認は無理でした。口径40cm反射だとかろうじてB星を見ることができましたが、大気の揺れの影響を強く受けて撮影も困難でした。

 B星の眼視確認や、先鋭な画像が撮影できなかったことから、もしかしたら【 二重星 Struve1964 その3 】を近日中に挑戦するかもしれません。
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二重星 Struve1964 その1

2023-06-13 06:00:00 | 重星・連星
 Struve1964 というのは、かんむり座にある二重星です。略してΣ1964やSTF1964と書かれることがあります。かなりマイナーな二重星のようで、二重星に特化した書籍にも詳細データが掲載されていません。

 なお、Struve というのは、ドイツ系ロシア人の天文学者フリードリッヒ・ゲオルグ・ウイルヘルム・フォン・シュトルーベ(Friedrich Georg Wilhelm von Struve 1793ー1864)が作成した約3000個の二重星カタログの略号で、シュトルーベ番号あるいはシュトルーフェ番号などと言われます。
 フリードリッヒの三男のオットー・フォン・シュトルーベ(1819ー1905)も天文学者で父と同様に二重星カタログを編纂し、OΣやOΣΣやSTTという略号で知られています。シュトルーベ家は4世代に渡って天文学者を輩出しています。


 2023年6月3日(土)に自宅屋上の望遠鏡で二重星の観望をした際、ちょっとした勘違いでこのStruve1964が口径15cm屈折望遠鏡70倍の視野に偶然入ってきました。

 最初は普通の二重星かと思い、倍率を210倍に上げて詳しく観察したところ、三重星であることがわかりました。眼視で見ることができる三重星は二重星に比べて少ないため、記録として残すためにスマホで簡易的な撮影をしてみました。


 スマホでお手軽撮影したΣ1964に文字入れしてみました。
 ステラナビゲーターVer.9によれば、主星Aは8.06等級、伴星Cは8.07等級、伴星Dは9.02等級、ACの離角は15.1秒、CDの離角は1.5秒というデータ表示でした。

 あれ? 伴星Bというものがあるはずと思い調べてみると、伴星Bは11.59等級、ABの離角は1.2秒ということが判明。

 この画像はΣ1964を拡大したステラナビゲーターVer.9のスクリーンショットです。主星Aのすぐ左側(東側)に伴星Bがあります。

 10コマほどスマホ撮影した画像のほとんどには、かろうじて伴星Bも写っているようですが、眼視ではわかりませんでした。



 6月5日(月)の夜にもΣ1964の眼視観察と撮影をしてみました。その様子は次回のブログ記事 【 二重星 Struve1964 その2 】で。
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