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★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

うしかい座の二重星Σ1825

2025-05-10 06:00:00 | 重星・連星
 アメリカ在住の星仲間Kentさんが見たという二重星を私も見たいと思い、5月7日(水)の夕方に自宅屋上の望遠鏡をスタンバイさせました。
(2024年12月からFacebookをお休みしていましたが、2025年5月7日に再開したことからKentさんの二重星を見たというFacebook投稿が閲覧できました)


 少し薄曇りですが、うしかい座の二重星Σ1825(ストルーべ1825、発音によってはストルーフェ、シュトルーベ)が目的の星で、その方向に望遠鏡を向けています。まだ薄明が終わっていないので空が明るいです。望遠鏡の上に写っているのは月です。19時08分に撮影。なお、この日の日没は18時42分。

 口径15cm屈折望遠鏡200倍で可愛い二重星が分離できました。薄雲があるので口径15cmだと集光力不足で撮影は無理があると判断し、口径40cm反射望遠鏡で撮影することにしました。


 薄雲を通し、19時31分にスマホでお手軽撮影したΣ1825です。
 SkySafari というアプリによれば、主星6.38等級・伴星8.42等級・離角4.4秒角・位置角151.5度です。

 雲が厚くなってきたため、19時50分に屋上から撤収。気温は11度でした。
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二重星 Struve1964 その2

2023-06-15 06:00:00 | 重星・連星
 前回のブログ記事 【 二重星 Struve1964 その1 】で、6月3日に望遠鏡の視野内に偶然Σ1964が入ってきたと書きましたが、実はΣ1965という二重星を導入しようとした際、間違えてΣ1964を導入してしまったというのが真相です。(笑)

 2023年6月5日(月)の夜、1日前に満月だった明るい月が南東の低空に輝いています。
 月明かりの夜空の下でΣ1964とΣ1965を望遠鏡の視野内に導入しました。2日前の6月3日(土)に続き2回目の導入です。


 口径40cmF10反射を使用しコリメート撮影したΣ1965(かんむり座ゼータ星)とΣ1964です。両星の間隔は0.5度ほど。
 口径15cm70倍の視野0.6度の視野内にはΣ1965とΣ1964が同一視野で見ることができます。画像では分かりにくいですが、70倍の眼視ではそれぞれが二重星であることもわかり、こと座の有名なWW(ダブルダブル)スターに似たミニWWスターといったところでしょうか。
 6月5日23時10分、合成焦点距離2400mm相当、露出15秒、感度ISO800、M117-8162

 Σ1964を300倍から400倍ほどで観察してみました。4重星に見えるかな?
 じっくり観察しても、第4番目の星(伴星のB星)は見えてきません。

 口径15cm屈折では眼視確認できなかったので、撮影準備をしました。


 動画撮影しスタック処理した結果、伴星のB星が極めて淡く写ってくれました。

 口径15cmではB星の確認は無理でした。口径40cm反射だとかろうじてB星を見ることができましたが、大気の揺れの影響を強く受けて撮影も困難でした。

 B星の眼視確認や、先鋭な画像が撮影できなかったことから、もしかしたら【 二重星 Struve1964 その3 】を近日中に挑戦するかもしれません。
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二重星 Struve1964 その1

2023-06-13 06:00:00 | 重星・連星
 Struve1964 というのは、かんむり座にある二重星です。略してΣ1964やSTF1964と書かれることがあります。かなりマイナーな二重星のようで、二重星に特化した書籍にも詳細データが掲載されていません。

 なお、Struve というのは、ドイツ系ロシア人の天文学者フリードリッヒ・ゲオルグ・ウイルヘルム・フォン・シュトルーベ(Friedrich Georg Wilhelm von Struve 1793ー1864)が作成した約3000個の二重星カタログの略号で、シュトルーベ番号あるいはシュトルーフェ番号などと言われます。
 フリードリッヒの三男のオットー・フォン・シュトルーベ(1819ー1905)も天文学者で父と同様に二重星カタログを編纂し、OΣやOΣΣやSTTという略号で知られています。シュトルーベ家は4世代に渡って天文学者を輩出しています。


 2023年6月3日(土)に自宅屋上の望遠鏡で二重星の観望をした際、ちょっとした勘違いでこのStruve1964が口径15cm屈折望遠鏡70倍の視野に偶然入ってきました。

 最初は普通の二重星かと思い、倍率を210倍に上げて詳しく観察したところ、三重星であることがわかりました。眼視で見ることができる三重星は二重星に比べて少ないため、記録として残すためにスマホで簡易的な撮影をしてみました。


 スマホでお手軽撮影したΣ1964に文字入れしてみました。
 ステラナビゲーターVer.9によれば、主星Aは8.06等級、伴星Cは8.07等級、伴星Dは9.02等級、ACの離角は15.1秒、CDの離角は1.5秒というデータ表示でした。

 あれ? 伴星Bというものがあるはずと思い調べてみると、伴星Bは11.59等級、ABの離角は1.2秒ということが判明。

 この画像はΣ1964を拡大したステラナビゲーターVer.9のスクリーンショットです。主星Aのすぐ左側(東側)に伴星Bがあります。

 10コマほどスマホ撮影した画像のほとんどには、かろうじて伴星Bも写っているようですが、眼視ではわかりませんでした。



 6月5日(月)の夜にもΣ1964の眼視観察と撮影をしてみました。その様子は次回のブログ記事 【 二重星 Struve1964 その2 】で。
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プルケリマの拡大撮影

2023-06-11 06:00:00 | 重星・連星
 うしかい座のε(イプシロン)は別名で「プルケリマ」という名前がついた有名な二重星です。

 プルケリマ (Pulcherrima)というのはラテン語で「最も美しいもの」という意味だそうです。
 主星と伴星の離角が2.9秒角と接近しているため小口径の望遠鏡では分離がやや難しく、有名な二重星とはいえ小さな望遠鏡だと美しさを堪能するのは荷が重く感じます。

 Σ1964というやや暗い重星を撮影するためのピント合わせ用として、まず最初にプルケリマを撮影してみました。(Σ1964については次回のブログ記事に掲載予定です)


 動画撮影しスタック処理したプルケリマです。主星のジフラクションリングが第3リングまで写せました。
 主星は薄いオレンジ色で伴星はやや青く、色の対比が綺麗です。画像だとその対比が表現できていません。


 望遠鏡に撮像カメラを接続し動画撮影している様子です。
 眼視確認と撮影を効率よく行うため、接眼部と赤色の撮像カメラとの間に自作した2インチサイズのフリップミラーを入れています。
 撮像カメラが床にぶつからないよう赤道儀架台を30cmほどリフトアップさせ撮影しています。なお、昇降式のピラーは最大60cmまで上昇可能なように作ってあります。

 木造住宅の上に設置してある望遠鏡なので、動画撮影中は建物の微振動で小刻みに動きます。その割には上手くジフラクションリングまで写せました。

 地中のコンクリート基礎から鉄管パイプを立ち上げ望遠鏡架台を支えているとはいえ、家族が階下の室内ドアを閉めるとその振動が伝わって撮影中の天体が角度の7~8秒は動いてしまいます。撮影中の私が動くと角度の3~5秒ほど動いてしまうので、撮影中は極力同じ姿勢で動かないようにしています。(笑)
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2023年5月31日の二重星観望

2023-06-09 06:00:00 | 重星・連星
 5月31日(水)の夜に自宅屋上で久し振りに二重星の観望をしました。


 手始めに薄明中の19時に月を観望。おーっ、大気の揺れは少なめで二重星の観察には良さそうです。望遠鏡が外気に馴染むのを待って、20時から二重星の観望を開始。

・手始めに、りょうけん座のα(アルファ)星 主星3等級・伴星6等級・角距離19秒
   有名な二重星コルカロリ。明るく角距離もあることから小口径の望遠鏡向き。

・からす座のδ(デルタ)星 主星3等級・伴星8等級・角距離25秒
   主星は白色、伴星は40cm反射200倍だと薄い橙色。

・かみのけ座の2番星 主星6等級・伴星7等級・角距離3.7秒
   主星は薄い黄色で伴星の色はよく分からず。特徴があまりない二重星。

・かみのけ座の24番星 主星5等級・伴星6等級・角距離20秒
   主星は黄色〜橙色。伴星は薄い青色で色の対比が美しい。

・うしかい座のμ(ミュー)星 主星μ1は4等級・伴星μ2は7等級・角距離108秒
   うん? 三重星ですね。μ2のすぐそばに8等級のC星があり、μ1とμ2の間に挟まれるように存在し角距離は2.2秒。口径15cm100倍で分離。

・うしかい座のε(イプシロン)星 主星3等級・伴星5等級・角距離2.9秒
   プルケリマ。有名な二重星の割には小口径の望遠鏡だと伴星が見ずらいが、口径40cmだと色の対比が美しい。

・うしかい座のζ(ゼータ)星 主星4等級・伴星5等級・角距離0.1秒
   口径40cm400倍でも分離は無理。角距離0.1秒なら無謀な挑戦。

・うしかい座の44番星 主星5等級・伴星6等級・角距離0.50秒
   口径15cm400倍で少し細長い感じ。口径40cm400倍で分離。

・おおぐま座M101銀河に出現した超新星SN2023ixf
   まだ11等級の明るさを堅持している。口径10cm以上の望遠鏡を持っている方は、夜空が暗い場所でお試しを。

・観望の締めに、こと座の環状星雲M57
   光害や月明かりがあっても、M57はそこそこ表面輝度があるのでよく見える。口径40cm反射だと美味しいドーナツのように見えてくる。お腹が空いたー。(笑)
 
 22時30分に屋上から撤収。気温は10度でした。



 ところで、複数の天文指導員さんから、「今度、屋上の望遠鏡で星を見せてほしいです。」と言われ、「いつでも、当日でも連絡くださいね。私が在宅していればOKですよ。」と返答しています。連絡や来訪をお待ちしているのですが、誰も来てくれません。(笑)

 NHKのBSテレビ「COOL JAPAN」という番組の中で、日本在住の外国人が「こんどマイホームに遊びに来てくださいねと言われ、実際に訪問したらビックリされた」ということを話していました。
 私の方から日時を指定して望遠鏡見てもらうという伝え方が日本人的にはいいのかもしれませんね。

 私と面識のある方でしたら、どなたでもいつでも遠慮なくどうぞお越しください。当日の連絡でも私が在宅時は対応させていただきますね。昼間でも太陽の他に金星や明るい恒星を見ることができますよ。
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