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★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2025年7月に「はてなブログ」へ引越し予定。

口径25cmドールキルハム鏡で見る北極星(2025年6月24日)

2025-06-26 06:00:00 | 25cmドールキルハム望遠鏡
 2025年1月に行った 【 口径25cmドールキルハム鏡(アライメントのテスト2回目) 】からの続きです。

 6月24日(火)の札幌は晴れ。18時台のテレビで北海道は沖縄よりも最高気温を記録したと言っていました。ちなみに札幌の最高温度は30.2度でした。

 1月に行った2回目アライメントのテストをした直後、体調不良や家族介護などがあり中断。5ヶ月ぶりに口径25cmドールキルハム望遠鏡を持ち出すことにしました。

 6月24日の夕飯後、口径25cmドールキルハム鏡筒を自動車に積み、見晴らしのいい札幌丘珠空港の近くまで遠征。
 ここで、アライメントのテストに必要な部品を自宅に忘れたことに気付き、アライメントのテストを諦め観望することに変更。お粗末様。(笑)


 三脚を設置した時点で日没。慌ててスマホで日没を撮影。


 久しぶりに組立てたせいか、手順をかなり忘れていました。蚊が多く、ハッカ油を手や首に塗布。


 空港の近くなので、着陸する航空機が轟音で真上を通って行きました。調べてみると、函館空港発JAL 2754便、機種はATR42-600型、登録名JA13HCでした。


 スマホで撮影した北極星です。
 口径25cmF9.6反射、コマ収差補整レンズ(パラコア)、XW20mm接眼鏡、露出1/4秒、感度ISO3200、6月24日21時01分にコリメート撮影。副鏡と斜鏡を支えるサポーター3本の影響で北極星の周りに6本の光条が写っています。
 SkySafari というアプリによると、北極星は主星2.0等級・伴星9.1等級・離角18.4秒角という二重星です。

 私が中学生の頃に口径5cm屈折望遠鏡に30倍と63倍を使い北極星の伴星を何回も見たことがあります。伴星は少し暗いため口径10cmクラスの望遠鏡であれば明るい北極星のすぐ傍らにポツンと寄り添う可愛い伴星が楽しめますよ。

 この日は著名な星々をいくつか見ましたが、蚊が多いので21時40分に撤収。

 この口径25cmドールキルハム望遠鏡は主鏡・副鏡・斜鏡の3枚反射の光学系です。こと座のダブルダブルスター(こと座ε星)が見事に分離する程度にまで光軸を合わせていますが、もう少し追い込みたいと考えています。


 ところで、このブログはブログ運営会社の都合で2025年11月18日以降閉鎖、つまり閲覧できなくなります。拙ブログの引越し用データの移行を6月25日(水)17時に開始しました。うまく引越しできるといいのですが。

口径25cmドールキルハム望遠鏡(ファインダーの改良)

2025-01-19 06:00:00 | 25cmドールキルハム望遠鏡
 前回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(ピント位置) 】からの続きです。

 AZEQ6架台アライメントの都合で自作の対空ファインダーが使えない場合を考慮し、別の正立ファインダーへ交換できるよう追加部品を作ってみました。


 左が新たに作ったファインダー取り付け部品です。5mm厚アルミ板にファインダー用アリミゾを固定しています。このアリミゾは2.5インチ接眼筒から外した部品を流用しました。
 右はタカハシ製8倍40mm正立ファインダーです。現在は市販されていません。ファインダー脚はケンコー製ですが、私が使いやすいよう6点支持に改造済みです。


 追加した接眼部とファインダーです。取り敢えず主鏡セルの付近にファインダーを取り付けてみました。ファインダーはM8ボルト1本で鏡筒のどこにでも取り付け位置を変えられます。

 ここまで改良作業を終えた直後、思いがけないことに見舞われました。詳細は 【 次回のブログ記事 】で。

口径25cmドールキルハム望遠鏡(ピント位置)

2025-01-17 06:00:00 | 25cmドールキルハム望遠鏡
 前回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(接眼部の改良) 】からの続きです。

 接眼部を鏡筒に設置する際はピントが合うかどうかをきちんと検討しなければなりません。自作の口径25cmドールキルハム望遠鏡は副鏡(凸面鏡)の位置を可変にしているので、焦点位置(ピント位置)を大幅に変えられます。


 直径74mm有効径72mmの副鏡(下)と副鏡セルの部品です。右端の部品はM42ヘリコイドリングです。このリングを回転させると14mmの伸縮、つまり副鏡の位置を±7mm変化させることが可能です。



 副鏡位置m1とは主鏡の焦点位置から副鏡までの距離です。黄色のラインで示したΔS「副鏡シフト量=0」と副鏡位置を±7mm移動させた場合のピント位置ΔPはマイナス58.9mmからプラス67.7mmまで、実に126.6mmもピント位置がずれます。
 副鏡の設計位置m1=200mmからシフト量が増減するほど球面収差が増えますが、大事なのはピントが合うことなので止むを得ません。

 以上の計算は、星野次郎さんの著作「反射望遠鏡の作り方」昭和49年初版、296ページから298ページを参考にしました。


 今回追加した接眼部を鏡筒に固定してみました。なお、ドローチューブの可動範囲は35mmしかありません。

 追加した接眼部はスリーブ端から鏡筒外径まで最短で122mm、ドローチューブを最長に伸ばして157mmです。
 鏡筒外径から筒外焦点位置までの設計値を168mmとしているので、副鏡を設計位置からヘリコイドリングを回し1mmから2mmほど縮める(主鏡から離す)と殆どの接眼鏡でピントが合うはずです。

口径25cmドールキルハム望遠鏡(接眼部の改良)

2025-01-15 06:00:00 | 25cmドールキルハム望遠鏡
 前回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(アライメントのテスト2回目) 】からの続きです。

 AZEQ6架台アライメントの都合で天頂ミラー付き接眼部が使えなくなる場合を考慮し、天頂ミラー無しの接眼部に交換できるよう改良というか別の接眼部を追加で作ってみました。


 口径40cm反射に使う予定で10年ほど前に購入していたドローチューブ径が2.5インチタイプの接眼部です。40cm反射の方は3インチタイプの接眼部を使ったので2.5インチタイプは余っていました。

 この2.5インチタイプの取り付けベース部に付いていた5mm厚プレートを利用し、口径25cmドールキルハム望遠鏡の鏡筒取り付けベースに固定します。


 5mm厚プレートにグラフ用紙を貼り、所定の位置4か所にセンタポンチを打ち、5.2mm径の孔を開けます。


 旭精光製の鏡筒取り付けベースにも所定の位置にセンタポンチを打ち、4.1mmの孔を開けます。


 M5タップでネジ切りします。


 鏡筒取り付けベースに5mm厚プレートをM5ネジ4本で固定。


 左が完成した追加タイプの接眼部。右は天頂ミラー付きの接眼部。

 今回自作した口径25cmドールキルハム望遠鏡は、主鏡+副鏡+斜鏡の3回反射なので、追加タイプの接眼部だと裏像になってしまいます。

 次回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(ピント位置) 】に続きます。

口径25cmドールキルハム望遠鏡(アライメントのテスト2回目)

2025-01-13 06:00:00 | 25cmドールキルハム望遠鏡
 前回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(遠征してファーストライト) 】からの続きです。

 2024年12月28日に1回目のAZEQ6架台アライメントテストに続き、2024年の大晦日から2025年の元日にかけ2回目のテストを新冠の高台で行いました。

 色々と試してみたところ、経緯台モードのホームポジションはどうやら真北の地平線のようです。ホームポジションへのセット動作後に鏡筒が向いている座標を表示させたところ、方位角が360度、高度角が0度を示したためです。


 鏡筒は真北の地平線、ホームポジションに向いています。
 鏡筒を架台に取付ける際、鏡筒が向いている方角に向かって「架台の左側」に鏡筒を取り付けることを前提にファインダーの固定位置を決めていました。
 ところが、このような鏡筒の取り付け方法だと上下の高度角運動が逆回転になってしまい、ワンスターアライメントができませんでした。


 そこで鏡筒を主鏡セルの裏側から見て鏡筒を「架台の右側」にしてみました。
 ベガを導入後にアークトゥールスの方向に鏡筒が向きワンスターアライメントがうまく行ったようです。この時点で、初日の出を見るために海岸まで移動しなければならず、経緯台モードで日周追尾できるか確認に至りませんでした。

 2枚目の画像を見ると明らかなように対空ファインダーが下を向いてしまっているのが問題です。このままでは90度俯視の対空ファインダーが使えません。
 また、私の効き目が右目ということを前提にして接眼部を作ってしまったため、鏡筒が2枚目画像のように「架台の右側」だと顔が鏡筒に接しやすくなってしまうので、最悪の場合は接眼部の改善も考慮しなくてはなりません。

 ところで、往復331kmの運転やマイナス7度の寒さの中で手袋もつけずに3時間以上もアライメントのテストで体の抵抗力が落ちていたせいか、帰宅したら帯状疱疹を再発してしまいました。

 3回目のテストはツースターアライメントを試す予定ですが帯状疱疹が軽快するまでテストを自粛します。「架台の右側」に鏡筒を取り付けた場合の対応をあれこれ考える時間はたっぷりあります。

 次回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(接眼部の改良) 】に続きます。