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★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

口径25cmドールキルハム望遠鏡(ファインダーの改良)

2025-01-19 06:00:00 | 25cmドールキルハム望遠鏡
 前回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(ピント位置) 】からの続きです。

 AZEQ6架台アライメントの都合で自作の対空ファインダーが使えない場合を考慮し、別の正立ファインダーへ交換できるよう追加部品を作ってみました。


 左が新たに作ったファインダー取り付け部品です。5mm厚アルミ板にファインダー用アリミゾを固定しています。このアリミゾは2.5インチ接眼筒から外した部品を流用しました。
 右はタカハシ製8倍40mm正立ファインダーです。現在は市販されていません。ファインダー脚はケンコー製ですが、私が使いやすいよう6点支持に改造済みです。


 追加した接眼部とファインダーです。取り敢えず主鏡セルの付近にファインダーを取り付けてみました。ファインダーはM8ボルト1本で鏡筒のどこにでも取り付け位置を変えられます。

 ここまで改良作業を終えた直後、思いがけないことに見舞われました。詳細は 【 次回のブログ記事 】で。
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口径25cmドールキルハム望遠鏡(ピント位置)

2025-01-17 06:00:00 | 25cmドールキルハム望遠鏡
 前回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(接眼部の改良) 】からの続きです。

 接眼部を鏡筒に設置する際はピントが合うかどうかをきちんと検討しなければなりません。自作の口径25cmドールキルハム望遠鏡は副鏡(凸面鏡)の位置を可変にしているので、焦点位置(ピント位置)を大幅に変えられます。


 直径74mm有効径72mmの副鏡(下)と副鏡セルの部品です。右端の部品はM42ヘリコイドリングです。このリングを回転させると14mmの伸縮、つまり副鏡の位置を±7mm変化させることが可能です。



 副鏡位置m1とは主鏡の焦点位置から副鏡までの距離です。黄色のラインで示したΔS「副鏡シフト量=0」と副鏡位置を±7mm移動させた場合のピント位置ΔPはマイナス58.9mmからプラス67.7mmまで、実に126.6mmもピント位置がずれます。
 副鏡の設計位置m1=200mmからシフト量が増減するほど球面収差が増えますが、大事なのはピントが合うことなので止むを得ません。

 以上の計算は、星野次郎さんの著作「反射望遠鏡の作り方」昭和49年初版、296ページから298ページを参考にしました。


 今回追加した接眼部を鏡筒に固定してみました。なお、ドローチューブの可動範囲は35mmしかありません。

 追加した接眼部はスリーブ端から鏡筒外径まで最短で122mm、ドローチューブを最長に伸ばして157mmです。
 鏡筒外径から筒外焦点位置までの設計値を168mmとしているので、副鏡を設計位置からヘリコイドリングを回し1mmから2mmほど縮める(主鏡から離す)と殆どの接眼鏡でピントが合うはずです。
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口径25cmドールキルハム望遠鏡(接眼部の改良)

2025-01-15 06:00:00 | 25cmドールキルハム望遠鏡
 前回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(アライメントのテスト2回目) 】からの続きです。

 AZEQ6架台アライメントの都合で天頂ミラー付き接眼部が使えなくなる場合を考慮し、天頂ミラー無しの接眼部に交換できるよう改良というか別の接眼部を追加で作ってみました。


 口径40cm反射に使う予定で10年ほど前に購入していたドローチューブ径が2.5インチタイプの接眼部です。40cm反射の方は3インチタイプの接眼部を使ったので2.5インチタイプは余っていました。

 この2.5インチタイプの取り付けベース部に付いていた5mm厚プレートを利用し、口径25cmドールキルハム望遠鏡の鏡筒取り付けベースに固定します。


 5mm厚プレートにグラフ用紙を貼り、所定の位置4か所にセンタポンチを打ち、5.2mm径の孔を開けます。


 旭精光製の鏡筒取り付けベースにも所定の位置にセンタポンチを打ち、4.1mmの孔を開けます。


 M5タップでネジ切りします。


 鏡筒取り付けベースに5mm厚プレートをM5ネジ4本で固定。


 左が完成した追加タイプの接眼部。右は天頂ミラー付きの接眼部。

 今回自作した口径25cmドールキルハム望遠鏡は、主鏡+副鏡+斜鏡の3回反射なので、追加タイプの接眼部だと裏像になってしまいます。

 次回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(ピント位置) 】に続きます。
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口径25cmドールキルハム望遠鏡(アライメントのテスト2回目)

2025-01-13 06:00:00 | 25cmドールキルハム望遠鏡
 前回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(遠征してファーストライト) 】からの続きです。

 2024年12月28日に1回目のAZEQ6架台アライメントテストに続き、2024年の大晦日から2025年の元日にかけ2回目のテストを新冠の高台で行いました。

 色々と試してみたところ、経緯台モードのホームポジションはどうやら真北の地平線のようです。ホームポジションへのセット動作後に鏡筒が向いている座標を表示させたところ、方位角が360度、高度角が0度を示したためです。


 鏡筒は真北の地平線、ホームポジションに向いています。
 鏡筒を架台に取付ける際、鏡筒が向いている方角に向かって「架台の左側」に鏡筒を取り付けることを前提にファインダーの固定位置を決めていました。
 ところが、このような鏡筒の取り付け方法だと上下の高度角運動が逆回転になってしまい、ワンスターアライメントができませんでした。


 そこで鏡筒を主鏡セルの裏側から見て鏡筒を「架台の右側」にしてみました。
 ベガを導入後にアークトゥールスの方向に鏡筒が向きワンスターアライメントがうまく行ったようです。この時点で、初日の出を見るために海岸まで移動しなければならず、経緯台モードで日周追尾できるか確認に至りませんでした。

 2枚目の画像を見ると明らかなように対空ファインダーが下を向いてしまっているのが問題です。このままでは90度俯視の対空ファインダーが使えません。
 また、私の効き目が右目ということを前提にして接眼部を作ってしまったため、鏡筒が2枚目画像のように「架台の右側」だと顔が鏡筒に接しやすくなってしまうので、最悪の場合は接眼部の改善も考慮しなくてはなりません。

 ところで、往復331kmの運転やマイナス7度の寒さの中で手袋もつけずに3時間以上もアライメントのテストで体の抵抗力が落ちていたせいか、帰宅したら帯状疱疹を再発してしまいました。

 3回目のテストはツースターアライメントを試す予定ですが帯状疱疹が軽快するまでテストを自粛します。「架台の右側」に鏡筒を取り付けた場合の対応をあれこれ考える時間はたっぷりあります。

 次回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(接眼部の改良) 】に続きます。
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口径25cmドールキルハム望遠鏡(遠征してファーストライト)

2024-12-31 06:00:00 | 25cmドールキルハム望遠鏡
 前回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(遠征前の改善) 】からの続きです。

 口径25cmドールキルハム望遠鏡には使うアクセサリーが多いので、遠征前にアクセサリーケースを用意しました。

 口径25cmドールキルハム望遠鏡に使うアクセサリー類をアルミケースに収め、遠征に備えます。
 左上から左回りで、コマ収差補正レンズ、ファインダー用接眼鏡、光軸調整用単眼鏡、8mm〜24mmズーム接眼鏡、XW40mm接眼鏡+天頂プリズム、ファインダー本体です。

 最近、忘れ物が多いので遠征の前にチェックリストを作成しておきました。
 鏡筒本体、架台、望遠鏡三脚、バランスウェイト、コントローラー、電源と電源ケーブル、アクセサリーケース、架台の取扱説明書、工具、カメラ一式、充電ケーブル類、防寒グッズ、双眼鏡、照明ライトなどなど。

 冬型気圧配置だと晴天に恵まれない札幌を2024年12月28日(土)の20時過ぎに出発。ファーストライトが見たいという知人のNさんも一緒です。安平町の某所に到着したのは23時前。雲が少しずつ多くなってきました。

 早速、口径25cmドールキルハム望遠鏡を組立てます。三脚アクセサリー板の取付け手順を逆にしてしまったり、主鏡セルの取付け時に固定ネジとワッシャーを凍った地面に落としたりと、組立てに20分以上もかかってしまいました。


 主鏡セルの取付け後に、恒星を見ながら主鏡の光軸修正をしています。なお、画像は最後の1枚を除きNさんが撮影してくれました。

 意外と簡単に初期の光軸修正が完了。私のドールキルハム式反射望遠鏡は主鏡の非球面度が放物面の70%、副鏡が球面なので光軸修正しやすいという利点があります。
 日周追尾のためのアライメントをしてから最終的には高倍率で光軸を追い込む必要があります。なお、日周追尾の必要が殆どない北極星を使って光軸修正する方法もありますが、残念ながら北極星は雲に隠されたまま。

 アライメントというのは明るい1等星などを1個あるいは2個を手動導入し望遠鏡の方向を電子的に記憶させる作業のことです。
 私の場合、天体の自動導入よりも手動導入の方が速いため、アライメント作業が余計に必要な天体の自動導入はあまり好きでありませんが、経緯台で日周自動追尾をするためにはアライメントが必須です。やれやれ、面倒ですねー。

 ワンスターアライメント(1個の恒星でアライメントする方法)で南天のシリウスを手動導入しエンターキーを押しました。その直後に鏡筒が天頂方向のカペラに向かうはずが反対方向の下向きに動き始め、モーターの異音が聞こえたため緊急停止。鏡筒バランスは合っているはずなのにどうして?
 年月日、時刻、緯度経度をきちんと合わせたはずなのに意外な望遠鏡動作に驚きました。

 取扱説明書を読みながら2度目のアライメント作業を試みましたが結果は同じでした。止むを得ず、アライメント作業を省きファインダーの平行調整をしました。


 ファインダーの平行調整をしています。鏡筒とファインダーの光軸が平行になるよう少しずつ調整しましたが、日周追尾していないため時間がかかり、追い込みが不充分になりました。

 再度、取扱説明書を読みながら3回目のアライメント作業を行いました。やはり、結果は同じ。「だから自動導入機は嫌いなんですよー」とNさんにボヤキを連発。

 アライメントを諦め、木星と火星を少しだけ見てファーストライトを終えることにしました。恒星追尾ができないため60倍という低倍率で薄雲を通してでしたが木星の縞模様が良く見えました。火星は明る過ぎて高倍率でないと模様が見えません。


 アライメントできなくて落胆しボヤキ連発の情けない表情の私を撮影してもらいました。今夜はボヤキが多くて済みませんでした。

 2時前に現地を撤収。気温はマイナス11度。


 帰路の途中、木々に結氷した雪がキラキラと輝いていたので道端に停車し撮影。カラーモードで撮影しましたがモノクロモードで撮影したかのように写りました。途中の気温はマイナス16度まで低下。

 4時過ぎに曇っている札幌に戻りました。札幌の気温はマイナス5度。

 帰宅してからアライメントがうまく行かなかった理由を考えてみました。
 シリウスでアライメント後に天頂付近のカペラへ望遠鏡が向くはずが下向きに望遠鏡が動いたということは、上下運動の向きが逆です。
 ということは鏡筒を架台に取付ける際、鏡筒が向いている方角に向かって「架台の左側」に鏡筒を装着していましたが、「架台の右側」にすればどうなるか、あるいは2個の恒星でアライメントをするツースターアライメントをすればどうなるか、近日中に試行錯誤してみます。

 次回のブログ記事 【 口径25cmドールキルハム望遠鏡(アライメントのテスト2回目) 】に続きます。
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