★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

樺太アイヌの伝承調査に同行し天文指導員OBのビール宴会に参加

2024-08-23 06:00:00 | 天文指導員
 星の伝承研究室を主宰されている北尾浩一さんの樺太アイヌ伝承調査に同行させていただきました。

 8月19日(月)、東室蘭駅から特急でJR札幌駅に11時に到着された北尾さんをお迎えし、江別市へと向かいます。

 江別市内で昼食後、江別市7条8丁目の真願寺に到着。このお寺では長年にわたり亡き樺太アイヌの人たちを弔っています。
 ここの住職さんから様々なことをお聞きできました。


 本堂の中に樺太アイヌの人たちに関する資料が掲示されていて、住職さんから許可をいただいて写真撮影している北尾さんです。

 突然の訪問調査にもかかわらず、とても親切に対応していただいたうえ冷たい麦茶をご馳走になりました。樺太アイヌ協会副会長さんの連絡先を住職さんから教えていただき、早速お手紙を出してみると北尾さんは語っていました。住職さん、大変ありがとうございます。

 真願寺を辞去後、アイヌのかたが眠っている近くの墓園まで行き墓石を確認。樺太アイヌの人たちが住んでいた近くの対雁(ついしかり)付近を走行後、新千歳空港まで北尾さんを送っていきました。

 新千歳空港からいったん帰宅後、今夜のビール宴会の会場「札幌テレビ塔」まで路線バスで19時25分に到着。

 集まったのは天文指導員OBの4人と国立天文台の高田さん。カンパーイ。ジンギスカンを食べながら話に夢中となりました。
 前日の急な呼びかけだったので、複数の天文指導員OBから「明日のそれも平日の参加は無理〜」という悲鳴があったようです。(笑)

 久しぶりのアルコール摂取で酔いがまわるのが速いです。


 宴会終了後、テレビ塔の前にあったハートマークで酔っ払い3人をもう1人の酔っ払いが撮影。今夜の札幌は霧雨で少し寒いぐらいでした。

 また飲みましょうね!
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第8回考古天文会議 in 北海道伊達市

2024-08-21 06:00:00 | 天体の記事
 入場無料で一般聴講OKという第8回考古天文学会議に出席してきました。

 2024年8月17日(土)7時前に札幌の自宅を出発し、高速道路代をケチったため伊達市の会場に到着したのは15分遅刻の9時45分でした。


 会議のチラシです。

 午前中の発表内容です。
❶北海道伊達市の歴史1万年ストーリー【永谷幸人さん=伊達市噴火湾研究所】
 カラー刷り16ページの立派な冊子とパワーポイントを使っての発表。特に印象深かったのは明治時代の初期に仙台から移住した亘理伊達家の「伊達邦成当主(江戸時代はお殿様)」がアイヌの人びとへの礼節を重んじることを家臣に命じ、家臣団とアイヌの人たちが協調していたということでした。

❷アイヌの日光感精・卵生神話の起源をめぐって【瀬川拓郎さん=札幌大学】
 太陽の光によって女性が妊娠するという古代の言い伝え「日光感精」や、神様や人間が卵から生まれたという「卵生神話」が世界各地にあることを初めて知りました。そういえば、はくちょう座とふたご座の神話もそうですね。

❸六国史にみえる天体間接近記事の検討【田中禎昭さん=専修大学】
 日本書紀を始めとする古代の歴史書に書かれている天文現象を現代の天文アプリ上で視覚的にデータベース化を進めているという壮大な試みです。
 古代の歴史書の記述がかなり正確であることに驚きました。完成後の一般公開を予定しているそうです。膨大な作業に頭が下がります。

 午後の発表内容です。
❹天文民俗班の取り組み【高田裕行さん=国立天文台】
 国立天文台で行われているアウトリーチ(研究機関の外部発信や情報提供)を積極的に行っていることの現状報告。昔に比べ、様々なアウトリーチに尽力されていることがよく理解できました。(高田さんとは2日後に札幌テレビ塔のビアガーデンでご一緒させていただきました)

❺アイヌ語辞典の中の星たち【古屋昌美さん=アジアの星物語プロジェクト】
 現在入手や閲覧が可能なアイヌ語辞典の紹介と、「アジアの星物語言語」という書籍の出版経緯ついて紹介がありました。辞書や地域によって星の名前が違うという説明が興味深かったです。

❻アイヌ民族と日蝕【今野利秋さん=アジアの星物語プロジェクト】
 アイヌ民族の文化収集が現状では滞っている現状と、過去の皆既日食時にアイヌ民族の対応について紹介。私は1936年(昭和11年)に遠軽で見えた皆既日食を調べていた経緯があったので興味深く拝聴しました。今野さんは天文指導員OBでもあります。

❼MITAKAでのアイヌ星名実装の試み【山田将俊さん=アジアの星物語プロジェクト】

 現役天文指導員でもある山田さんの発表の様子です。
 国立天文台が提供している天文アプリ「MITAKA」にアイヌの星名や星座を実装するという実に斬新なアイデアの披露でした。

❽アイヌの月の伝承・宵の明星の星名伝承について【北尾浩一さん=星の伝承研究室】
 日本の北方地域と南方地域の星名伝承について北尾さんが自ら現地の古老などに聞き取り調査した結果を発表。50年来のライフワークとして日本全国を飛び続けているエネルギーに感服しました。(北尾さんとは50年前に札幌市の郊外にある中山峠でお会いしています。2日後の8月19日の現地調査に私も同行させていただきました)

❾天文学者が集めたアジアの星物語りの一考察【吉田二美さん=産業医科大】
 アジアに住む天文研究者がそれぞれの地域の星にまつわる伝承を執筆し2014年に刊行された書籍「アジアの星物語」の紹介。閉会後に吉田二美さんと話す機会があり、彼女は小惑星掩蔽(星食)の国際的な観測者でした。私のような天体観望者と次元が違いすぎます。お話できたことに刺激を受けました。

➓アイヌの星物語と北方民の比較【後藤明さん=南山大学】
 各地の伝承を比較することによって、その民族のルーツが推測できるのではないかという目から鱗の発表でした。(様々な興味深い発表があったことから記憶した発表内容が少し違っているかもしれません。ご容赦ください。)

 日程最後の質疑応答は、色々な質問や意見が輻輳。研究者同士の質疑応答だけに徐々にヒートアップ?

 司会をされた考古天文学会議代表の北條芳隆さん(東海大学)が小声で「収拾がつかなくなってきました。北海道在住の方に何か発言していただけないですかね。」と私に耳打ちされました。研究者でもない部外者の私が
「北海道に住みながらプラネタリウム解説者だったときにアイヌ神話を投影時に入れなかったことを今になって悔いています。今、私は北方の北海道と南方の宮古島で星を見続けられていることに幸せを感じています。」
という感想を話し終えた時点で司会の北條さんが「質疑応答をこれで締めさせていただきます。」と日程が終了。(笑)


 天文指導員OBと現役の2人が発表し、聴講にもOBがきていたので記念撮影。
 左は元石垣島天文台所長の宮地竹史さん、車椅子は星の伝承研究室の北尾浩一さん。お二人とも2019年11月に宮古島でお会いしています。


 明日の一般公開用にエアドームを膨らましています。


 7mドームが膨らみ終えました。今野さんに大きさがわかるよう画像に入ってねとお願いしました。

 明日のプラネタリウム一般公開に備えた投影練習を拝見し札幌に帰ろうとすると「明日も参加したら?」と甘い囁きが。

 札幌から伊達まで往復350kmを明日も走るのは辛かったので、会場の近くに宿泊先があるか調べ電話をかけたところ、会場から車で10分ほどの伊達温泉に空きがありました。

 夕飯後、20時に伊達温泉に到着。ユックリ温泉に浸り、翌朝も朝風呂。


 会場に早く着きすぎたので、会場の公園内を散策。
 9時過ぎから皆さんが会場に集まり始めました。

 11時からのエアドームを使ったプラネタリウム一般投影前の練習を拝見。昨日よりかなりブラッシュアップしていました。

 ここで私は皆さんに再会を約し帰路へ。お疲れ様でした。
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星空観望会を依頼されました

2024-08-19 06:00:00 | 天文指導員
 7月に某施設から星空観望会の実施を打診され快く引き受けました。

 8月16日(土)の実施当日は知人の天文指導員さん3人にも声がけし、私は札幌市白石区の某所に18時ごろ到着し、口径18cm反射望遠鏡を組立てました。
 天文指導員さん3人は18時半ごろに相次いで到着。天文指導員さんが持参したもう1台の口径8cm屈折望遠も組立て完了。

 夕方の低空にある金星を導入しようと試みましたが、建物と雲に遮られて断念。月に望遠鏡を向けますが雲に隠されてしまい、なかなか姿を見せてくれません。

 子供たちと保護者さんが15名ほど集合し19時から観望会が始まりました。


 口径18cm反射望遠鏡で雲間に光る明るい星や二重星を導入しています。持ってくる追加バランスウェイトの選択を誤り、重さ不足になったことからペットボトル入りのお茶をガムテープで固定しています。(笑)
 もう1台の口径8cm望遠鏡は人の陰で見えません。

 雲が多い中、月や星も見てもらい1時間ほどで観望会が終了。

 心強いベテラン3人の助っ人さんだったことから事前打ち合わせを簡単に済ませてしまったうえ、私にとって久しぶりの観望会実践でした。そのせいか自己採点で100点満点中の50点ぐらいの星空案内だったと評価。集まってくれた観客に申し訳なかった思いと指導員さん3人には下手な説明を見られてしまい反省です。

 やはり、普段からの実践練習と事前の打ち合わせが大事ですね。
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2024年ペルセウス座流星群(2夜目)

2024-08-17 06:00:00 | 天体の記事
 前回のブログ記事 【 2024年ペルセウス座流星群(1夜目) 】からの続きです。

 8月10日(土)夜から11日(日)早朝にかけての1夜目は晴天時間が少なく、肉眼で確認できた流星は僅か10個。
 11日(土)5時にスペーシア車内で就寝。早朝の気温は16度と寒く毛布をかけて寝ました。


 9時に起床。望岳台駐車場の上空はまだ濃霧に包まれています。


 トイレを利用させてもらった望岳台防災シェルターの広い無料休憩室に掲げられているリアルタイムのディスプレイを見ると、濃霧に包まれているのは望岳台と白金地区だけのようです。ちょっと上に昇れば晴れています。


 防災シェルターの近くで蝉が動けなくなっていました。寒くて凍えていたのかも。
 車に轢かれないよう近くの草原に置いてあげました。


 スペーシアの後部でお湯を沸かしカップスープとトーストの朝食です。

 朝食後に2時間ほど仮眠し、温泉入浴するため近くの白銀温泉地区まで出かけることにしました。


 11時に「杖忘れの湯」に到着。ここの入浴料金は600円。近隣の温泉施設は最近になって日帰り入浴が1200円に高騰してしまいました。


 お昼ご飯は「杖忘れの湯」に併設されたジンギスカン専門の「ひつじの丘」。ここのジンギスカン、とても美味でした。値段もリーズナブル。

 14時に望岳台に戻ると、駐車している車両は激減していました。夕方からまた満車になってくると防災シェルターのスタッフが言っていました。ここの駐車場で車中泊し早朝に登山する人たちのようです。


 夕方、やはり雲が多い望岳台です。駐車場は徐々に満車状態に近づいてきました。


 日没後、高校の天文同好会OBが集合。観望会というよりもOBの懇親会です。同級生4人の年齢を合計すると282歳!

 札幌開成高校に天文同好会を作ったのは私が高校1年生のときで1969年(昭和44年)の6月だったと記憶しています。あれから55年。交流が今でも続いていることに感謝。
 見た流星を数える計数器を忘れたので、記憶で「〇〇個」と声を出します。そのうち「今、何個目だったっけ?」。認知症テストになるねと皆で大笑い。


 2個写っているのは流星ではなく人工衛星です。
 明るい流星が写せなかったので悔し紛れの掲載です。最近は人工衛星が非常に多く飛んでいて、必ずといっていいほど人工衛星が写りこみ流星と間違えやすいです。
 線状に写っている飛行体の色の変化と前後に撮影した画像を見比べ人工衛星か流星かの区別をします。

 24時過ぎに2人が白銀温泉のホテルに戻り、望岳台に残ったzappaさんと2人で朝まで観望を継続。この日は84個の流星を確認し4時に車内で仮眠。


 6時過ぎに車内が暑くなり2人とも起きてしまいました。昨日の朝にユックリ寝ていられたのは霧のお陰です。今朝は太陽が眩しく暑いです。
 駐車している車両は前日の同じ時刻に比べ少し減っていました。黄色の車が私のスペーシアで、その左側の赤色がzappaさんの車です。黄色の車は目立ちますね。

 7時過ぎに防災シェルターの前でzappaさんと朝食を食べていると、ホテルに戻った2人からグループビデオの着信がありました。望岳台は携帯電話の電波状態が悪いのですが、防災シェルター内だと無料Wi-Fi設備があるので動画もサクサクとつながります。

 鎌倉在住のOBと小樽在住のOBも参加し6人で遠隔地のオンライン懇親会になりました。5年後の2029年は開成天文同好会の還暦=60周年になるので、ススキノで還暦懇親会しようという話になりました。それまでお元気で。(笑)

 オンライン懇親会終了後、zappaさんは帰路へ。私は少し仮眠し11時前に前日入浴した「杖忘れの湯」へ。お昼ご飯は昨日に引き続きジンギスカン。ハマってしまう美味しさです。

 昼食後に今夜の天気予報を確認。今夜は晴れないだろうということで3夜目を諦め帰宅を選択しました。低緯度オーロラも出そうですが無理せずに帰ることにし、17時30分に帰宅しました。
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2024年ペルセウス座流星群(1夜目)

2024-08-15 06:00:00 | 天体の記事
 2024年ペルセウス座流星群の極大日時は8月12日(月)23時ごろと予報され、その2日前に夜空が暗い場所へ遠征し車中で3泊することにしました。

 十勝岳の麓にある望岳台に到着したのは2024年8月10日(土)16時ごろ。この日の月齢は5で月没は20時58分。


 望岳台の駐車場にスペーシアを駐車し、観望の準備をしようとハッチバックを開けた途端に雨が降ってきました。
 後部座席には流星観望用のリクライニングチェアや車中泊用の寝具などを積んでいます。

 しばらく車内で待機していると、20時30分ごろから晴れてきました。20時40分から撮影と観望を開始。


 いて座方向の天の川を写しました。下に光っているのはアマチュア無線愛好者さんが臨時に立てたアンテナ群です。右側半分が雲に覆われています。
 8月10日21時46分に撮影。

  夜空の明るさを測るSQM装置で測ると21.4。天の川が濃く見えるとはいえ望岳台にしてはやや夜空が明るいのは薄い霧のせいだと思います。

 22時10分ごろから急に濃い山霧が発生。なかなか晴れそうにないので、仮眠しながら1時間おきに空の様子を確認。途中で大雨となりました。

 2時ごろに起きても完全な曇り。天文薄明は2時37分なので諦めかけたら、3時ちょうどにみるみる晴れて満天の星空です。薄明が始まり北東の空がすでに明るくなっていました。


 中央の輝星は木星で、そのすぐ右上が火星。美瑛岳の上にはオリオン座が昇り始めています。
 8月11日3時07分に撮影。露出20秒、絞りF2.8、焦点距離24mm相当、感度ISO4000。


 左上は木星と火星。右下には十勝岳の噴煙が写っています。
 8月11日3時27分に撮影。

 1夜目は結局10個ほどの流星を見ただけで、明るい流星を写せませんでした。


 駐車場は登山をする人たちが乗ってきた車で満車で、駐車場に入りきらない車は車道に並列駐車しています。3時35分に撮影。


 日の出を見ようと早起きの人達が集まってきています。4時37分に撮影。


 裾野から太陽が昇る直前、急に曇り始めました。

 眠くなってきたので5時過ぎに車載ベッドで横になりました。

 次回のブログ記事 【 2024年ペルセウス座流星群(2夜目) 】に続きます。
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