貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

水素[メモ]

2024-04-05 00:28:53 | お便利メモ

こんな記事がありました。
地下から大量に噴出する水素ガスを発見、過去最大級 世界を変えるエネルギー源に?」(ナショナル ジオグラフィック日本版) 

水素は全宇宙で一番多い元素。と考えられている。(留保付きが好きだねえw)
地殻では、「おっしゃって軽そうかマグ」つまり「O, SI, Al, Fe, Ca, Na, K, Mg」の次、「地水燐満」つまり「Ti, H, P, Mn」のグループ。(覚え立ての知識を駆使しているねw) と考えられている。(またかよ)
あまり多くない。しかもほとんどは水か水酸となっているもので、水素単体というのは「ほぼない」と考えられてきた。
例の mindat の元素別索引で引くと、水素を含む鉱物は3294ある。半分以上じゃないですか。けれどそこから H2O と H3O と OH のものを除くと93しかない。鉱物としては水素はほとんど酸化してしまっているということになりますね。広い意味での含水鉱物。量的にはさほど多くないのに鉱物種類は膨大だということは、水が活躍して多彩な鉱物ができるという証左でもある。のだと思う。
ちなみにこの93の中にはこんな日本原産ものもある。
 北海道石 Hokkaidoite C22H12
 房総石 Bosoite SiO2・nCxH2x+2
 千葉石 Chibaite SiO2・n(CH4, C2H6, C3H8, i-C4H10) (n = 3/17 (max))
炭化水素系というのですかね。メタン CH4 は鉱物じゃないけど地殻中にはけっこうある。
ほかに聞いたことがある石では、こんなの。
 メラノフロジャイト Melanophlogite 46SiO2・6(N2,CO2)・2(CH4,N2)(有機物を含む石英)
 パパゴアイト Papagoite CaCu[H3AlSi2O9](水晶の青いインクルとして有名)
パパゴってなんでそんなとこに水素がくっついているのかね。

ところが、地球全体となると、核やマントルの中にどれだけの水あるいは水素がどのような形で含まれているかは、まったくわかっていない。水素は超高圧状態では金属のような姿を取るという話もある。さらに「プルームテクトニクス」理論では、超巨大噴火や大陸分裂などの原因となる「スーパープルーム」は「核から排出される水素」が関係しているのではないかという仮説もある。
まあマントルや核はちょっと置いておくとして、上記の記事で問題となっているのは地殻中の遊離水素であって、岩石の隙間に溜まっているもの。まあ地殻の中は穴や隙間だらけのようだから、いろんなガスが溜まっていても不思議ではない。その中の水素だけがうまく取り出せればいいなという話。なのでしょう。


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