キンモクセイの香り

お墓参りに行ってきた。
明日は、夫の９回目の命日。

駅からの帰り道、アロマとハーブのお店がある。
黒板の立て看板に、その時々のアロマ教室について書かれている。
その内容を見ることはほとんどないのだが、
今日は、キンモクセイの文字とイラストが目に入ってきた。

夫が亡くなった後、一人暮らしを考え引越した。
（コロナのこともあり、思いがけず５年も息子と一緒に暮らしたが）

駅から以前の家に帰るときは、大きなキンモクセイの木がある家の前を通った。

この季節、夜道を歩いて帰ってきた夫は「キンモクセイの香りがすごいよ」と
毎年のように言っていた。
少し涼しくなった夜の空気とともに、秋の訪れを感じた。

今の家に引越してからは、キンモクセイの香りと出会うことはなくなった。


お墓参りの帰り、キンモクセイの文字と出会い、もう秋なんだと思った。

夏空の日だったけれど、秋を感じた。



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