12月4日に東京で開催された第11回臨床CPAP研究会に参加しました。
以下は同会に参加してきた医師による会のレポートおよび感想です。
主な内容は、日本循環器学会が新しく作成した睡眠時無呼吸ガイドライン
(ホームページに12月中旬 ごろアップロード予定)に関するもので、
心不全患者におけるAHIを指標としたアルゴリズム等の話がありました。
メインの講演では、Toronto UniversityのBradley氏がOSAS,CSASの話を
されました。 概ね日本でも知られている話をされていたのですが、CSAS
では日中の眠気の訴えが少なく、自覚症状でのスクリーニングは困難で
あることをデータをもって示されたことは、臨床的には経験するものの
非常に新鮮でした。
また、カナダでは機械が高価すぎて、ASVの使用はほぼ皆無であるようです。
日本でも保険の縛りがあり、CSAS症例に対してはASV導入を見送らざるを
得ないケースもありますが、 医療の限界を設けざるを得ないこともどこかで
事実として我々は認識しないといけないのではないかと考えます。
その後、各診療領域のエキスパートの先生方が、主にOSASに対しての治療
介入の話をされました。 パーキンソン病のCPAP,肥満患者に対してのCPAP,
耳鼻科医による扁桃摘出術の効果 (CPAPの圧を下げる、AHIを低下させる)等、
循環器以外の領域の話を聞くことができました。
常日頃、他領域よりの知識を得ることが、循環器診療に繋がると信じており、
楽しい会でした。