姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

同じパターンを繰り返す生徒への対応~反応パターンを知ってやり方を変えるために~

2023年01月30日 | ハートマッスルレジリエンスメソッド活用

(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー
桑原朱美です。


今日のテーマは
「反応パターンを知ってやり方を変える」です。

 

12月17日は、保健室コーチングアドバンスコース第7講でした。
ところどころ、ブレークアウトセッションを取り入れて
気づきのシェアをグループでやっていただきました。

あるグループの話を聴いていた時、長年保健室コーチングを学ばれているM先生が

『先ほどの話やワークを通して自分のパターンにハッと気づいた』
ということをシェアされていらっしゃいました。
自分を冷静に客観的に見る姿が素晴らしいなぁと感じました。

私たちは、自分では気づかない何かしらの

無意識のパターンを持っています。

あって当たり前。
よいとか悪いとかではなく、誰にもであるんです。
恥ずかしいことでもなく、そのパターンは
安心安全にが生きていくうえで無意識に身に着けたもの

無意識のパターンは「反応」と言い換えることができます。
その反応に気づくと、意識的に「対応」に変えることができるようになります。

メルマガやブログでも、何度かお伝えしていますが
反応ろは、何かのトリガーに触れて、
無意識に、やってしまうこと。
「対応」は、意識的に「選択」ができる状態


「思わず」やりそうになる思考や行動に
「おっと・・・!」と気づいて、別のパターンを選択できることは
とても大切なことですね。


人間って、ある意味自分で作りだしたプログラムがあり
それに気づかいないままだと、
体に染みついたやり方を無意識にやってしまいます。

それを、意識できるようになることは
変化と成長のための大きな一歩です。

反応的(体パターン)で動こうとする自分に気づき
「おっと・・!」と止める。

せっかく反応を止めたのだから、別のパターンをやればよいのです。

そんな反応をしてしまう自分を責めたり嫌ったりする必要はありません。
そのパターンがあるんだと、ただ理解して、受け容れる。


子どもたちの中にも、同じ状況で
同じようなトラブルを起こす子がいますよね。

それは、体に染みついたパターンが
どのタイミングで起きているのかに気づいてないから。

気づくためには、自分をメタ認知する必要があります。
その手段が、生きづらさ妖怪のキャラクターであったり
あるあるレンジャーさんたちです。

大人は、子どもたちがやってしまった行動を
叱ったり、非難したりしがちです。

もちろん、指導は必要ですが
「ダメです」と言ったところで、自分のトリガーも反応パターンも
わからないのですから、またやってしまいます。


生きづらさ妖怪を、学校全体で共有されているという
ある養護教諭の先生はこうおっしゃいます。

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子どもたちが、ある行動で何かの問題を起こした時
担任がその生徒にこう話していました。


『おいおい。今回のこの行動、いったいどんな妖怪が顔を出したんだ?
   カードがあるから選んでみてよ』


と、保健室にある妖怪カードを提示されました。

すると、生徒は「はっ!」とした表情をして
カードを選び始めました。

 

そして・・・
ナン・デ・ボクバッカリーです。なんで僕ばっかりに、そんな言い方するんだって思った」

私(養護教諭)は、保健室で繰り広げられる妖怪劇場を
静かに聞いていました。

担任「この妖怪、よく出てくるの?」
生徒「はい」
担任「前にも、同じようなことで、周りに当たり散らしたことがあったけど、その時もこの妖怪だったのかな」
生徒「たぶん、そうだと思います。ダメですよね。俺」
担任「そんなことないよ。妖怪はいて当たり前って、前に保健室の先生もいっていただろう」
生徒「どうしたらいいかな」
担任「本当はどんなふうにしたいの?」
生徒「あの言い方が気になるんだよね」
担任「言い方が違えば、怒らなくても済みそう?」
生徒「たぶん、あの言い方がカチンとくるのかも」
担任「そうか、先生の提案だけど、今回のこと、A君やBさんに謝る時に、そういったらどうかな?自分はそういう言い方がきっかけでナン・デ・ボクバッカリーがでてきて、暴力的な行動をしてしまうことを」
生徒「恥ずかしいです」
担任「それを伝えておけば、自分のことを理解してくれるきっかけになると思うんだけど、どうかな」
生徒「はい、この後、友
達に謝って、そのことを伝えてみます」
担任「先生も、立ちあうからね」

それまで頭ごなしに生徒を叱っていた担任が
生徒の人格否定ではなく

生徒の一面であるという認識のもと
対応している姿に感動しました。


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気づくということは、無意識にやっていたことが意識できるようになること
「無意識」を「意識」に引き上げて初めてコントロール可能になります。

いつもこの状況で、このパターンをやっているんだなということがわかる時
自己理解につながります。

なかなか、すぐにそのパターンが変わるわけではないですが
自分のパターンを知ることで、徐々に、そのパターンが発動する瞬間が
分かるようになります。

ちょっと待て。違うやり方をしてみよう
とチャレンジできるようになります。

それでも、思わずやってしまうこともあります。
それでも、よいのです。大きな一歩です。

「今度は、こうやってやってみよう」と
切り替えて、何度もチャレンジしていけば
次第に、意識で考えることと無意識(体パターン)が同調してきます。


自分のパターンを客観的に見るなんて
子どもには無理でしょう?と思われるかもしれませんが
自分を客観的に視覚化(外在化)させる(=妖怪やあるあるレンジャー)ことで
そこに気づくことができますし
大人が子どもを理解する手掛かりにもなります。
 

「生きづらさ妖怪」が共通言語になっていると、生徒指導が楽になる!という言葉をよく耳にします。

 

本当にうれしいです。

 


それでは、今日も
素敵な1日を!

 

 

この記事は、メルマガ「可能性をあきらめたくない女性のための時間と思考の使い方」
 2022年12月18日号で紹介した内容に加筆修正した内容です。

 

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