ICTの活用は、目的ではなく手段～GIGAスクール構想と保健室～

2022年08月10日 | 保健室コーチング

（一社）ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー　桑原朱美です。

今日のテーマは
「ICTの活用は、目的ではなく手段」です。

第14回全国保健室コーチング研究大会は
お申し込みが、115名となりました。
たくさんのお申込みありがとうございます。

※現在は申込期限が終了しております※

今回は基調講演一つ
分科会4つを開催しました。

共通してお伝えしたのは
「ICT活用は目的ではなく手段です」ということ

文部科学省を経由して多くの省庁から
「～教育をするように」とか

研究指定で
「～教育」「～の実践」などが
現場に降りてくることは
1つや2つではありません。

厚労省からのがん教育、自殺予防
総務省からのICT教育
農林水産省からの食育
文部科学省からの人権教育
そして、国を挙げてのGIGAスクール構想

とても大切なことばかりですが
ただでさえ、課題が山積みの現場で
すべてを行うことなど、到底無理・・・

いろいろな●●教育をそれは、１つ１つがばらばらのものと
考えてしまうと、さらに現場は混乱するし、

先生方は疲弊してしまいます。

上（文科省など）から現場に何かが下りてくると

「●●教育」をすることが「目的」になってしまいがち！

そうなると
「●●教育をすること、それによって成果を出すこと」
というビジョンとなり、
本来のその学校のビジョンから大きく外れてしまうことになります。

本当に大切なのは、●●教育をすることではなく
「自分たちが、どんな子供たちを育てたいのか」
「これから未来を担う子どもたちにどんな社会を
作り出してほしいのか」というビジョン。

そのビジョンを達成するために
どんな戦略（教育計画））や行動（教育実践）をするか
ということ

そのビジョンを「●●教育をすること」にすり替えてしまっては
現場は、モチベーションが低下し、疲弊してしまいます。

何より、そこに子どもたちの姿が不在となります。

GIGAスクール構想においても
「ICTを使って何かしなきゃ」という思考になると

「私は苦手だから」「保健室には関係ないから」などの
個人的な感情や好き嫌いで
「やる・やらない」を決めてしまうことにもなりかねません。

これは、教育のプロとしての視点ではなく
まったくの個人の視点です。

養護教諭の先生でいえば
保健室経営を通して育てたい子ども像が
明確であることが最も大切なこと

そして、その子ども像をより具体的（知識・行動・心情など）にすること
そして、現状を詳細に観察し、分析すること

次に、ゴールと現状のギャップを埋めるために
どんな手立てがあるのかを考える。

その手立てを打つための1つの方法として
ICTの活用があるのです。

そう考えれば、どんなものも
自分が保健室経営で目指す子ども像のための
手段の一つとして考え、
かかわっていくことができます。

ところが、

「ICT使って何かしなきゃ」という思考になったとたん
そこに子どもたちは存在しません。
大人の都合になってしまうのです。
大人が自分が成果を出したいだけの実践になってしまうのです。

今回の第1分科会、第3分解では
「保健だより」「授業づくり」という
実務的なテーマを取り上げながらも

目的と手段を明確に分けて、現場の実践をするための大切な大切なヒントが
講師の先生方の現場実践からとても丁寧に伝えられていました。

桑原の基調講演では、保健室の執務におけるICTについて、掘り下げ

第１分科会、第４分分科会では、

具体的なICTスキルをおつたえしつつ、

目的と手段の違いをお伝えしました。

大人が、「仕方ないからやる」「いやだけどやる」という態度ではなく
自分の仕事に主体的にかかわっているその姿こそが
子どもたちの心にプラスの影響を及ぼすのではないかと
思うのです。

それでは、今日も
素敵な１日を！

この記事は、メルマガ「可能性をあきらめたくない女性のための時間と思考の使い方」
2022年8月2日号で紹介した内容に加筆修正した内容です。

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姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

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