長期金利の低下を受け、民間金融機関の住宅ローン金利が一段と下がってきた。3メガバンク、りそな銀行、三井住友信託銀行の大手5行は、来年1月の住宅ローン金利をそろって12月比0.1%下げ、過去最低を更新する。ただ金利の低下による住宅市場の押し上げ効果には懐疑的な見方もあり、金融機関の収益を圧迫する可能性もある。
来年1月に適用する10年固定型の住宅ローン金利(最優遇金利)は、三菱東京UFJと三井住友、みずほの3メガバンクが1.15%、りそなが1.2%、三井住友信託が0.9%にする。住宅ローン金利は今年1年間を通じて低下傾向だった。三菱東京UFJ銀の場合、15年1月の金利は1年前に比べ0.3%低くなった。
日銀が10月末に追加金融緩和に踏み切り、年初に0.7%程度だった長期金利は年末に0.3%台と過去最低水準に下がった。長期金利を指標とする住宅ローン金利も、連動する形で下落基調をたどっている。4月の消費増税によって住宅の購入が大きく落ち込み、需要喚起に向けた銀行間の金利引き下げ競争が激しくなった面もある。
もっとも、住宅ローン金利はすでに歴史的にみて極めて低い水準だ。一段と下がっても、個人の住宅取得意欲を高める効果は限られる可能性がある。4月以降も金利は低下基調にあったが、国内銀行の住宅ローンの新規貸出額をみると、4~6月期は前年同期比17.3%減、7~9月期も5.4%減と2四半期連続でマイナスを記録した。
住宅ローン金利の引き下げ競争は金融機関の収益悪化につながる。日銀の10月公表の試算によると、国内銀行の住宅ローン金利の採算ラインは10年固定型で約1.12%という。来年1月からのメガバンクの金利は「採算割れ」の水準に近づく。
地銀も住宅ローンで金利競争にさらされ、収益力が低下している。規模のメリットを追う必要があるため、足元で地銀再編が加速する一因にもなっている。
住宅ローン金利の引き下げが消耗戦の様相を呈するなか、付帯サービスを強化する動きも出ている。三菱東京UFJ銀はがんなど七大疾病で仕事ができなくなったら返済を免除し、親の介護が必要になれば100万円の一時金を払う特約も付けた住宅ローンを扱う。金利以外の付加価値をつけて顧客を取り込む戦略だ。
来年1月に適用する10年固定型の住宅ローン金利(最優遇金利)は、三菱東京UFJと三井住友、みずほの3メガバンクが1.15%、りそなが1.2%、三井住友信託が0.9%にする。住宅ローン金利は今年1年間を通じて低下傾向だった。三菱東京UFJ銀の場合、15年1月の金利は1年前に比べ0.3%低くなった。
日銀が10月末に追加金融緩和に踏み切り、年初に0.7%程度だった長期金利は年末に0.3%台と過去最低水準に下がった。長期金利を指標とする住宅ローン金利も、連動する形で下落基調をたどっている。4月の消費増税によって住宅の購入が大きく落ち込み、需要喚起に向けた銀行間の金利引き下げ競争が激しくなった面もある。
もっとも、住宅ローン金利はすでに歴史的にみて極めて低い水準だ。一段と下がっても、個人の住宅取得意欲を高める効果は限られる可能性がある。4月以降も金利は低下基調にあったが、国内銀行の住宅ローンの新規貸出額をみると、4~6月期は前年同期比17.3%減、7~9月期も5.4%減と2四半期連続でマイナスを記録した。
住宅ローン金利の引き下げ競争は金融機関の収益悪化につながる。日銀の10月公表の試算によると、国内銀行の住宅ローン金利の採算ラインは10年固定型で約1.12%という。来年1月からのメガバンクの金利は「採算割れ」の水準に近づく。
地銀も住宅ローンで金利競争にさらされ、収益力が低下している。規模のメリットを追う必要があるため、足元で地銀再編が加速する一因にもなっている。
住宅ローン金利の引き下げが消耗戦の様相を呈するなか、付帯サービスを強化する動きも出ている。三菱東京UFJ銀はがんなど七大疾病で仕事ができなくなったら返済を免除し、親の介護が必要になれば100万円の一時金を払う特約も付けた住宅ローンを扱う。金利以外の付加価値をつけて顧客を取り込む戦略だ。
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