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ダムとわたし

2010-04-26 | いってきました
 4月25日(日)谷根千映画祭「ダムとわたし」に行ってきました。

 この映画祭は24日から28日まで、今話題になっている谷根千(谷中・根津・千駄木界隈)の街で「面白くてためになる」五日間と銘打って開かれている小さな映画会です。

             

 この日の会場は、団子坂の上にある小さな<記憶の蔵>という民家の一室で、座布団が並ぶ中、20名も入れば満席というところでした。

 4:30からの部に「八ッ場ダム関連の記録映像」とトークがあったのでそれを目当てに出かけました。

 2005年からのドキュメンタリーフィルムの中の案内人は加藤登紀子さんです。

 長い長いダム反対運動の中で家族や友達がいがみ合い、苦渋の選択でふるさとを捨てる覚悟を決めてきた川原湯温泉の人々の歩いてきた道が毎年の映像の中に刻まれています。

  初めのうちは川原湯を守るために残る決意をした人々も、町がさびれて旅館の補修も出来ずにとうとう出て行きます。
代替地もなかなか作らない政府のために、長い年月の中で約束した保証金では代替地に新しい旅館も建てられなくなり、そこも出て行かなければならなくなった人々。

「みんなが出て行って代替地も必要なくなるのを待っていたように思う。」と言う地元の人の話を聞いていると、今までの政府はまるで地上げ屋か悪徳不動産屋とかわりがありません。

トークの中で、「代替地がひどい地滑り地層であることや、ダム湖を見下ろす温泉街という構想などが現実と違うことを地元の人々は知っているのですか」と質問したところ、ドキュメンタリー製作者よりも、もっと詳しい人が「情報が隠されている」事実を話してくれました。

 美しい吾妻渓谷が無惨に沈んでいくだけでなく、飲み水にも適さない砒素の入った川の水を首都圏の首長たちは、本当に水道に使う気でいるのでしょうか。

この国の政治の自然破壊、人間破壊そのものを象徴するような八ッ場ダムは、この先どんなに巨額の税金を費やしても無意味なダムにしかならないし、不安な代替地に観光客の集まる温泉街が再生するとも思えません。 

そのダムにストップをかけた新政権は、間違っているわけではないと思うのですが、人々の苦しみに寄り添う努力が足りないと、川原湯の人々の心が折れてしまうことでしょう。 (文責/佐藤)


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