にわか左官。
壁塗り中。
写真の、窓をはさんで左側が元の壁で、表面がおそらくグリーン系の化粧紙の石膏ボードなのだが、数十年分の汚れで黄ばんでいる。
壁紙は貼られていない。
このボード壁をざっと拭いてから、漆喰を塗っているのだ。
白の漆喰を使用して、中央の柱を挟んで右が下塗り1回、左が仕上げ塗り済み。
右側がやや黄ばんでいるのがわかるだろうか。
漆喰を薄く下塗りすると、ちょうど、ダイチェックと呼ばれる浸透探傷検査の現像作業みたいに、漆喰に壁の汚れがじわじわ染み出してくる。
その下塗りを2-3日放置して硬化させると、汚れが下塗り層に固定される。然る後に上塗りすれば、もう汚れは染み出してこないのだ。
漆喰は、粉末ではなく、すでに練られて個袋に分けられているものを、通販で買った。
あとは、コテとコテ板、水、雑巾、安全眼鏡。
安全眼鏡は、漆喰は強アルカリなので、目に入ったら洒落にならないからだ。
コテは、最初は下塗り用の安いのを使っていたが、やや値は張る仕上げ用のほうが塗りやすくてよかった。
下塗り用のコテは厚くて硬く、まったくしならない。仕上げ用は薄くて、よくしなる。この「しなり」がいいんだろうなたぶん。
白の練り漆喰。
コテ板は、廃材から作った。
なんかの機械部品を送ってきた木箱の合板なので、濡れると反り返ってしまう。
ホムセンには、プラ製の立派なやつも売られていた。反らなくていいだろうな。
この部屋は、ラメ入りの繊維壁。
漆喰は繊維壁の上にも塗れるらしいが、せっかくだから、古い壁はこそげ落としてしまう。
完全には取りきらなかったので、やや元の色が残っている。
下地はモルタルみたいなコンクリート質の塗り壁だった。
壁の凹凸からすると、中は斜めの格子が入っているようだ。昔ながらの土壁のモルタル版みたいなもんか。
同じ箇所で、下塗り後。
まだ不慣れで、厚めに塗ってしまった。
この部屋はクリーム色の漆喰を使用。
クリームの練り漆喰。
下塗り用にはやや固い感じがしたので、このように輪状に板に出し・・・。
真ん中に水を入れて・・・。
練りながら薄めてゆるくする。
水がこぼれにくくていいかと。
漆喰の下塗りは、販売者の説明によれば0.2ミリ程度とのことで、おそらく下地が透けて見えるくらいの薄さだろう。
この写真くらいでも、まだ厚いくらいかもしれない。
説明では、最終的な仕上がり厚を0.8-0.9ミリとすると、5kgの練り漆喰1袋で、およそ1坪を塗れるらしい。
今回は少し多めに買ってあるから、厚めに塗ってもたぶん足りるはずだけど。
下塗りは強く押し付けるように塗るから大仕事だが、仕上げはむしろデリケートなタッチが要求される。
かーちゃんが仕上げ塗りに挑んでいる。かーちゃんはこういう作業が大好きなんだな。
仕上がった漆喰。
んージャパネスク。部屋も明るくなった。