首都 Rabat (ラバト)から Casablanca (カサブランカ)に戻り、宿の友人達と夕食を食べに行った。
この時、日本代表応援団ウルトラス・ニッポン(通称ウルトラス)の方と食事を共にしている。
弾丸ツアー(機内泊)で来られたそうで、観光せずにサッカーの試合だけ観て帰るらしい。日本代表にかけるあまりの熱さに会社では浮いた存在だそうだ(一流企業に勤務されている方だった)。世の中にはいろいろな人がいるものだ。
翌日(カサブランカ滞在五日目)。
朝食を済ませた後、ジャマイカ代表の選手たちが滞在するホテルに向かった。どうせならこの機会に一緒に記念写真を撮ってもらおうと思ったのだ。
ホテルのロビーでジャマイカ代表の6番の選手と一緒に記念撮影をしたのだが、この選手が誰だったのか未だに分からずじまいだ。
午後になってから試合会場に向かうと、会場の周辺で日本人サポーター(ツアー客)を見かけた(日本代表のユニフォームを着ているのですぐ分かる)。皆さん仕事を休んでこの試合の為だけにはるばるモロッコまで来られたそうだ。
しばらくすると、日本代表のバスが到着した。と弥(いや)が上にもテンションが上がった。
会場入りすると、前日ラバトで交渉した Mr.ALOVANI の姿が。彼の案内で一番高いカテゴリーの席に案内された。
とは言っても、昨日とは違う場所だった。観客席の中心部はフランスからのツアー客の為に確保されており、その外側に座らざるを得なかったのだ。岡野俊一郎JFA(日本サッカー協会)会長(当時)や釜本邦茂JFA副会長(当時)も割を食うはめになった様子を見て、諦めることにした。Mr.ALOVANI の気持ちを感じたので、これ以上ごねる気は起きなかった。
そう言えば、当時はフィリップ・トルシエ(フィリップ=ベルナール・ヴィクトル・トルシエ)監督の解任騒動があり、今大会の結果次第では監督更迭もありえる状況だったと思う。真偽の程は定かでないが、トルシエ氏と釜元氏の間でいろいろあったというニュース記事を見た覚えがある。
また、観客席でうじきつよしさん等著名人を見かけて、改めて日本代表人気の高さを感じたのを覚えている。
まず最初に、日本代表VSジャマイカ代表の試合(3位決定戦)が行われた。
98年のフランスW杯で戦った時は2-1でジャマイカが勝利したが、その後の両国には大きな実力の差がついたように思える。
試合は、日本が4-0で勝利した。この試合の得点者は城彰二氏(2得点)、柳沢敦選手(現ベガルタ仙台)(1得点)、カズ(三浦知良)選手(現横浜FC)(1得点)。
中でも【キング】カズ選手のゴールを見れたことを幸せに思う。今のところ、このゴールがカズ選手の代表ラストゴールとなっている。
ちなみにモロッコの人々も日本代表のことを応援してくれていたのだが、彼らにとって日本人の名前は馴染みがないらしく、車のメーカーの名前を連呼していた。
「ホンダ、ホンダ、シシキ(スズキのこと?)、シシキ」
正直言って、喜んでいいのかどうか分からないが・・・。
試合後だっただろうか、中田英寿氏が自分の席のすぐ後ろの通路を通って控室に戻って行った。こちらを見て自分と目が合ったので、一人だけ日本人が観客席にいるのに気づいたようだった。
何か声をかけようと思ったが、言葉が出てこなかった。
「お疲れ様です」と言うのも変だし、「こんにちは」と言う状況でもないような気がする。「グッジョブ!!」なんて言うのは論外だ。
皆さんが同じ立場だったらどうするだろうか。
※それにしても、後年中田さんが現役引退後、旅人になった時は驚いたと同時にとても不思議な気がした。彼はいつから旅への欲求を募らせていたのだろうか。
第二試合(決勝戦)の前に、モロッコ国王ムハンマド6世(1963年~)が登場した。
この時は、席を移動して宿の仲間達と一緒にいたのだが、ムハンマド6世がこちらに向かって手を振った瞬間、我を忘れて立ち上がって手を振っていた。我に返ると隣の友人達も同じ行動を取っていた。
ここまで人を惹きつける力は一体何だろう?日本代表にも、カズ選手、ゴン中山選手、中田氏とオーラを感じる人達がいたが、ムハンマド6世のものは全く違う種類のオーラだった。
人懐っこい笑顔とあいまって、モロッコ国民が「国王の為に」という気持ちになるのも自然なことのような気がした。
決勝戦はフランス代表VSモロッコ代表だった。結果は5-1でフランスの圧勝。事実上の決勝戦は日本代表VSフランス代表の試合だったと思う。
何はともあれ、日本代表の試合を生まれて初めて生で見れたこの機会を生涯忘れないと思う。
この時の感動を再び味わいたくて、帰国後W杯アジア予選を観に何度かスタジアムに足を運んでいる。
もしサッカーに興味がない方でも、今年行われたアジアカップ決勝( Doha (ドーハ)(カタール))や、女子W杯決勝( Frankfurt (フランクフルト)(ドイツ))の会場で試合を観戦したとしたら、またスタジアムに足を運びたくなると思う。
そこまでの感動ではなかったかもしれないが、ハッサン2世国王杯もなかなか見ごたえのある大会だったと思う。
※地図はこちら
この時、日本代表応援団ウルトラス・ニッポン(通称ウルトラス)の方と食事を共にしている。
弾丸ツアー(機内泊)で来られたそうで、観光せずにサッカーの試合だけ観て帰るらしい。日本代表にかけるあまりの熱さに会社では浮いた存在だそうだ(一流企業に勤務されている方だった)。世の中にはいろいろな人がいるものだ。
翌日(カサブランカ滞在五日目)。
朝食を済ませた後、ジャマイカ代表の選手たちが滞在するホテルに向かった。どうせならこの機会に一緒に記念写真を撮ってもらおうと思ったのだ。
ホテルのロビーでジャマイカ代表の6番の選手と一緒に記念撮影をしたのだが、この選手が誰だったのか未だに分からずじまいだ。
午後になってから試合会場に向かうと、会場の周辺で日本人サポーター(ツアー客)を見かけた(日本代表のユニフォームを着ているのですぐ分かる)。皆さん仕事を休んでこの試合の為だけにはるばるモロッコまで来られたそうだ。
しばらくすると、日本代表のバスが到着した。と弥(いや)が上にもテンションが上がった。
会場入りすると、前日ラバトで交渉した Mr.ALOVANI の姿が。彼の案内で一番高いカテゴリーの席に案内された。
とは言っても、昨日とは違う場所だった。観客席の中心部はフランスからのツアー客の為に確保されており、その外側に座らざるを得なかったのだ。岡野俊一郎JFA(日本サッカー協会)会長(当時)や釜本邦茂JFA副会長(当時)も割を食うはめになった様子を見て、諦めることにした。Mr.ALOVANI の気持ちを感じたので、これ以上ごねる気は起きなかった。
そう言えば、当時はフィリップ・トルシエ(フィリップ=ベルナール・ヴィクトル・トルシエ)監督の解任騒動があり、今大会の結果次第では監督更迭もありえる状況だったと思う。真偽の程は定かでないが、トルシエ氏と釜元氏の間でいろいろあったというニュース記事を見た覚えがある。
また、観客席でうじきつよしさん等著名人を見かけて、改めて日本代表人気の高さを感じたのを覚えている。
まず最初に、日本代表VSジャマイカ代表の試合(3位決定戦)が行われた。
98年のフランスW杯で戦った時は2-1でジャマイカが勝利したが、その後の両国には大きな実力の差がついたように思える。
試合は、日本が4-0で勝利した。この試合の得点者は城彰二氏(2得点)、柳沢敦選手(現ベガルタ仙台)(1得点)、カズ(三浦知良)選手(現横浜FC)(1得点)。
中でも【キング】カズ選手のゴールを見れたことを幸せに思う。今のところ、このゴールがカズ選手の代表ラストゴールとなっている。
ちなみにモロッコの人々も日本代表のことを応援してくれていたのだが、彼らにとって日本人の名前は馴染みがないらしく、車のメーカーの名前を連呼していた。
「ホンダ、ホンダ、シシキ(スズキのこと?)、シシキ」
正直言って、喜んでいいのかどうか分からないが・・・。
試合後だっただろうか、中田英寿氏が自分の席のすぐ後ろの通路を通って控室に戻って行った。こちらを見て自分と目が合ったので、一人だけ日本人が観客席にいるのに気づいたようだった。
何か声をかけようと思ったが、言葉が出てこなかった。
「お疲れ様です」と言うのも変だし、「こんにちは」と言う状況でもないような気がする。「グッジョブ!!」なんて言うのは論外だ。
皆さんが同じ立場だったらどうするだろうか。
※それにしても、後年中田さんが現役引退後、旅人になった時は驚いたと同時にとても不思議な気がした。彼はいつから旅への欲求を募らせていたのだろうか。
第二試合(決勝戦)の前に、モロッコ国王ムハンマド6世(1963年~)が登場した。
この時は、席を移動して宿の仲間達と一緒にいたのだが、ムハンマド6世がこちらに向かって手を振った瞬間、我を忘れて立ち上がって手を振っていた。我に返ると隣の友人達も同じ行動を取っていた。
ここまで人を惹きつける力は一体何だろう?日本代表にも、カズ選手、ゴン中山選手、中田氏とオーラを感じる人達がいたが、ムハンマド6世のものは全く違う種類のオーラだった。
人懐っこい笑顔とあいまって、モロッコ国民が「国王の為に」という気持ちになるのも自然なことのような気がした。
決勝戦はフランス代表VSモロッコ代表だった。結果は5-1でフランスの圧勝。事実上の決勝戦は日本代表VSフランス代表の試合だったと思う。
何はともあれ、日本代表の試合を生まれて初めて生で見れたこの機会を生涯忘れないと思う。
この時の感動を再び味わいたくて、帰国後W杯アジア予選を観に何度かスタジアムに足を運んでいる。
もしサッカーに興味がない方でも、今年行われたアジアカップ決勝( Doha (ドーハ)(カタール))や、女子W杯決勝( Frankfurt (フランクフルト)(ドイツ))の会場で試合を観戦したとしたら、またスタジアムに足を運びたくなると思う。
そこまでの感動ではなかったかもしれないが、ハッサン2世国王杯もなかなか見ごたえのある大会だったと思う。
※地図はこちら