Go straight till the end!!

世界一周の旅の思い出を綴っています。
ブログタイトルは、出発前に旅日記の表紙に書いた言葉です。

(225)エピローグ(前編)

2018-03-15 23:55:55 | アメリカ・エピローグ
 この旅を終えた数年後、沖縄滞在中に知人より一人の女性を紹介された。
 この後インドを旅するらしく、インドの情報が欲しいらしい。
 その場で自分が持っている情報を伝えたのだが、その後彼女と二度と会うことはなかった(連絡先も聞いていない)。

 それから数年後、その女性がインドで肝炎に罹患(りかん)し、現地で亡くなったことを知人から聞き、何ともやるせない気持ちになった。

 もし自分と会わなかったとしても、彼女はインドに行ったかもしれない。インドに行きたいという強い意志を持っていたから。
 だが、自分の情報が彼女の背中を押すことにならなかったか。そう考えずにはいられなかった。



 船は港にいる時、最も安全であるが、それは船が作られた目的ではない。
 -『アルケミスト―夢を旅した少年』(パウロ・コエーリョ著)(角川文庫)-

 勇気を与えてくれるこの言葉は、自分が旅に出る前に出会った本に書かれていた。自分の背中を押してくれた言葉でもある。

 だが、もしあなたがこれから旅に出るのならば、いつか無事に帰ってきて欲しい。家族がいるなら猶更だ(世界の情勢は変わり、私が旅した土地で治安が悪化しているところも多々ある)。



 次に、このブログを書いている間に思いついたことを都度メモしておいたのだが、残念ながらデータを消去してしまった為、今思いつくことを書き記しておきたい。



昔は字が綺麗だった。

 旅日記の字を見ると一字一字丁寧に書いてある(今よりも人生に対して真摯だったからか(笑))。
 字が汚くなったのは、PCで文書作成するようになった弊害かもしれない。無意識に手書きにもスピードを求めている気がするし、そもそも字を書く機会自体が減っているからだ。



過去に意識を向けること。

 投稿を中途半端な状態で放置している間も、頭の片隅にこのブログのことは常にあった。
 今目の前のことに意識を集中させることが理想ならば、自分は常に漏電した状態だったと思う。
 (ちなみに、記事を書いている当時の状態と似たような出来事が、シンクロのように起きることもあった。人間の意識の力だろうか。)



人間は磁石だ。

 類友の法則。
 ユーラシア大陸横断の旅の中で、何度も再会する旅人もいれば、噂は聞くが一度も会わなかった旅人もいる(旅をしている時期が同じだったにもかかわらず)。
 同じ時代を生きているというだけで運命共同体的な縁があると思うが、同じ場所で共に過ごす時間を持つだけでもかなり縁が深いと言えるのではないだろうか。



 たった今思い出した話を一つ追記しておきたい。
 
 昔、飛行機の中でたまたま席が隣になった異国の女性が、こんな話をしてくれた。
 
 旅先で出会った男性が、同じ国の方だったらしく、帰国してから会う約束をしたらしい。
 帰国後再会して驚いたことに、二人の住んでいる場所は500m位しか離れていなかったそうだ。

 「そして、私達は結婚したの」

 嘘のような本当の話。
 


長期旅行に代わるもの。

 チベットを旅行した際、カイラス山巡礼者の姿に心を打たれ、その後四国の地を歩いた(四国遍路)



 それから神聖な気を肌で感じることが出来る神社仏閣巡りが好きになり、神社仏閣の奥宮がある山に興味をもつようになった。

 今一番の楽しみは、休暇に神社仏閣巡りと登山(登拝)をセットで行う旅行をすること。
 (個人的には、修験道に興味があるせいか、霊山と呼ばれる信仰の山を登拝することが多い。)

 登山に費やす時間は、わずか半日~数日だが、旅の醍醐味が凝縮されているように思う。
 天候の変化等何が起こるか分からない環境の中、自分の判断が試されるし、肉体的・精神的に辛い部分もあるが美しい景色等そこに行かないと得られないものがある。何よりも僅かな時間の中で得られる達成感が大きい(以下に写真を一部紹介したい)。

 (富士山)


 (立山)


 (白山)


 (男体山)


 (七面山)


 最後に、2009年から始まったこのブログに、今まで訪問して頂いた皆様へ。

 時間がかかってしまいましたが、なんとか日本に帰って来るまでの旅の記録を書き記すことが出来ました。
 ご愛読ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
 
※いつの日か、写真のアップロード、地図の作成、目次の編集が完了し、ブログが完成しましたら、エピローグ(後編)と題して追加記事を書くかもしれません。