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Smoke

店の表を通る人を毎日写真で撮るたばこ屋の映画をご存知だろうか?

映画 『スキャナー・ダークリー』

2008-02-19 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『スキャナー・ダークリー』。

製作国 : アメリカ 2006年
配給 : ワーナー・ブラザース映画
キャスト:キアヌ・リーブス、ウィノナ・ライダー、ロバート・ダウニーJr、
     ウディ・ハレルソン、ロリー・コクレイン

フィリップ・K・ディックの作品の中でも高い人気を誇っていた
「暗黒のスキャナー」の映画化。

皆さんはいけない、いけない、と思いつつ、
やらずには居られないって事、ありませんか?
私はやっと治ってきた傷の瘡蓋をいじってしまうことですかね~。

さて今回は、え~、そんな結末でいいの?って作品です。
潜入捜査中の麻薬捜査官の主人公。自分も依存してしまう。
誰が大物と繋がっているのか、全員に疑いがかかる中、
自分が犯人と告発される。
家には監視カメラも設置されており、その映像を監視する主人公。
署内でも特別なスーツを着ることで身元を隠している主人公は、
自分の部分は消去してもいいが、し過ぎても疑われる。
本当に疑わしいヤツは?
そして主人公は麻薬から逃れる事が出来るのでしょか!!

今までに出会った事の無い映像に目を引かれる。
普通に撮影したもの1コマ1コマ、テジタルペインティング処理を施してる。
アニメでは無く、”ペインティング”だ。

様は”絵”なのだ。

この映像を見て初めてアニメと実写の違いがちゃんと分かった気がする。
一番の違いは”動き”と”配色”。
普通っぽい宮崎作品でさえ、人間が出来ないキビキビ過ぎる動きがある。
どんなにアクション色が強くてもCG処理してなければ、
普通の人間はそんなに急には動けないのだ。

配色もそう。
アニメは割りとキレイ系やハッキリした色使い。
最近のフルCGはパステル色っぽく薄いけど、キレイ系の印象だよね?
実際、町はそんな配色ばかりではない。
くすんだ色の方が多い。

その2つが分かる作品だ。はーあ(納得)。
そんな事考えた作品は初めてだ。

ただ見ずらい(笑)。
画像が悪いと言うことではない。
実写を後から画像処理しているので俳優は一流な訳だ。
画像と、その俳優(特に脇役)が誰だかとか、
実写での演技を思い出(比較)しながら見れない。
私は1粒で2度美味しい事をしたいタイプなので(笑)、
1回で俳優陣・ストーリー・構成・音楽・背景(セットとか)を
なるべく記憶しておきたい。
この作品は視覚を取るとストーリーが分からなくなり、
ストーリーを取ると画像を隅々まで見る事が出来ない。

なんでこの手法にしたの???

そこんとこヨロシク!・・・じゃなく知りたい。
やはり麻薬がらみだからかな?
それとも特殊スーツとか実写だと難しい表現があるからかな?
ムムム、手強い。

そんなことだからストーリーが理解出来たのはラスト30分くらい(笑)
展開も「なんでその話をそこまで膨らませる?」ってトコが何箇所かあったし。
ドラッグをやる人物表現はスローリーで独特になるし。
特殊スーツのアイデアはいい。
あれが意外にキーだな。
結末は「そんなのんびりした事言ってていいのかよ」って思った。

アメリカはドラッグがらみの話をよくモチーフにするが、
この作品はラストシーンも他では見ない形式だったし印象的だった。
私も軽くアルコール依存だけど(笑)、
ドラッグは違う。
短期間で自分を廃人にし、
周囲を暗く、辛く、やるせない気持ちにさせる。
原作者の伝えたい気持ちが強く伝わるラストシーン。

ストーリーはともかく、
この映像は見とけば?