HAZAMAN'S WORLD WEBLOG

自分が描く絵のことや、日々の暮らしの中でふと気付いたことなど・・・・

クールビズ

2007年07月03日 | Weblog
本業は画家と自覚していますが、普段会社勤めなどをしておりますと、何かとサラリーマンらしい行動を求められるわけです。

最近どうにも納得いかないのがクールビズです。
環境に配慮して、エネルギー消費を減らしましょうという辺りから出ているのでしょうが、とにかくクーラーの室温設定は28度。パソコンが発熱しまくりの会社事務所で、その温度って果たして正しいのでしょうか。

そんな疑問はさておき、今年は本当にあちらこちらでクールビズが実践されています。会社勤めの皆さんは、ジャケット無しでネクタイ外して第一ボタンも外しています。

老いも若きも衿腰の高いボタンダウンシャツを着て、数年前まではマニアックだったクレリックも一気にありふれてしまい、カラーのシャツに白い衿がまるで制服に見える勢いです。

クーラー使うのは控えめにしましょうというのはかまいません。しかし、そうした時にどんな服装をするかまで上の方から事細かに指示するというのはどうにもやりきれないんですね。気持ち悪くないですか?

数年前までどんなに暑くてもネクタイ外すなといっていたのが、いきなり「外してもかまいません」ではなく「外しなさい」ですよ。

暑くてネクタイを外すのはかまわないのです。ところが、スーツスタイルってジャケット着てネクタイ締めて初めて成立する姿ですよね。その完成されたスタイルの中から邪魔と思われるものを順番にとっぱっらただけで、真夏のビジネスのスタイルというものが出来上がるのでしょうか?

浴衣でも着ているほうがよっぽど上品だし涼しげに見えると思うのです。今のクールビズスタイルの問題は、本人は涼しいかもしれないけれど、周りから見たらだらしないだけというところでしょう。

沖縄なんか行けば、本当に暑いから、みんなアロハシャツのようなものを着て仕事をしていて、それがまた沖縄の風土にぴったりと合っていて、嫌味な所やだらしなさを感じさせません。

会社に対し奴隷的服従をするのは会社員の悲しい性ですから、それを否定することはできないでしょう。ただ、あまりにも不完全で、指示を出したほうですら「正式な場にはきちんと正装で」なんて但し書きをするようなスタイルは、決してライフスタイルとして昇華する事はないでしょう。会社なんてそもそもおしゃれで個性を発揮する場所じゃないんだから、半袖の制服作れば良いじゃないですか。

服装は人間の生きる姿と密接に関係しています。日本の洋服だって、日本の西洋受容の歴史と共に歩んできたはずです。でも、洋服と日本人の生活のリアリティーというのはどうしても合体しきれないのかもしれませんね。企業文化なんて言葉がありますが、本当に企業に文化があるならば、きちんとした夏のスタイルなんてとうの昔にできていたはずです。

というわけで、今のところぼくはものすごいやせ我慢をしてネクタイ締めて上着を着ています。これもしかめっ面で歩いていたら、ほんと格好悪いですね。