ハルナツアキフユ 

転移性悪性黒色腫(メラノーマ)と診断された夫のことや
巡る季節の中で思うことを綴っていきます。

9/20山崎先生の講演~9/27,28リレー・フォー・ライフ~9/26,10/3PET検査

2014年10月10日 | 悪性黒色腫(メラノーマ)


9月はイベントが続きました。
9月20日は山崎先生の講演があり、夫、娘と3人で出かけました。
講演のなかで先生は、
「メラノーマが発症しても免疫力のある人はまれに消退してしまうことがあって、
そのことがPD-1抗体薬が開発された、そもそものとっかかりになった。」と、言われ
夫もそうだったので、やっぱり免疫力が高い人なんだと改めて思いました。
歳をとって免疫力が低下したことで出現したのでしょうが
進行が普通より遅いのもきっと免疫力のおかげだと思います。

講演終了後の患者会のお茶会にも参加し、夫も楽しい時間を過ごしました。
ほとんどの方が、初めての参加でしたが、
不安や想いを同じ病気を持っている仲間と共有できて本当にいい時間でした。
夫婦で来ていた人も数組いて、自分と同じ立場で頑張っているのを見て
とても励まされたり、ちょっと愚痴ってみたりで
患者会は患者の妻(夫)会でもあっていいんだな!とつくづく思いました。

それから1週間後にはリレー・フォー・ライフに参加し
2日間、目一杯楽しみ、程よく歩いてきました。
全国の患者会の方たちから送っていただいたルミナリエがとても美しく
一つ一つに込められた想いが「どうかかないますように!」と
心から祈りました。



夫の友人たちも駆けつけてくれ夫はとても嬉しそうでした。
最近の夫は感情がとても豊かになって、よく笑うようになったのが私も嬉しいです。
通勤と職場のストレスもなく気持ちがおおらかになっているのも
きっと免疫力アップにつながっているでしょう。

さて、イベントが過ぎホッとしたのはいいのですが
実はアメリカだけでなくここ何度か軽い痙攣発作が起きていたのです。

1回目 8月15日(アメリカでハイキング中)
2回目 9月18日(ジムで筋トレ中)
3回目 9月20日(山場ッ先生の講演前、スタバで)
いずれも「軽かった、5分ぐらいで回復した。」と、かなり後になって軽い口調で報告するので
心配になるやら、なんだか腹が立つやらで
それでも普通にジムに行き、ハイキングにも行っているので
もし、大きな痙攣発作が起きたらと不安になります。

N先生も9月の発作を受けて、「PET検査を早めましょう。」ということになりました。
9月26日にはFDG-PET、10月3日にはメチオニンPETを行いました。

結果は・・・
夫の脳の腫瘍の状態は、FDG-PETでは腫瘍の再発の疑いあり。
メチオニンPETでは放射線壊死で再発ではないと考えられる。
と、なんとまったく逆の所見でした。

N先生も「うーん・・・。」と悩みましたが
「腫瘍の大きさは1mm程度しか大きくなっていないし症状も軽い発作に留まっています。
すぐに開頭手術することも可能ですが、手術することで右脚に起こるダメージはかなり大きいでしょう。
一時的に麻痺が強くなって右脚は動かなくなることも考えられます。
もちろんリハビリすることで回復はすると思いますが・・・。
開頭手術で亡くなる確立は低いですが、絶対ないとは言えません。
術後に脳出血を起こして亡くなった方もいました。
経過を観ながら12月に再度検査するのが一番いいと思います。」
ということになり、とりあえずホッとしました。
でも浮腫が大きくなっているのは確かなので、あまり安心はしていられないのですが。

ホッとした夫は早速友人と尾瀬に出かけていきました。
私ならきっと痙攣が怖くて行動は自ら制限すると思うのですが
そうでないのが夫の凄いところです。

とりあえず、2日に3回目のオプジーボ治療も済んで
血液検査の結果も問題ないのはよかったです。

オプジーボは最初の三ヶ月は腫瘍が縮小するどころか逆に腫瘍が大きくなって
その後、縮小して治まっていく傾向もあると聞くので
高橋先生にもオプジーボ治療の脳浮腫、腫瘍への影響について尋ねましたが
これまでの治験では脳転移があると治験の対象から外されていたため
よくわかっていないというお答えでした。
血液と脳の組織液との間の物質交換を制限する機構は
血液脳関門( blood-brain barrier, BBB)と言われますが
だからオプジーボは脳に届きにくいのか
脳腫瘍には効果がないかというと
いや、効果は期待されているのですが・・・との見解でした。
今後、できるだけ多くの症例で研究をさらに進めてほしいです。

さて、次回は10月23日!
朝CT検査してからオプジーボ治療です。
午後には先生と検査の結果をみることができるようです。
実は、がんセンター受診の日の帰りは
築地場外で海鮮丼を食べるのが二人の楽しみになっています。

どうか、美味しく食べられる結果になりますように!