ロサンゼルスで、着物暮らし

太陽燦燦のロサンゼルス近郊で接する和なあれこれ。
LAに帰って来ました。肌寒い日が続いています。

着物についてお喋りする会 第二弾

2006年03月21日 | あわせ
 日本行きがなくなったため、前回から一週間とおかずに急遽第二弾が開催されました。Yokさん、いろいろとありがとうございます。
 今日のメインイベントは、前回途中退出してWBC観戦に行かれた鎌倉ご出身のYumさんが初めて一人で着付けてみる、ということでした。お茶歴がお長いのに?と思っていましたら、ご実家ではお茶会など着物を着るときは毎回お着付けしてもらっていらしたとか。まずは一旦私が説明をしながら着てみせて、次にYumさんが実際に着てみます。長襦袢、着物、ときて次は帯。すっかり気に入ってしまった前回のMakさんの「わさが首近」技を伝授しました。
 ややこしいところは、適度な幅のある布や紙を体に模した円筒に巻きつけて説明すると、頭に入りやすいようです。私も、水屋で懐紙を指に巻きつけて教えていただいたことがあったりなんかして。感心にも、もう一度帯結びの練習をなさるときは、Yokさんの秘密兵器「ヒコウキ」が登場、帯枕の位置が固定されるいいお道具でした。
 初めてご自分で着付をなさったYumさんはニコニコしていらして、何だかこちらも嬉しくなりました。自分で着始めた時のことを思い出しました。着付というのは慣れですから、回数がものをいいます。復習を是非に、とお願いして、次のお稽古のときはお着物での登場が待たれます!

以下、「わさが首近」技の写真を撮ってもらいました。
①肩にかかる手先は首に近い方がわさ
②帯を二巻きしたら、手先を下ろします
③二巻きした方を90度折り上げて、仮紐をします
④手先を前にやり、仮留めします。写真は右からですが、どちらからでもいいようです。後は普段どおりにお太鼓を作っていきます。

利休忌の着物

2006年03月19日 | あわせ
利休忌に参りました。できるだけ地味なつくりで来るように、と先生からお言葉があったので、社中の方にも相談した結果こういうことになりました。地味目、金糸の入った帯を避ける、となると染めの北川のこの塩瀬。もう何度目の登場になるでしょう。帯締も地味に地味にと若葉色にはした色が混ざったものとしました。
いざ参りますと、教授クラスの先生方はやはり色無地に黒や灰色、抑えた色目の帯、という感じで、一番偉い先生は地味目の組み合わせに黒の帯締をなさっていました。いらした方々は春らしい色目の小紋なども見え結構さまざま。
帰ってからお家元のホームページを拝見しますと、利休忌に当たられる方々、特にお家元など血の繋がっておられる方々はきちんと回向の装いをなさっているようにお見受けし、その後の茶会に参加する方々はそれこそいろいろ。にしましても、来年のために黒地の袋帯を日本から取り寄せよう、と強く思ったことでした。

着物についてお喋りする会

2006年03月16日 | そのた
着物や着付けについてお話しよう、と有志四人が集まりました。
一応講師役らしきものを仰せつかったので、『なごみ別冊 京都で、きもの』、『婦人画報別冊 着物に強くなる』、『美しいキモノ』などを持参しました(特に前の二冊は喜ばれました)。私は着付け教室に行ったことはなく、本を見ながら着せてくれる母をまねて自分で着はじめた身。何度か習いに行こうかしらと検討したことはあるものの行動に移すことはなく、その分、結婚式や仕事でイベントがあるときなど特別な場合にいろんなところで着付けてもらうたびに、気になることを質問したり教えていただいたりした全くの我流です。というわけですので、結局は情報交換の場といった感じで、実際に身に付けながら「ああだ、こうだ」と楽しいお喋りに花が咲きました。
面白かったのは、makさんがお茶とお三味線の師匠から聞いてこられた、帯の締めはじめに「わさ」を首に近い方にかけて腰の部分で90度上に折り上げ、体に巻いていくというお話。今まで私は「わさ」を反対の首から遠い方にしてかけていました。実際に「わさ」を首から近い方にかけてみたところ、何となくこちらの方が無駄がないような気もするのです。皆さまはいかがなさってますでしょうか。ご意見いただけますと嬉しいです。
さすがにそのときの模様は到底お見せできるものではないので、写真はYokさんが素敵にセッティングしてくだすったダイニングの様子です。

白地に緋色訪問着

2006年03月13日 | あわせ
コントラストが鮮やかな訪問着はM伯母からのものです。特に上前から裾にかけて模様がはっきりした色づかいなので、コンサートやパーティなどにどうかしら、と思っていたところ、格好のシチュエーションが到来。UCLA芸術建築学科デザインメディア芸術専攻の修了展覧会のパーティです。写真は友人の作品の中に入り込んで撮った一枚。後ろのスクリーンにも着物が映りこんでいるの、わかりますか。
こちらに持ってきている袋帯はどれも金糸が入っていてその場には光りすぎるということで、またしても訪問着に塩瀬帯という掟破り(?)をしてしまいました。このピンク地にろうけつ染めの帯もM伯母からのもの、帯締は帯から一色を取ってK祖母のたんすから出てきた未使用の紫色。帯揚は上七軒の「弓月」にて珍しく自分で手配したもので、桜色と薄い卵色がぼかしになった西陣お召。帯ときものを繋げる配色を意識しました。
春らしい装いを、と思って出かけましたら、ぴゅーぴゅー吹く風が冷たい宵でした。

白い半襟いろいろ

2006年03月10日 | こもの
稽古事の関係もあって、半襟は決まって白です。色襟をつける機会がなかった、ともいえるでしょうか。
先日、「あなたの半襟はベージュがかっているようね」とある方がおっしゃいました。そうしましたら、横から今の師匠が「昔の絹ものは焼けるのよ。今のものはそういうことはないの」とすかさずおっしゃったことでした。おっしゃるとおり、そのとき付けていたのは母のたんすからいただいてきた(笑)昔の半襟で、柔らかものを着る場合は何となくその肌触りのよい半襟を選んでしまうのです。反面、かたものや少しくだけたときはしゃきっとした今様の塩瀬を手に取ることが多いかもしれません。同じ白でも写真左端のようにしぼがあるものは、ちょっとしたお出かけの時、例えば年始の集まりのような場合に少し晴れがましい気分でつけてみたり、その右の葉ものが織り込まれている半襟なら大島などに合わせると面白いかしら、と思います。
一口に白といってもいろいろと楽しめますね。難しそうだけど憧れの刺繍半襟にいつか挑戦してみたいなあ、と考えています。

K祖母の形見

2006年03月05日 | あわせ
仕立てあがった着物に袖を通す前にしつけ糸を抜いていると、何ともなくこれまでの経緯に思いを馳せるものです。今年になってから、亡き義父のものを義母が仕立て直してくれた夫の大島や、着付けを手伝った方の白生地から選んで染めに出された色無地のしつけ糸をとらせていただき、えもいわれぬ感慨を味わわせていただきました。
昨年世を去った父方のK祖母のたんすから出てきたこの着物は、年始の帰洛時に、お稽古着に丁度よい色合いの小紋だと船便に載せたものです。届いてから改めてみましたら、蜀江文に鳳凰や松が意匠された大きい柄行の江戸小紋とも思える地の部分に、麻の葉や更紗様の絵羽柄が思い切りよく染められていて、共八掛。そしてまだしつけが付いていました。
着物姿の祖母の記憶が殆どないほど普段は洋装の人でした。一体どのような帯を考えていたのやら見当もつかないまま、軽いかもしれませんけれど、手持ちの少ない中から白の塩瀬を合わせてみることにしました。この塩瀬はakeさまが、地味目を好む私に年齢相応のものを、と選んでくださったもので、大変重宝しています。帯揚は宝尽くし、帯締は朱色、ともにゑり善製。「お茶のデモンストレーション」のお正客役を務めさせていただきました。

きもの小物、最近の定番

2006年03月02日 | こもの
最近、この桃色のお財布を帯に挟むことにしています。はとこのKiaiさんからいただいたゑり善製のお財布は、控えめなラメ地に金糸刺繍が綺麗な上、軽くてかさばらず非常に重宝です。そしてその中にネクタイピンをしのばせておくと、こちらは食事どきに大活躍。akeさまお薦めのアイディアで、襟元にナプキンや写真の下に敷いたような大判のハンカチを留めると、ちょっと手元が狂っても安心です。
お稽古事の関係で手荷物をどこかに置いて動き回る機会が多いので、せっかくかばんの中に入れておいてもいざという時に役立たず、といったことが、これで随分解消されました。