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HARIKYU'S CAMERA CLUB 「BLOG 」

「HARIKYU'S CAMERA CLUB」の別室写真館です。
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「秩父札所を往く ⑳」 ~ 20番札所 岩上堂 ~

2011年02月03日 | 秩父札所を往く
「秩父札所を往く ⑳」 ~ 20番札所 岩上堂 ~




① 秩父市寺尾にある20番札所「法王山」岩上堂。
秩父市では「川向こう」と呼ばれる荒川左岸の高台にあり、なかなか眺望が良い。
風光明媚な霊場だ。




② 本堂は江戸初期の作りと云われる、年期を経た風格ある建物である。


  

③ 本尊はオーソドックスな立ち姿の「聖観音」。
秩父札所ではこの「聖観音」を祀った霊場がいちばん多く、全部で二十一ヶ寺ある。 




④ 本堂前に奉納された石灯籠もなかなか凝った作りだ。




⑤ 夕日の当たる本堂の拝礼所。




⑥ 巡礼道を示す大きな道標。
こんな巨岩を積み上げるのは大変な仕事だっただろう。


★ 次回(時期未定)は21番札所「観音寺」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑲」 ~ 19番札所 龍石寺 ~

2011年02月03日 | 秩父札所を往く
「秩父札所を往く ⑲」 ~ 秩父札所 龍石寺 ~




① 秩父市大畑町にある19番札所「飛淵山」龍石寺。
写真のように平たい岩盤の上に乗っているので、龍石寺という名が付いたもののようだ。




② 本堂は簡素ながらも好ましいたたずまいである。


  

③ 本尊は座り姿の千手観音。
千手観音像の座り姿というのは珍しい。






④ 冥土への渡し場である、「三途の川」には「奪衣婆」という老婆がいて、川の渡し賃である六文銭を持たずにやってきた亡者の衣服を剥ぎ取るのだという。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%AA%E8%A1%A3%E5%A9%86
その奪衣婆を祀った三途婆堂。
仏教の暗い一面を見ているような気がする。(「奪衣婆」はwikipediaよりの引用)




⑤ この写真を撮った時は、まだ銀杏は色づいていなかったが、今頃は紅葉も終わっている頃だろう。
秩父路はこれから冬一色になる。


★ 次回(時期未定)は20番札所「岩上堂」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑱」 ~ 18番札所 神門寺 ~

2011年02月03日 | 秩父札所を往く
「秩父札所を往く ⑱」 ~ 18番札所 神門寺 ~




① 秩父市下宮地町にある、18番札所「白道山」神門寺の入り口。
国道140号線「彩甲斐街道」のすぐ傍らにあり、非常にわかりにくいところにある。
車の疾走する中にある街道端の霊場だ。




② 当然参道や山門などはないが、本殿は渋みのある霊屋造りである。
天保年間の建築といわれている。




③ 本尊は立ち姿の「聖観音」である。




④ この札所の由来が面白い。
説明に、
「その昔、この地域に神社があって大きい榊があり、その枝が左右に分かれて空に伸び結びあい、楼門に似たところから神門と称したといいます。年を経て木も枯れ神社の廃れるを見て里人はこれを再建せんと神託をうかがえば、不思議にも巫女を通じて寺にせよというお告げがあり、里人はここに大悲観世音を安置し、国家の安泰を祈り永久霊場にしたという縁起があります。」
とあり、本来、神のお使いである巫女が寺を作れ、と告げたというのも愉快な話である。




⑤ 此の霊場には「蓮華堂」という堂の他に、本堂を取り巻く回廊があってどちらも十三仏を祀ってある。
ここが本堂回廊の入り口。






⑥ 本堂の十三仏回廊。
回廊の仏像は彩色が施されており、小さいながらもよく整った像が多い。




⑦ 十三仏回廊の「勢至菩薩」像。




⑧ 本堂の回廊とは別に、こちらの「蓮華堂」という堂にも十三仏が祀ってある。




⑨ 「蓮華堂」内の「勢至菩薩」像。
同じ勢至菩薩でも彩色と金箔ではまるきり印象が違うのは面白いところだ。
他に「不動堂」なる堂もあり、不動明王が祀ってあった。


★ 次回(時期未定)は19番札所「龍石寺」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑰」 ~ 17番札所 定林寺 ~

2011年02月03日 | 秩父札所を往く
「秩父札所を往く ⑰」 ~ 17番札所 定林寺 ~   




① 17番札所「実正山」定林寺。
秩父市内桜木町の住宅街の中にある、素朴な霊場だ。
暖かい日溜まりに地蔵尊もある。




② 本堂は絢爛豪華というよりは質実剛健の造りである。
建築年代は不明だが、室町から江戸時代にかけての作であろう。
かなりの年期が感じられる。




③ 本尊は十一面観音。
堂内と本尊は本来撮影禁止だが、ちょっと失敬して撮らせて頂いた。
白木の寄せ木造りの像である。




④ 回廊の天井には所狭しと千社札が貼られている。
千社札は湿気を呼び、建物の劣化を早めるから近頃は歓迎されない向きが多い。




⑤ 境内の鐘突き堂。

「この鐘はその周囲に秩父・板東・西国の霊場百ヶ所百観世音の御本尊像が、浮き彫りに鋳出され、百ヶ寺のご詠歌が刻まれてある、精巧な作で貴重な工剣iとして有形文化財の指定を受けています。」とある。




⑥ 境内は地味ながらも紅葉が盛りだった。




⑦ 何事か祈念するご婦人。
秩父札所には個人巡礼者の姿も多く見かける。
神や仏を信じるか否かは各個人の心の内。
しかし、秩父霊場は何百年もの間、こうした人々の祈りを受け止めてきたのである。


★ 次回(時期未定)は18番札所「神門寺」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑯」 ~ 16番札所 西光寺 ~

2011年01月31日 | 秩父札所を往く
「秩父札所を往く ⑯」 ~ 16番札所 西光寺 ~




① 秩父市中村町にある16番札所「無量山」西光寺。

秩父市の旧市街には概ね一つの町会に一つの霊場がある。
この札所の山門には仁王や閻魔はいなかった。




② 簡素な本堂である。
秩父札所にはこんな質素な建物の方が似合っている。

  
  

③ 本尊は秩父には数少ない「千手観音」。
数多くの救いの手を持つことから、このように呼ばれている。




④ 境内にあった「酒樽大黒」なる大樽。
千社札や名刺が沢山貼ってある。




⑤ 由来によるとこの樽は、
<yellow>「酒蔵奥深く仕込樽として 大正年間に作られし樽。時代と共に使用しなくなりたるを昭和四十年代、茶室として造りしが、偶々大黒天を祀りしところ、招福の御利益ありと多くの参詣を集め、願をかけ名刺を残すという他に例のない大黒天となりける。因みにこの樽は三十石樽といい、一日三合三十年分入るという。」</yellow>
とあり、大変縁起の良い樽のようである。






⑥ 本堂に併設して、四国八十八ヶ所霊場全ての本尊のミニチュアが祀られた回廊がある。
ここを巡れば四国八十八ヶ所霊場全てを巡礼したのと同じ功徳が得られるそうだ。
ちょっと虫の良すぎる話のようでもあるが。




⑦ 境内のお清め処のすぐ側にある観音像。
女性である観音様が、何か袋のついた棹状のものをつかんでいる。
男性である私は非常にイケナイことを連想してしまったのだが、バチが当たるだろうか。




⑧ 水受けの鉢に綺麗な花が生けられてあった。
地元のご婦人の厚意である。
秩父の霊場は無人の札所が多く、地域の方々が交代で管理清曹オている所が多い。
地元の方々の札所への愛着を感じる一風物であった。


★ 次回(時期未定)は17番札所「定林寺」をご紹介します。


「秩父札所を往く ⑮」 ~ 15番札所 少林寺 ~

2010年12月20日 | 秩父札所を往く
<pink>「秩父札所を往く ⑮」 ~ 15番札所 少林寺 ~</pink>




① 秩父市番場町、繁華街の真っ只中にある15番札所「母巣山」少林寺。
ご覧の通り、門前のすぐ前が踏切という珍しい光景の霊場だ。




② 漆喰作りの本堂というのは、秩父霊場の中でもここだけ。
お城の天守閣のようでもある。


   

③ 本尊は十一面観音である。




④ 所狭しと貼られた本堂前の千社札。
こんな高い所にどうやって貼り付けるのか?と思うのだが、実は専用の道具がある。




⑤ 「秩父事件」の記念碑。
少林寺には我が国の自由民権運動の草分けとなった「秩父事件」で殉職した官側の窪田、青木両警部補の墓がある。
「秩父事件」の民衆史的・歴史的意義は非常に高い。




⑥ 白の漆喰と屋根瓦が立派である。




⑦ 少林寺入り口。
この通りは「番場町通り」といい、秩父線のお花畑駅から秩父神社への参道にもなっている。
平日の昼間はさすがに人通りは少ない。


★ 次回(時期未定)は16番札所「西光寺」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑭」 ~ 14番札所 今宮坊 ~

2010年12月20日 | 秩父札所を往く
<pink>「秩父札所を往く ⑭」 ~ 14番札所 今宮坊 ~</pink>






① 秩父市中町にある、14番札所 長岳山「今宮坊」。
市内の繁華街をわずかに入った閑静な住宅街の中にある。
車の騒音も聞こえない、静かな霊場だ。


 

② 本尊は立ち姿の「聖観音」である。




③ 本堂の前には「輪廻塔」なるものがあった。
この塔の車石を廻すと、「地獄道や餓鬼道にさまよっている亡者が極楽に生まれ変わり、現世を安楽に暮らせる」のだという。




④ 境内には「勢至堂」という建物もある。
「勢至菩薩」を祀ってあるのだろうが、「勢至菩薩」は仏様。
本来は「神様」のお使いであるはずの「狛犬」がいるのが不思議だ。




⑤ 境内の巨木の下になぜか「聖徳太子」の石像が。






⑥ 今宮坊に隣接する「今宮神社」。

神仏分離の前は「今宮坊」と一体になった霊場だったらしい。

実は私は最初、「今宮坊」の納経所はここだと思いこんでいたので、「お姿を下さい。」といったらこんな神札を渡された。
「秩父霊場発祥の地」とあり、読めない墨書きの文字がある。
このお札は一体何なのだろう。


★ 次回(時期未定)は15番札所「少林寺」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑬」 ~ 13番札所 慈眼寺 ~ 

2010年12月20日 | 秩父札所を往く
<pink>「秩父札所を往く ⑬」 ~ 13番札所 慈眼寺 ~ </pink>




① 13番札所 旗下山「慈眼寺」。
秩父市東町の、秩父鉄道「お花畑」駅のすぐ目の前にある札所だ。
しかし、賑やかな市内を一歩離れて境内に入ると、そこは静寂が支配している。



② 年期を感じさせる立派な本殿。


 

③ 本尊は座り姿の聖観音である。
霊場由来の奉納額によると、
「明暦丁酉の年、正月十八日の大火災の折、聖観世音の出現に依って高野氏の娘が万の死をまぬかれて、一生を得、助けられた。」
とある。
火災に御利益のある霊場のようである。






④ 境内には「瑠璃殿」とか「十三賢者堂」とかがあり、さまざまな仏像が鎮座している。




⑤ 十三賢者堂の「閻魔大王」。
極彩色は不気味だが、どことなくユーモラスさも感じられる。




⑥ この慈眼寺は幼稚園も併設している。
仏の教えを受けた子供達は慈悲深い大人になってくれるかな。


★ 次回(時期未定)は14番札所「今宮坊」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑫」 ~ 12番札所 野坂寺 ~

2010年12月16日 | 秩父札所を往く
<pink>「秩父札所を往く ⑫」 ~ 12番札所 野坂寺 ~ </pink>




① 12番札所 佛道山「野坂寺」。
秩父市野坂町にある秩父札所屈指の大きな霊場だ。




② 山門左右の見張り役は、此処では仁王ではなく、「閻魔大王」と「五道天輪王」という共に地獄の仏様。(普j






③ 山門の内部は興味深い彫り物が多く安置されている。

上の写真は「怪力柳生の牛」。
<yellow>「この牛は昭和6年頃より戦後にかけて、トラックの代わりに米や麦、薪や炭を引いて芦ヶ久保~横瀬~秩父間を往復し大活躍した有名な牛である。
当時普通の牛の3倍を超す一千貫(3.75トン)の荷車を引く様子は、「あたかも山が動くが如きの様子であった。」
戦後の復興期の人々の暮らしを支えた怪力牛であった。
又、気性が大変荒く主人以外の者は側に近づけなかった。」</yellow>
とあり、怪力牛の様子は彫像からもよく伝わってくる。

「山の神」とか「雷神」の彫り物もあった。





④ 本堂は霊屋造りの立派なもの。




⑤ 本尊聖観音のお姿札と、札所由来の案内板。




⑥ ちょっと失敬して堂内を撮らせて頂いた。
中央の小さな像が本尊の聖観音である。
伽藍が絢爛豪華だ。






⑦ この霊場には本堂以外にも、いろいろな観音堂とか弁天堂とかがあり、様々な仏像が安置されている。
これらの像を見て、本来は「ありがたい。」と思わなくてはいけないのだろうが、私には正直どうも薄気味悪くて仕方がない。




⑧ 山門の本堂側も凝った意匠である。




⑨ 妙にリアルな六地蔵。


★ 次回(時期未定)は13番札所「慈眼寺」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑪」 ~ 11番札所 常楽寺 ~ 

2010年12月16日 | 秩父札所を往く
<pink>「秩父札所を往く ⑪」 ~ 11番札所 常楽寺 ~ </pink>




① 秩父市熊木町にある 11番札所 南石山「常楽寺」への参道。
鳥居があるのは神仏混合時代の名残なのだろう。
実際、こういった仏閣の敷地には、本来「神様」であるはずの「稲荷」が祀られていたりする。




② 参道を振り返ると、山に囲まれた秩父の街が見える。




③ 本殿正面。
亜鉛葺き屋根の質素なものである。
それにしても「常楽寺」→「常に楽なお寺」とは実に結構なお名前で、御利益に預かりたくなる。


  

④ 本尊十一面観音のお姿札。




⑤ 横から見てもこぢんまりとした小さな札所であるが、無住寺ではない。
軒下に札所由来の奉納額などが見える。




⑥ トイレに立てかけてあった、<yellow>「烏枢沙摩明王」</yellow>という護符。

何ヶ所かの札所、それも決まってトイレの中で見かけたのでwikipediaで調べてみると、この、「烏枢沙摩明王」というのは、<yellow>「この世の一切の汚れを焼き尽くす」</yellow>「<yellow>「烈火で不浄を清浄と化す」</yellow>神力を持つことから、心の浄化はもとより日々の生活のあらゆる現実的な不浄を清める功徳がある。」との事である。

トイレの清めには適任の明王様であるというわけだ。


★ 次回(時期未定)は12番札所「野坂寺」をご紹介します。 

「秩父札所を往く ⑩」 ~ 10番札所 大慈寺 ~

2010年12月01日 | 秩父札所を往く
「秩父札所を往く ⑩」 ~ 10番札所 大慈寺 ~




① 10番札所 萬松山「大慈寺」への道。
武甲山麓の横瀬町横瀬の札所もここが6番目で、最後の霊場となる。
横瀬の札所はずっと武甲山に見守られているが、惜しむらくは武甲山の傷だらけの姿だ。




② 門前の石段。
いかにもな雰囲気を伝えていて好ましい。




③ 仁王門と本殿。
比較的新しく塗り替えられたか、建て直されたかのようである。
しかし、「大いなる慈しみの寺」とは、何と崇高な仏閣名であろうか。


  
  
④ 本尊は「聖観音」だが、座り姿だ。
「聖観音」にも立ち姿のものと座り姿のものがあるらしい。




⑤ お清め処と地蔵菩薩。




⑥ 重厚な本殿。
ただ、非常に個人的な我が儘を申すと、この霊屋造りというのが、どうしても霊柩車をイメージしてしまい、正直なところあまり好きではない。




⑦ 六地蔵と武甲山。
11番から先はしばらく秩父市内の札所が続く。


★ 次回(時期未定)は11番札所「常楽寺」をご紹介します。 

「秩父札所を往く ⑨」 ~ 9番札所 明智寺 ~

2010年12月01日 | 秩父札所を往く
「秩父札所を往く ⑨」 ~ 9番札所 明智寺 ~




① 9番札所 明星山「明智寺」。
横瀬町横瀬にある札所だが、この横瀬町横瀬という地区には5番から10番まで、6ヶ所の札所が集中している。
武甲山山麓の日溜まりにある札所で、素朴な雰囲気が好ましい。




② こじんまりとした本堂。
無住の札所で地区の人が交代で管理しているようだが、境内はいつも曹ォ清められている。


  

③ 本尊は「如意輪観音」。
5番の本尊「准胝観音」に似ているようで少し違う。
仏教に詳しい人ならすぐにわかるのだろう。
安産子育てに御利益があるそうである。




④ 境内には女人の苦を救う為、願いを書いて納めたという「文塚」が建っている。


  

⑤ 文塚の由来。傍らには子育て観音が建っていた。




⑥ 門前の地蔵菩薩とセメント工場を組み合わせてみた。
武甲山麓の横瀬の札所を象徴する風景だ。


★ 次回(時期未定)は10番札所「大慈寺」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑧」 ~ 8番札所 西善寺 ~

2010年12月01日 | 秩父札所を往く
「秩父札所を往く ⑧」 ~ 8番札所 西善寺 ~




① 8番札所 清泰山「西善寺」

横瀬町横瀬、国道299号線をわずか武甲山寄りに入った所にある霊場。
ここは秩父札所の中にあっては随一の「オカタイ」寺で、「物見遊山の者、境内に入ることを禁ず」とある。




② 写真撮影も朱印を頂く者以外は禁止。
御朱印を貰うほど信仰心はないから、仕方なく門前から中を覗くだけにする。


  

③ 本尊十一面観音のお姿札。
駐車場からは本殿の屋根だけが見える。




④ 入り口の門番「地蔵菩薩」。
物見遊山の者はいないか、見張っている感じ。




⑤ 門前には武甲山が迫って見える。
既に山頂は削られ、無惨な姿をさらしていて、かつての「名峰」の面影はない。

 ところで、下の2枚の写真は昭和49年、私が高1の時に武川岳~二子山の稜線上から武甲山を撮ったもので、山腹は削られているものの、頂上はまだ残っていた。






 かように早く頂上が無くなってしまうとは夢にも思わなかったが、かつて武甲山のセメント工業は、鉱山会社関係の雇用、鉄道やトラック輸送の関連と、秩父の人々に潤いをもたらしてきた。
ところが現在ではコンピューター操業による無人採掘、パイプライン輸送となり、武甲山と秩父の人々との関わりは希薄になり、同時に地域的な潤いももたらさなくなってしまった。

身を削り、秩父の人たちに魂をささげた武甲山の「骸」は今、何を私たちに訴えかけているのだろう。


★ 次回(時期未定)は9番札所「明智寺」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑦」 ~ 7番札所 法長寺 ~

2010年11月08日 | 秩父札所を往く
<pink>「秩父札所を往く ⑦」 ~ 7番札所 法長寺 ~</pink>




① 7番札所 牛伏堂「法長寺」

 6番札所「ト雲寺」の麓にある大きな霊場で、この横瀬町横瀬という地区には全部で6ヶ所の札所がある。
山門から本殿を望んだところ。




② 本殿を眺める。
 この札所の山門には仁王像がないが、秩父の札所には仁王門のある所、ない所まちまちで、その理由はよくわからない。 


    

③ 本尊「十一面観音」のお姿札と札所由来。
 かつてこの札所は「牛伏」という地にあったため、「牛伏堂」という名前が付いたらしい。




④ 広く明るい、清潔な境内だ。




⑤ 牛伏堂由来の牛の石像。
牛は結構、涎を垂らすので、この「よだれ鰍ッ」は的を得ている。(笑)




⑥ 境内に稔る南天の実。
 南天は難(ナン)を転(テン)ずるという語呂から、縁起の良い植物として珍重されている。


★ 次回(時期未定)は8番札所「西善寺」をご紹介します。

「秩父札所を往く ⑥」 ~ 6番札所 ト雲寺 ~

2010年11月08日 | 秩父札所を往く
<pink>「秩父札所を往く ⑥」 ~ 6番札所 ト雲寺 ~</pink>




① 6番札所 萩ノ堂「ト雲寺」

横瀬町横瀬の山の上にある札所だが、山の南斜面に面しているために明るく暖かい霊場だ。
ちなみに「ト雲寺」は「ボクウンジ」と読む。
ある程度の年令以上の方なら、この「ト」の読み方は俳優の「左ト全」さんの名前から覚えたのではなかろうか。


  

② 本尊「聖観音」のお姿札と町指定指定文化財の表示板。


  

③ この札所は彩り豊かな草木が多い。
鈴なりのガマズミの果実。




④ 札所由来を説く額や千社札で軒下はとても賑やかだ。




⑤ 六地蔵と武甲山。
武甲山は石灰岩採掘のために随分と姿が変わってしまった。


★ 次回(時期未定)は7番札所「法長寺」をご紹介します。