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ペトリFTEE最後期種?

2018年08月12日 | Weblog


ペトリFTEE最後期種?



 ヤフオクで ペトリFTEE の最後期型と思われる個体を入手したので一寸ご紹介。








上 前期型FTEE

下 今回入手の後期型FTEE

レンズは付いていなかったので 前期型のものを付けてある。
セルフタイマーレバーはペトリFTEタイプのもの。
メッキは前期型のような白っぽいものではなく、輝きが強いFTEのメッキに近い。
吊りリングが丸型のものはペトリ一眼には少ない。








 ボディナンバーは 396461 でフィルム室内の印字は 410 。
FTE の発売は1973年の末だから、それから1年程度は FTEE も並行販売していたものと思われる。
余剰部品の処理のためだろうか。
シャターボタンの台座はクローム仕上げである。










 スプロケット

上 前期型

中 今回入手の後期型

前期型よりも太いがFTEのような縞模様は入っていない。

下 FTE前期型のスプロケット。






ファインダー内の絞り値表示。OPEN 2.8~16 である。
FTEのごく初期のものは 1.7 2.8~16 だからそれとも違う。






 手持ちの74年の総合カタログの FTE の欄に「 F2付カメラ¥38.400 」というシールの貼り付けがあり、これがこのFTEE最終機の正体ではないかと思われる。

F2付のFTEというのは聞いた事がないので、おそらくは機種変更で余剰、要するに売れ残りになった FTEE を F2付カメラと称してカタログ上で宣伝していたのではあるまいか。

当時はヨドバシのようなカメラの量販店はほとんどなく、またウィンドーにカメラがズラリと並んだ大型カメラ店というのも都会以外はなく、ほとんどのユーザーはカメラ雑誌の広告やテスト記事、カタログなどから熟考してチョイスしたものである。
実際のカメラが届く迄は現物を触らなかったのである。

新型のFTEだと思って注文したにも拘わらず、旧型のFTEEが届いたときにはどんな気持ちだっただろうか。






なお、後継機の FTE についてだが 一般にはクロームボディが先発でブラックボディが後続発売のように認識されているが、カメラ毎日 74年1月号 の 「新型カメラを使って」中のメーカーの開発意図記事の中に「現在はブラック仕上げの製品のみだが、クローム仕上げの要望もあるので将来はクローム仕上げも考えていくつもりである。」との記載があり、実際にはブラックボディの方が先行販売されていたようである。

74年1月号に採り上げられていたという事は、ブラックボディはそれ以前の発売という事であり、74年になってからの発売ということは誤りである。
しかし当時の雑誌広告やカタログを見るとかなり錯綜している面もある。








上 カメラ毎日 74年1月号 内の広告。

下 74年カメラ・レンズ白書 内の広告。

短い期間に価格が急に変わっているのはオイルショックのせいだろう。




最後にもうひとつ。
平成元年の当時のペトリ工業に MF-10 ならびにFTE の修理について問い合わせた事があり、その時に柳澤明氏から貰った返答である。
当時のペトリ工業の窮状がよくわかる。
柳澤氏は意外に達筆であった。









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