あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

今年初めての易経講座へ行ってまいりました。

2020-01-08 22:59:00 | 日記・エッセイ・コラム
こんばんは🌇
時々、登場する副院長のみのりです😅

東洋医学は自然医学というお話を繰り返し院長がしておりますが、
その思想のおおもとともいえる学問に「易経」があります。
四書五経という言葉はご存知だと思いますが、
四書は孔子以降、五経は孔子以前となります。
五経の中でも最も古いとされているのが易経で、
かの有名な孔子の時代でも、古典とされた書物になります。
なんだか気が遠くなりますね!

この易経が、自然哲学そのもので、陰陽論で書かれている書物です。
鍼灸師が最も馴染みの深い古典である「難経」が書かれた時代に
古典として学ばれていた書物ですから、この思想がわからないと
なかなか古典を読み進めていくことができないと院長から言われて、
易経講座へ通いはじめて4年になりました!

今日は、こちらの講座に慶應義塾大学医学部教授の伊藤裕先生が、
(先日のNHKスペシャル食の起源や、チコちゃんにも出ていらした先生です)
百寿社会と山地剥(易経の卦の一つです)いうテーマでゲスト講座をしてくださり、
とっても興味深いお話でしたので、こちらでもご紹介させていただきたいと思います!

先生は現在、慶應義塾大学医学部百寿総合研究センターに在籍され、
長寿社会における幸福とは?幸福な寿命とは?という興味深い研究をされています。
現役を引退したあとの、豊かな人生のコツを易経の「山地剥」から
解説していただいたのですが、

「自立」(陽)と「自律」(陰)という言葉に置き換えて
『退く者は自律を弁えて、はじめて人を育てることができる』

とお話ししてくださいました。現役時代に、様々な経験を重ねて
色々な知識や技術を身につけて、もっともっと自分がそれを活かしたい!
とエネルギーを発揮することも大切ですが、引退を控えるような立場になるときには、
そのエネルギーを律し、次の世代を育てるための土壌となるように、
立ち居振る舞うことで、初めてそのエネルギーが活かされるというのです。
まさに陰の力だとお話ししていただきました。

超・長寿の源泉の3つの脳🧠として
①ハツラツ脳 (いつまでも元気溌剌で)
②ツナガル脳 (誰かとつながり続けることが大切)
③ワクワク脳 (いつでもワクワクと)

が必要だとおっしゃっておられました!

詳しくは、「超・長寿」の秘密――110歳まで生きるには何が必要か (祥伝社新書) 伊藤裕著
をご覧になってくださいね。

そして!90歳を超えても元気溌剌とした高齢者の共通点に
「教えること、学ぶこと」を続けている「先生」と呼ばれる方!
と教えていただきました。

これは学校の教員とか、そういう意味ではなく、
それまでの人生経験の中で身につけたものを、後世の方に教えるという意味だそうです。
ですから、「お茶の先生」でも「お袋の味の先生」でも
「囲碁の先生」でも「会社の経営の先生」でも良いのです。
教えるためには、自分でかなり勉強しなくてはなりませんし、
教える立場に立つことで、常に自分が学ばなくてはいけないという
緊張感に駆られます。この脳の動きがとても良いそうなのです!

私も、将来引退する時が来たときに、若い世代の方に
教えられる何かをきちんと身につけなくてはいけないなと
襟をただす思いでした!

易経でも東洋医学でも、「陰主陽従」
「陰」の力を大切に考えています。

今年初めての易経講座での学びを、治療室だけでなく
自分の人生にも活かしていければいいなぁと思いました。




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