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よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

世界遺産の価値-富山県南砺市:五箇山・相倉

2019年08月13日 | 富山
Ainokura, Gokayama, Nanto City, Toyama Pref.

さてさて、富山県南砺市五箇山の相倉にやって来たワタクシ達は、早朝の清々しい空気の中、
相倉の集落の中を楽しく散策していました。観光客もいませんので、本当に集落の中が静かです


とはいえ、ここ相倉と菅沼の五箇山と岐阜県の白川郷が1995年に「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として世界遺産に選定され、
それ以降は多くの観光客がこの地にやって来るようになりました


最近、どうも世界遺産が乱発されているような気がしてならないのですが、現在日本に幾つの世界遺産があるかご存知でしょうか。
文化遺産として19、自然遺産として4、合計23もの世界遺産が我が国にあるんですよ


「法隆寺地域の仏教建造物」「姫路城」「古都京都の文化財」「原爆ドーム」「古都奈良の文化財」など、
このあたりは「選ばれて良かったなぁ」「選ばれて当然やな」という気がしたのですが、
「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」などになると、「これってそんなに価値があるの?」と
首を捻りたくなるんですよねぇ。地元の人ですらテレビのインタビューで「あれって何がすごいんですか?」
「あんなもん、誰か見に来る人おるんですか」と言ってましたからねぇ


ワタクシが暮らす地域も、先日「百舌鳥・古市古墳群 -古代日本の墳墓群-」が世界遺産に選定されました。
ただ、前方後円墳って横から見たらただの森ですし、古墳の形を確認しようと思えば上空から見るしかないのですが、
そんなタワーやビルがあるわけでもないし、古墳の内部は宮内庁の管轄で立ち入ることが出来ません。
まあ、観光客がやって来るというような経済効果は期待できないでしょうね


初めて我が国で1993年に「法隆寺地域の仏教建造物」「姫路城」「白神山地」が世界遺産に選ばれた時は、
なんだかすごく嬉しくって、世界遺産ってすごいなぁとか思ったのですが、
現在、47都道府県中27都道府県に世界遺産があるのですから、もう大した値打ちを感じないですわ


ここ五箇山相倉も世界遺産に選定された後、随分と環境が変わったのは間違いないでしょう。
でも、観光客がいない早朝に訪れたワタクシには、昔と何も変わらない風景が目の前に広がっていました


世界遺産であろうがなかろうが、ワタクシは五箇山に来て良かったなぁと感じました。
五箇山という地域が、すごく素敵な場所に思えました。今度は錦繍の秋の時期に、あるいは雪に覆われた冬の季節に
ここ五箇山を訪ねて見たいなぁと思うのでした


ではでは、そろそろ五箇山を後にするとしましょうか。時計を見るとまだ7時半でした

使用したカメラ:2、3枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2


欧州を旅すると、素晴らしいなぁと思うのが100年前、200年前の建造物が当たり前のように町の中の至る場所にあり、
町の景観を壊すようなケバケバしい看板や広告が無く、都市景観が守られていることなんですよ。
もちろん木材を主体とする日本の建物と、石で造られる欧州の建物を同じ次元で論じるのは良くないでしょうが、
都市景観に対する意識など、学ぶべきことは多いように思います。



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コメント (34)

夏空-富山県南砺市:五箇山・相倉

2019年08月12日 | 富山
Ainokura, Gokayama, Nanto City, Toyama Pref.

さてさて、富山県南砺市の五箇山にある相倉へとやって来たワタクシ達は、
集落の中に足を運び、早朝の散策を楽しむことにしました


茅葺の合掌造りの民家にとって、一番の敵は火災でしょうね。このような消火栓が集落内に何箇所もありました。
年に二回、消火訓練として一斉放水が行われるようです


集落の中を散歩している方が何人かいました。どの方々も、相倉にある合掌造り民家の民宿に宿泊された方のようです。
その中に、外国人の家族連れもいました。こんな場所にまで外国人観光客が来るんですねぇ


考えてみたらここは世界遺産です。当然、ガイドブックなどにも紹介されているでしょうし、
このような「日本の原風景」の中で過ごしたい、古民家に泊まってみたいと思うのでしょうね


これは相念寺というお寺ですが、お寺の建物も合掌造りなんですね。
このお寺、浄土真宗のお寺さんでした。この地域は非常に信仰心が厚いとも聞きました


五箇山は平家落人伝説の地でもあります。栄華をきわめた平家一門が、倶利伽羅峠の合戦を始めとして次々と源氏との戦に敗れ,
隠れ場を探してたどり着いた地が五箇山でした。相倉がある地域はかつて平村という村だったのですが、
平村の地名は、平家の"平"に由来すると言われています


時刻は朝の7時になりました。相倉に来るとさらに青空が広がり、夏の日差しが差してきました。
台風が近づいているはずですし、1時間ごとの天気予報を見てもどこにも晴れマークなんて無いんですよ


眩いばかりの夏空を見ることが出来るなんて、まさか予想もしていませんでした。
こういう形で予想が外れるのは嬉しいですね


見事な夏空が合掌集落の上に広がっていたのでありました

使用したカメラ:5、7、8枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2


調べてみたら菅沼、相倉に来る外国人観光客の数は急増しています。
東京、京都、大阪といった都市型の観光から、日本の原風景を求める地方の旅へとニーズが移り変わっているのでしょうね。
ただ、「郷に入れば郷に従え」と言いますが、日本に来たら日本のルールは守って欲しいものです。



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コメント (38)

美しく、懐かしい-富山県南砺市:五箇山・相倉

2019年08月11日 | 富山
Ainokura, Gokayama, Nanto City, Toyama Pref.

さてさて、富山県南砺市の五箇山を訪ねたワタクシ達は、菅沼で撮影や散策を楽しんだ後は
車でさらに15分ほど山あいに入った場所にある相倉(あいのくら)の集落にやって来ました


集落の入り口にある駐車場に車を停めると、「展望所⇨」と書いた看板があったので、その方向に向かって歩いて行きました。
少し小高い場所から、相倉の集落を一望することが出来ました


今もここ相倉合掌集落には、23棟の合掌造り家屋が現存し、人々の生活が営まれています。
本当に美しく、そして懐かしい想いを感じる光景が眼下に広がっていました


ではでは、集落の方に下って行くとしましょうか。それにしても台風の接近が嘘のような青空ですね


集落の入り口にこのようなものがありました。現在は集落の中に民宿、土産物屋、飲食店などもあるんです。
しかし、大規模な観光開発は行われておらず、昨日まで紹介した菅沼集落と同じく、素朴な佇まいが素敵です


時刻は朝の6時45分。山間の集落は静寂に包まれていました


日本の夏の原風景…そんな思いがします。ワタクシは大阪市の下町で生まれたので、田んぼや畑に囲まれて育ったのではありません。
でも、このような光景に懐かしさを感じるのは、身体の中に流れる農耕民族のDNAがそうさせるのでしょうか


「ここまで来て良かったなぁ」「五箇山のほうが白川郷よりも味わい深いなぁ」と、ワタクシと相棒さんは声を揃えます。
白川郷が悪いというわけではありませんが、ここ五箇山の風景が素晴らしすぎるのです


盛夏…そんな言葉を思い浮かべながら、ワタクシは相倉の集落の中に入っていくのでした

使用したカメラ:1、4、8枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2


ここ相倉も、昨日まで紹介した菅沼も当然ながら重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
我が国には118箇所の重要伝統的建造物群保存地区があり、そのうちの52箇所を私は訪ねたことがあったのですが、
今回で54箇所を訪ねたことになりました。次はどの重要伝統的建造物群保存地区を訪ねることになるでしょうね。



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台風は何処へ-富山県南砺市:五箇山・菅沼

2019年08月10日 | 富山
Suganuma, Gokayama, Nanto City, Toyama Pref.

さてさて、合掌造りの家屋が並ぶ富山県南砺市五箇山の菅沼へやって来たのですが、
菅沼の集落は日本の原風景を見るかのような、心に染み入る光景が広がっていました


ワタクシ達が菅沼の集落を散策していたのは午前6時。ネットのニュースを見ていると、台風6号が間も無く
三重県に上陸するとの予報で、これから東海地方から関東地方にかけて風雨が強まるとのことでした


ところが…なんと青空が広がり、日が射して来たんですよ。明け方まで雨が降っていたので稲には水滴がついていました。
水滴が朝陽にキラキラと輝きはじめたんです。これにはワタクシ達も驚くしかありません


「北へ行くほど雨は避けられると思っていたけど、まさか晴れてくるとは思わんかったなぁ」
「富山と岐阜の県境の山が雨雲を防いでいるんやで。あと数時間は雨が降らんかもねぇ」などと、
ワタクシ達は自分達のコース選択を自画自賛するのでありました


この日の富山県の天気予報は「曇りのち雨」で、晴れなんていう言葉はどこにもありません。
さすがにワタクシ、あっぱれ晴れ男です


当初は「しっとりと雨に濡れる合掌造りの家並みも良いではないか」と思っていたのですか、
こうして青空が広がってくると「やっぱり晴天がいいなぁ」と思ってしまいます


白川郷の風景もワタクシはもちろん好きなのですが、まだ観光地化が白川郷ほど進んでいないというか、
昔ながらの佇まいを残す菅沼集落をワタクシは大いに気に入ったのでした


そろそろ菅沼を後にして、もう一つの世界遺産である相倉(あいのくら)集落に向かおうと思います


もう一度菅沼集落を振り返ると、そこには台風が近づいていることが信じられないような美しい青空が広がっていました

使用したカメラ:5、6枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2


この日にやって来た台風6号もそうですし、先日日本にやって来た8号や9号も日本の近海で発生した台風です。
それだけ日本近海の水温が高くなっているということですし、日本の近くで台風の勢力は衰えることがないということです。
毎年、大型台風がやって来ることを、台風の被害が甚大になることを想定しないといけないのでしょうね。



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世界遺産の小さな集落-富山県南砺市:五箇山・菅沼

2019年08月09日 | 富山
Suganuma, Gokayama, Nanto City, Toyama Pref.

さてさて、7月末にワタクシは相棒の「今では晴れ男さん」と御嶽山に岐阜県側から登山をして山頂の山小屋で一泊。
下山後は郡上八幡で一泊する予定を立てていました。しかし、突然日本の南で発生した台風6号が直撃しそうな気配となりました。
そこで、ワタクシ達は苦渋の決断ですが、御嶽山の登山を断念して2泊3日の行程を1泊2日に変更し、
郡上八幡に宿泊するだけにしたんです。とはいえ、7月27日の台風の進路予想を見ていると、南から雨が激しくなってきそうです。
となると出来るだけこの日の行動は、北の方に行くのが少しでも雨を避けることができるだろうと考えました

そこでワタクシ達は深夜の0時に大阪を出発し、岐阜県を北上して県境を越えて富山県南砺市に向かいました。
目的地は南砺市の五箇山です。五箇山は岐阜県の白川郷とともに「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として
世界遺産に認定されています。ワタクシ、白川郷にはこれまで何度か訪れているのですが、
五箇山はまだ行ったことが無かったのですよ。相棒さんも五箇山は行ったことがないということで、
急遽目的地を五箇山に決めて、朝の5時に五箇山に到着したのでした


五箇山には世界遺産に認定されている集落が二箇所あるのですが、まず最初に菅沼という集落に向かいました。
白川郷が60棟の合掌造りの家屋があるのに対して、ここ菅沼は9棟の合掌造りの家屋という小さな小さな集落です。
でも、ワタクシにはすっかり大観光地になってしまった白川郷よりも、素朴で長閑な印象を受けました


写真を見ればわかるように、菅沼集落は庄川の谷あいにせり出した平坦地にあり、三方を庄川に囲まれ、もう一方は急斜面となっています。
これらの合掌造り家屋は江戸時代末期(19世紀前期から中期)に造られたものが2棟、明治時代に建てられたものが6棟、
最も新しいものは大正14年(1925)に建てられていて、このころまで合掌造りの家が建築されていたことがわかります


明け方まで雨が降っていたようで、ワタクシ達が到着する頃に雲がどんどん晴れていきました。
合掌造りの家屋の上に、雲がたなびく姿も良いものですね


合掌造りの家屋は一階部分が人の居住空間です。二階や三階は養蚕のためのスペースだったんです。
五箇山は屋根裏での養蚕と地下での塩硝(火薬原料)製造で、加賀藩を影で支えたきたそうです


朝6時前の集落の中は歩く人も誰もいません。ワタクシ達は暮らしている人に迷惑にならないよう、静かに散策するのはもちろん、
住居の敷地内には足を踏み入れないように注意します。あくまでもワタクシ達は「写真を撮らせていただく」立場です


ありがたいことに雨は降って来ません。雨雲の予想を見ていると、なんとか午前中は天気が持ちそうです。
でも、お米の生育のためには適度な雨が必要ですね


合掌造りの屋根が急勾配なのは、豪雪による雪下ろしの作業を軽減させるためなんです。
湿気が多く重たい雪が降る五箇山では、他の地域に比べ雪を落としやすくする為にさらに急勾配となっています


この地域の標高は約400m。大阪よりも気温が低いせいで、まだ紫陽花の花が咲いていました

使用したカメラ:1、3、7枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2


まさかの台風によって、急な日程変更や行程変更を迫られました。
もちろん当初の予定通りであれば一番良かったのですが、台風ではそうもいきません。
旅先ではいつも晴れていてほしいのですが、そうはいきませんよね。



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