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よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

堀は埋めた瞬間から後悔が始まる-滋賀県近江八幡市:八幡堀

2025年04月19日 | 滋賀
Hachimanbori, Ohmi Hachiman City, Shiga Pref.

さてさて、桜を求めて近江八幡市八幡堀へとワタクシ達はやって来たのですが、
八幡堀には白い土塀や古い民家が立ち並び、そして堀には屋形船が行き来します。
しかも堀の両サイドには遊歩道が設けられ、美しい光景を眺めながらの散策を楽しむことが出来るんです


八幡堀は琵琶湖と城下を結びつける水路として大きく発展してきました。
町の繁栄に大きな役割を果たし、江戸時代後期には近江国では大津と並ぶにぎわいをみせたそうです


八幡堀はその後、昭和初期までは経済・流通路として反映しましたが、戦後の陸上交通の発展によって徐々に衰退していきます。
昭和30年代に入って高度成長期を迎え、やがて八幡堀は市民からも忘れ去られる存在になってしまったのです


その結果、今の姿からは想像もできないほど水質環境は最悪の状態になてしまいます。
ゴミの不法投棄などによりヘドロが堆積し、衛生面でも著しく悪化するんです。
市民の間でも八幡堀の埋め立てもやむなしという気運が高まり、埋め立てはほぼ決まりつつありました


その状況を危惧したのは、地元の青年会議所などに所属する若いメンバー達でした。
彼らの合い言葉は「堀は埋めた瞬間から後悔が始まる」だったそうです。
堀を残そうとしたのは観光目的のためではなく、近江八幡の歴史の灯を消してはならないという思いだったそうです


その後、長年の地道な活動が功を奏し埋め立て計画はやっと白紙に戻されました。
見るも無残だった八幡堀は市民たちによる大清掃を中心とした環境整備により再生運動がスタートしました。
根強い反対運動にも屈することなく、約30年の歳月を費やして八幡堀は「近江八幡の顔」として見事によみがえったのです


八幡堀そのものだけでなく周辺の道路や町並みも整備され、近江八幡を代表する観光地として全国に知れ渡りました。
今では八幡堀を中心としたエリアに多くの観光客が訪れ、近江八幡の町は大いに活性化しました


「たら」「れば」という言葉を使えば、もし八幡堀が埋め立てられてしまったら、近江八幡の魅力は半減どころでは済まなかったでしょう。
そう考えると、環境保全に立ち上がった人々には頭が下がる思いがします


近江八幡はそんな歴史的な経緯も含めて、ワタクシには大好きな町なんですよ

使用したカメラ:2、5、8枚目はFUJIFILM X-T30、他はFUJIFILM X-Pro2


高度経済成長は年平均10%前後の高い経済成長率や、インフラ整備の進展、輸出の拡大などの大きな発展を日本にもたらしました。
しかし、急速な工業化や土地の開発は、公害をはじめとした深刻な社会問題を引き起こしました。
有毒な物質を含む工業廃水によって川や海が汚染される水質汚濁。 工場から上る煙や車の排気ガスによって引き起こされる大気汚染。
あの時代を「日本は幸せだった」と言う昭和育ちの人がいますが、功罪の「罪」の部分も忘れてはならないと思うのです。



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