goo blog サービス終了のお知らせ 

よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

稜線を往く-長野県-長野県茅野市:八ヶ岳・横岳

2025年08月03日 | 信州(南信)
Yokodake, Yatsugatake, Chino City, Nagano Pref.

さてさて、台座の頭で念願のご来光を拝むことが出来たワタクシ達はザックを担ぎ、この日の縦走路に向かって歩き始めました


前日に登った硫黄岳への登山道は、さほど危険な箇所はありません。
しかし、今日は危険な岩場が続き、鎖場や梯子がある登山道を歩くことになります。
相棒さんと「安全第一。焦らず慌てず、確実に歩いていこう」と確認し合い、いざ出発です


ワタクシ達が歩いて行く方向には常に富士山が見えるんですよ。それにしても富士山ってキレイな円錐形ですね


こちら側(東側)は長野県の小海町や南牧村になります。向こうに見えるのは甲武信岳などの山々です。
午前中は晴れとの予報です。しばらくは素晴らしい大展望を楽しみながらの山行となりそうです


朝日に赤く色づく「横岳」。この横岳の前後が一番危険箇所が多いんです。
毎年のように滑落、転落などの事故が起こっていますので、ワタクシ達も慎重に歩いてきます。
横岳の左側には富士山が、右側には南アルプスの山々が見えています。ああ、なんて素晴らしい光景なのでしょう


振り返ると前日に登った硫黄岳のなだらかな山頂が見えます。硫黄岳の山頂の向こうに見えているのは蓼科山です


北西の方向に目を向けると北アルプスの峰々が見えてきました。真正面に見えるのは穂高岳
右に(北に)大キレットと呼ばれる尾根が深く切り落ちている場所があり、槍ヶ岳の鋭く尖った山頂が見えます。
槍ヶ岳から穂高岳を縦走したのは大学生の時でした。その時一緒に登った連中とは、今も飲み友達です


南西の方を見るとどっしりとした御嶽山が見えます。御嶽山の手前の稜線は中央アルプスですね。
これだけの大展望が広がると、「山に来てよかった」と幸せな気持ちになりますわ


ではでは、雲上の稜線を往くとしましょうか

使用したカメラ:FUJIFILM X-T30

PS.この日のワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.com/activities/41678334


八ヶ岳は標高3000m近い高峰ですが登山道は整備されていますし、2時間も歩けば必ずと言っていいほど山小屋があります。
ですので天候の急変があったり、体調が良くない時には山小屋に逃げ込むことが出来ます。
そして何よりも名だたる山々の大展望を楽しむことが出来るんです。
私は「初めて本格的な山に登りたい」「山小屋デビューをしてみたい」と思う人には八ヶ岳をお勧めしたいです。



ブログランキングに登録しています。こちらをクリックしたいただくと嬉しい限りです。

にほんブログ村 写真ブログ 写真日記へにほんブログ村

よっちんのフォト日記 - にほんブログ村


素晴らしき朝を迎えて-長野県茅野市:八ヶ岳・台座の頭

2025年08月02日 | 信州(南信)
Daiza no Kashira, Yatsugatake, Chino City, Nagano Pref.

さてさて、硫黄岳山荘に宿泊したワタクシ達は、7月23日の朝、3時に起床しました。
大半の人は5時半からの朝食を食べて山小屋を出発するのですが、ワタクシ達は見晴らしの良い場所でご来光を見たい。
夜明けを迎えたいという思いがあったので、皆さんより一足早く起床しました

ガスバーナーで湯を沸かしてカップ麺を作って食べ、洗面やトイレを済ませて出発の準備をします。
この日の日の出時間は4時49分。見晴らしが良い場所までは歩いて30分ほどの距離なので、
ワタクシ達は4時ちょうどに山小屋を出発しました。ワタクシ達の頭の上には数えきれない星が瞬いています


朝4時30分。「台座の頭」と名付けられた小さなピークに到着。ここで夜明けを待つことにしました。
すでに東の空は徐々に明るくなってきており、ワタクシ達は「ええ天気やで」「ご来光が拝めそうやな」とワクワクします


南東の方向に目を向けると、そこには富士山が美しい姿を見せてくれていました。
雲の上に姿を見せる富士山の姿は、どこか神々しく見えるのでした


今や富士山は無謀な外国人登山者が溢れ、登山道は多くの登山者で数珠繋ぎという状況です。
ワタクシにとって富士山は「登る山」ではなく、「遠くから眺める山」になりました


この時間帯の空は刻一刻と色合いが変化します。山で一番好きなのは夜明けの時間帯。
そのためには多少の眠気も何のその。ワタクシ達は朝3時の起床も厭うことはありません。
ありがたいことにこの日はほぼ無風なので、ご来光を待つ間もさほど寒さを感じることはありませんでした。
防寒のために持ってきたダウンジャケットなどは、全く使うことはなかったんです


今回、レンズの選択には悩みました。少しでも荷物を軽くしようと思えば、重いレンズを避け、本数を少なくするのが妥当です。
でも、結局は18-300mmのズーム、10-24mmのズーム、30mmのマクロレンズを持ってきました。
300mmのレンズを持って来たから写すことが出来た一枚です


4時43分、太陽が昇ってきました。この瞬間を待ち侘びました。あぁ、朝早くに行動してよかったなぁと思います


ご来光は、山岳信仰において日の出を阿弥陀仏の来迎に見立てた「御来迎(ごらいごう)」に由来する言葉で、
特に高い山で見る日の出を指します。ですので、海で水平線から昇る朝日を見たり、都会のビルの上から朝日を見たとしても、
それはご来光とは言わないんですよ


この日の天気予報は「朝のうちは晴れ、昼から雨。ところにより雷雨」です。どうやら朝の9時頃までは、いい写真を撮れそうです。
この後は今回のコースで一番険しく厳しいルートを歩くのですが、天候に恵まれた山歩きを楽しめそうです

使用したカメラ:FUJIFILM X-T30

PS.この日のワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.com/activities/41678334


これまで何度も山頂で、あるいは山の稜線でご来光を拝んできました。
その中には今も忘れることが出来ない、感動的な夜明けを経験してきました。
今回の夜明けとご来光も、私にとっては忘れることが出来ないものになるでしょう。



ブログランキングに登録しています。こちらをクリックしたいただくと嬉しい限りです。

にほんブログ村 写真ブログ 写真日記へにほんブログ村

よっちんのフォト日記 - にほんブログ村


翌日の晴天を願って-長野県茅野市:八ヶ岳・「硫黄岳山荘」

2025年08月01日 | 信州(南信)
“Ioudake Sansou”, Yatsugatake, Chino City, Nagano Pref.

さてさて、リニューアルされた「硫黄岳山荘」にワタクシ達は到着したのですが、天気予報の通りに午後は雨。
ワタクシ達は3時間ほどの睡眠で山を登ってきたので、夕食までの間、2時間ほど眠ることにしました。
そして、17時30分の夕食の時間となりましたので、ワタクシ達は食堂へと向かいました


缶ビールを2本買い込みましてテーブルに座ります。かつては山小屋の夕食といえばカレーライスくらいでしたが、
今は多くの山小屋で工夫を凝らした食事を提供しているんです


「サワラのソテー」が出てきました。山小屋で魚を食べられるなんて、時代は変わったなぁって思います。
新鮮な生野菜も昔の山小屋では考えられないんですよねぇ


こちらは「チキンのトマトソース煮込み」です。ご飯とお味噌汁はおかわりOKでした。味噌汁が美味かったんですよ


どこで飲んでもビールは美味いのですが、山の上で飲むビールは最高です。缶ビールは一本600円。
美味しい食事とビールをいただきながら、相棒さんと明日の予定を確認します。
食堂には大きなモニターがあり、天気予報が常に映されています。予報はやっぱり「朝は晴れ、午後は雨。ところにより雷雨」です。
ワタクシのスマホで1時間ごとの天気予報を見ると朝10時からは雨マークになっています。
「10時までに登山口に行くのは厳しいけど、12時までには着きたいな」とプランを立てました


最後にはデザートまで出てきてビックリ。この後、夕景を眺めたいなぁと思うのですが、山小屋の外は雲に覆われています。
それでも雲が切れることを願って、カメラを持って山小屋の外に出ていきました


午後6時6分、分厚い雲が切れて晴れ間がのぞきました。その瞬間を狙って撮影することが出来ました


午後7時10分、日没の時間がやってきます。山の尾根に隠れて夕日を見ることは出来ません。
しかし、赤く染まる空を見ることが出来ました


ワタクシは「明日は晴れますように」と願いながらカメラを片づけ、山小屋に戻りました。
この後、ワタクシ達は8時には眠りについたのでありました

使用したカメラ:FUJIFILM X-T30

PS.この日のワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.com/activities/41660908


ここ数日、北アルプスを中心に登山者の事故のニュースをネットでよく目にします。
転倒、滑落、転落…そういった事故のほとんどが70代の登山者なんですよ。
歳を重ねると反射神経、集中力等が低下してくるから事故も起こりやすいのでしょう。
私もあと何年登山を続けるかはわかりませんが、自分の体力や筋力を過信することなく身の丈に合う登山を心がけたいです。



ブログランキングに登録しています。こちらをクリックしたいただくと嬉しい限りです。

にほんブログ村 写真ブログ 写真日記へにほんブログ村

よっちんのフォト日記 - にほんブログ村


山小屋にも時代の変化-長野県茅野市:八ヶ岳・「硫黄岳山荘」

2025年07月31日 | 信州(南信)
“Ioudake Sansou”, Yatsugatake, Chino City, Nagano Pref.

さてさて、ワタクシ達はこの日の天気予報が「朝のうちは晴れ。昼からは雨、ところにより激しい雷雨」との予報でしたので、
昼前には山小屋に到着して雨は避けたいと思いながら行動していました。
予定通り、11時にこの日の宿泊地である山小屋に着きました。このあたりの計画はなかなか見事なのです


この日に泊まるのは「硫黄岳山荘」。硫黄岳山頂から20分ほど下った鞍部に山小屋があるんです。
ワタクシ、20歳の時に初めてこの山小屋に泊まりました。その時は12月31日の大晦日で、元日の朝をここで迎えたんです。
それ以降、二度この山小屋に泊まったのですが、今回は約20年ぶりの宿泊になるんです。
昨年、硫黄岳山荘はリニューアルを行い、すごく快適な山小屋になったと聞いていたので、それも楽しみだったんですよ


ここが受付兼売店です。ワタクシ達は宿泊の受付をします。かつての山小屋は前もって予約などはすることもなく、
当日訪れた登山者は基本的に宿泊は全員受け入れていました。ですので、夏の季節に人気のある山に行くと山小屋は超満員。
畳一畳に二人が寝るくらいは当たり前。廊下や食堂で寝ることだってあったんですよ。
今はネットなどで事前に予約を受け付け、キャパ以上の人数は宿泊させないようになっています。
硫黄岳山荘もかつては150人くらいのキャパでしたが、今は80人の定員になりました。
それだけゆったりと宿泊できるんです。これは登山者にはありがたいです。
なお、宿泊代金ですが一泊二食付きで14000円。ワタクシ達は夕食だけなので13000円の宿泊費でした


ここはワタクシ達が泊まった大部屋ですが、この日は宿泊者がすくなく2段ベッドの2階部分は誰も利用することがありません。
ですので、2階部分に荷物を置くことが出来たので、すごくゆったりとスペースを使うことが出来ました。
なんと枕元にコンセントがあり、スマホやカメラのバッテリーの充電が出来る様になっていました。
この山小屋には個室もあるのですが、個室に泊まるには別途個室料金が必要です。
ケチンボのワタクシ達には個室を利用するという選択肢はありませんが、家族づれやカップルには個室はいいでしょうね


明るく開放的な食堂です。かつては山小屋の食事といえば、日持ちするジャガイモ、ニンジン、タマネギなどを使う料理が定番。
つまりカレーライスやシチューの夕食ばかりでした。今はヘリを使って新鮮な野菜や肉類が運ばれてくる時代です。
この日の夕食がどんな料理なのかも楽しみです


こちらは洗面所。硫黄岳山荘は高山の稜線にあるのですが、湧水を数百メートル下からポンプで汲み上げているために水が豊富なんです。
清潔な洗面所は女性登山者には嬉しいでしょうね。そしてビックリしたのは写真の左手前に写っているように、
この山小屋にはシャワーがあるんですよ(一回500円)。水場がある山麓の山小屋ならともかく、水に苦労する稜線の山小屋で
シャワーを浴びることが出来るなんてビックリです。でも、ケチンボのワタクシ達はシャワーを利用しませんでした


驚きは続きます。トイレがなんとウォシュレット付きなんですよ。ワタクシのような昭和の人間には隔世の感がありますわ。
山ガールが話題になった頃から、山小屋はトイレや洗面所、さらには食事などが大きく改善されていきました。
ワタクシは大いに山ガール達に感謝したいと思っています


この素晴らしい空間は談話室。ここで自由にお酒を飲んだり、軽食を食べたりしながら時間を過ごすことが出来るんです。
ワタクシ達は年配の登山者の方と会話を交わしました。この方はワタクシなどより遥かにすごい登山歴の持ち主です。
でも、今回の山行はこの硫黄岳山荘に連泊。この日は往復4時間ほどかけて本沢温泉でお風呂を楽しんできたとか。
「ガツガツ登る登山もいいんですけど、最近はゆったりと過ごす山旅が私にはいいんですと」という言葉が心に響きました


よっちん氏は売店で生ビールを購入。一杯900円の生ビールです。ケチンボのワタクシですが、標高2600mの稜線で飲めるのです。
ありがたいなぁ、幸せだなぁという気持ちで生ビールをいただきました。手にしているのはコンビニで買ってきたおにぎりです。
気がつけば外は雨。早いうちに山小屋に着いたのは大正解でした



使用したカメラ:FUJIFILM X-T30

PS.この日のワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.com/activities/41660908


ここ数年、どの山に登っても山小屋の企業努力には頭が下がる思いがします。
清潔な環境、気持ちのいい水回り、美味しい食事等々、昭和の時代に登山をした登山者には夢のような山小屋が増えました。
山小屋に贅沢は望みませんが、居心地のいい山小屋は再訪したいと思います。
今回の硫黄岳もそうでした。次はまだ残雪がある季節に、硫黄岳山荘を利用して八ヶ岳を登りたいと思いました。



ブログランキングに登録しています。こちらをクリックしたいただくと嬉しい限りです。

にほんブログ村 写真ブログ 写真日記へにほんブログ村

よっちんのフォト日記 - にほんブログ村


雲上にある花の楽園-長野県茅野市:八ヶ岳・硫黄岳

2025年07月30日 | 信州(南信)
Ioudake, Yatsugatake, Chino City, Nagano Pref.

さてさて、八ヶ岳の主峰群の一つである「硫黄岳」に登ったワタクシたちは、山頂でゆっくりと大休止を取りました。
その後はこの日の宿泊地である硫黄岳山荘に向かうのですが、この間の登山道の周辺は高山植物がいっぱいなんです


この花は「コマクサ」。数ある高山植物の中でも、最も多くの人に知られている花ではないでしょうか。
硫黄岳山荘の周辺には、コマクサの大群落が広がっていました


「高山植物の女王」とも呼ばれるコマクサですが、コマクサは、寒さ、強風、乾燥など、環境の厳しい高山帯でも特に厳しく、
ほかの高山植物が生えることができないような稜線の砂礫地を好んで生育する孤高の花なんです。
コマクサは漢字では駒草。駒とは馬のことでして、花が細く馬のようだということで名付けられたそうです


コマクサが砂礫地の斜面を好むには理由があるんです。砂礫地の斜面は雪や氷、雨、風によって地表がよく動き、
植物にとって非常に住みにくい環境です。厳しい環境なのですが、背が低いコマクサにとってよいことがひとつあるんです。
ほかの植物が生えることができないので、植物との競争が少なく、太陽光線をたっぷり受けることができるんですね


厳しい環境で育つコマクサ。それだからこそその美しさには「気高さ」を感じてしまうのです


山小屋の周囲にも多くの高山植物がありました。この花は「コバノコゴメグサ」。花の大きさは1cmくらいでしょうか。
最近は花の名前がわからない時は、グーグルレンズなどで調べることができるので便利ですよねぇ


コバノコゴメグサの隣には「チシマギキョウ」が咲いていました。爽やかな色彩がワタクシは好きなんです


これは「ムカゴトラノオ」。トラノオという名前の花はいくつかあり、高山植物ではイブキトラノオが有名です。
ムカゴトラノオはイブキトラノオに比べると、花が小ぶりでした


高山に登るとよく目にする「ミヤマアキノキリンソウ」も可愛い姿を見せてくれました。
夏山は山を登るのも楽しいのですが、可憐な高山植物に出会うのも楽しいんです

使用したカメラ:FUJIFILM X-T30

PS.この日のワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.com/activities/41660908


かつては山に登る時、ザックの中に高山植物図鑑などを入れていきました。
花の名前がわからない時は図鑑を開き、花の名前を調べたものです。
今はグーグルレンズを使えば、花の名前を簡単に判読することが出来ます。
便利でありがたいなぁと思う反面、なんでもかんでもスマホに頼ることに怖さを感じることもあります。
でも、そんなことを感じるのは年寄りだけなんでしょうね。



ブログランキングに登録しています。こちらをクリックしたいただくと嬉しい限りです。

にほんブログ村 写真ブログ 写真日記へにほんブログ村

よっちんのフォト日記 - にほんブログ村