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化野念仏寺の「むし塚」の話

2007年09月23日 | ちょっと不思議
お彼岸のさなか、自民党の新しい総裁がようやく決まりましたね。
総裁選とは何の関係もありませんが、お彼岸ということで、京都は嵯峨野の化野(あだしの)念仏寺の話でも書こうかなと思っています。
京都の念仏寺は、野ざらしだった仏さんたちを供養しているので有名なお寺です。
とはいえ、別段怖い話でもないので、安心してくださいませ。



今をさかのぼること、んっ十年前の高校時代修学旅行で行った時の話です。
班別の自由行動で、6人グループで嵯峨野を回り、化野念仏寺に立ち寄りました。
寺の中には、たくさんの小さな石仏がびっしりと並んでいます。石仏になぞらえて、いにしえに生きていらした、たくさんの無名の人々のことを思うとき、背筋がぴんとするような心の張り詰めるような、そんな気がしたのを覚えています。

そしてそのはずれに、「むし」とひらがなで書かれた青っぽい丸みを帯びた石でできた「むし塚」がありました。
多分、虫たちの供養のために置かれた石なんでしょう。不思議なことに、その石の周りを羽虫が何匹も何匹も舞っていました。
「一寸の虫にも五分の魂」といいますが、私は小さな虫たちへも成仏の気持ちを寄せる、この石塚の存在に心打たれたものですから、思わず手を合わせてしまったんですね。
すると同じグループの中で、あと3人、私も私もといっしょに塚の前で手を合わせる人が出てきて、お賽銭まで置く人もいました。
しかし、残りの二人は、「え~。そんなのまで拝むの~!!」と私たちを馬鹿にして、笑っていたんです。

散々大きなお寺で立派な仏像やら見てきた後ですから、こんな小さな塚、ましてや虫に手を合わせるなんて、人によっては、ばかばかしいことだと思うでしょう。多分彼女たちもそうだったんだと思います。

でもね、念仏寺を出たとき、気づいたんですが、私たちを笑った二人の友人だけ、「かゆいかゆい」って言い出して、見たら手と足、二人とも蚊だかブヨだかに刺されていました・・・私達はなんともなかったのに!
これって、偶然といえば偶然かもしれませんけどね(笑)

でもそのとき以来、ずーっと癖になってしまって、今でも虫が死んでいるのを見ると、心の中であの念仏寺の「むし塚」にむかって、「南無阿弥陀仏」と唱えてしまうんですよ。

 

※今回、久しぶりに虫塚のことを思い出したので、検索して見ると、どうやら私が見た「むし塚」は、もうなくなって、漢字で「虫塚」と書かれた石がおいてあるようです。知らなかったなあ・・・ちょっと残念。でも今も変わらず虫たちの供養もしている念仏寺。経典の難しいことはわからないけど、私はすべての生き物の命を慈しむ仏教の心は、とても好きです。

★そうだ京都行こう・化野念仏寺
★ウィキペディア・化野念仏寺

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8 コメント

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仏教 (ましま)
2007-09-25 10:02:22
いいお話ですね。念仏寺の光景とあなたの姿が目に浮かぶようです。
昨日墓参りに行った私は広い意味で仏教徒かも知れませんが、信仰というほどのものはない縁なき衆生です。
殺戮を好まない、自然を愛でるそういう人でありたい、といいつつ蚊が入ってきたらジューッとやる今日この頃です。
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ありがとうございます (金木犀)
2007-09-25 15:18:30
ましまさま

実は私も何でも拝むけど、「無宗教」って言い張っています。(笑)
私も虫といっても、蚊とゴキブリにはかなり厳しい態度で望みます。おまけに、殺したあとに「南無阿弥陀仏」を唱えて罪を帳消しにしようとしてますので、ほんと偽善者です・・・
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ナウシカと王蟲 (ヘルメス)
2007-09-26 12:36:13
京都の修学旅行で、これは行ってないですね。たぶん、潜在意識で、「木仏金仏石仏」にはなりたくないと思ったので、避けたんでしょうね。「仏」というのは、「仏頂面」という言葉もあるぐらいですから、恋愛には良くないです。イケメンのシッダールタが美女の誘惑を否定して、仏になったのですから。彼は、月下氷人ではありません。「モテ」を否定した人にすがることはできません。でも、イケメンだったから、誘惑されたのも事実です。こんど、モールで、美女を見かけたら、「仏にさせてー。成仏させてー。」とナンパしてみます。成仏はモテることが条件ですから。それが駄目なら、もはや私には「萌え」しかありません。

虫も輪廻の一部ですからね。イギリスではロンドン塔の八頭の烏は、アーサー王の生まれ変わりと言われているので、殺しません。ドイツでも、アーサー王の騎士のパルジファルの息子の白鳥の騎士ローエングリンの伝説があるので、白鳥は大切にされてますね。古代ケルト文化でも、輪廻の考え方があるのが、興味深いです。

まあ、アイヌ民族は、神の化身であるクマを殺したり、キリスト教も、神の子であるイエスを犠牲にしたりとか、血と肉によって生きるという肉食文化もありますが。

でも、アニメオタクからの観点では、虫の供養は、どうやらナウシカの王蟲の保護に通じるものがありそうです。金木犀さんは、ナウシカの意志を引き継いでいらっしゃるのですね。
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輪廻転生 (金木犀)
2007-09-26 23:10:22
そうそう、1年近く前、このブログのはじめのほうに、『ブータンではお墓を作らない』という記事を書いたのですが、ブータンは仏教国、何に転生するかわからないので、植物や虫の命も尊ぶのだそうです。
http://blog.goo.ne.jp/hanamiduki87/d/20061011

ある霊能者の方が、早く命を終わらせて次の転生をしたいので、害虫と呼ばれる虫は人に命を終わらせてもらうことをよしとしているのだとか、言われていました。この考えは、つきつめてゆけばオウム真理教のポアに通じてしまうので、どうかなとは思いますが、虫がこちらを襲ってこない限りは、共生して生きてゆきたいものですよね。

>成仏はモテることが条件ですから。

ヘルメスさん、困ったねー。成仏はこの世に対する未練や執着を取ることが、条件だから。
でも仏教に限らず、死に直面してその場では、魂は光に包まれて早くあちらに行きたいって言う気持ちになってしまうんだそうですよ。残念ながら、私には記憶にある経験がないから、聞いた話ばかりですが。
でも、生きてるうちは、十分もてるようにがんばってくださいね(笑)
仏教を信仰した聖徳太子だって奥さんが複数いたんだし・・・(@_@;)

>虫の供養は、どうやらナウシカの王蟲の保護に通じるものがありそうです

う~ん、わからないけど、ナウシカが王蟲を一生懸命助けた場面は、感動して泣けました。ジブリの映画で何が1番すきと聞かれたら、どれも好きだけどやっぱりナウシカです。

>金木犀さんは、ナウシカの意志を引き継いでいらっしゃるのですね。

ヘルメスさん、ありがとうございます。私にとりましては、それはかなり光栄な言葉でございます。
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中道 (ヘルメス)
2007-09-27 12:08:43
実は、ナウシカは、私が初めて憧れた女性です。世を導くリーダーとしての、強くて頼りがいのある女性ですね。そのインプリントのせいか、お姉さん萌えなんですよ、私。

それにしても、いつも興味深い記事を書かれてますね。たしかにそうですね、輪廻転生があるので、墓とか、遺骨箱とか、作らなくていいんですけどね。インドはガンジス川で、火葬で、終わりですからね。日本の坊主は葬式と墓ビジネスで資本主義者になってしまっていますから。ブータンの僧侶とは、正反対です。

>害虫と呼ばれる虫は人に命を終わらせてもらうことをよしとしているのだとか

ですね。殺されるために産まれてきたという、マウスの動物実験がそうですね、それが行き過ぎると、人体実験したナチスドイツになってしまいます。

>成仏はこの世に対する未練や執着を取ることが、条件だから。

その通りです。でも、臨死体験をすると、本当に生への執着がなくなってしまうのでしょうか?実際経験しないとわからないことでしょうが、臨死体験はしたくもないですし、第一、死にたくないですよ~(汗)。

ただ、シッダールタの中道の発見は、彼のドーパミン漬けのハーレムの快楽と、ノルアドレナリン漬けの苦行という両極端を経験して、はじめてなされたものだと思います。彼がモテモテのイケメン王子なければ、わからなかったことです。だから、中道発見のために、モテモテになるようにがんばりま~す!

まあ、宗教はどれもわかりにくいですが、確かなことは、どの宗教よりも、金木犀さんのブログでの会話のほうが、元気をもらえるということですね。
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虫にも祈った金木犀さん (非戦)
2007-09-27 13:07:11
金木犀さん

お祈りをしなかった2人の友人だけ、虫にさされて「痒い!」となったのですか。面白いですね。

虫塚にまで、手を合わせたのは、いかにも金木犀さんらしいエピソードでした。

信仰のない私でも、京都の寺寺は、好きだし、なんだか祈りたい気分になります。とくに、化野に行くとそうですね。私も、ずーと前、修学旅行で行ったきりですが。
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ヘルメスさん (金木犀)
2007-09-28 11:19:08
ヘルメスさん、ありがとうございます。

宮崎さんのアニメは、女の子の主人公が多いですよね。サツキちゃんも小学生ながらかっこいいお姉さんだなと思ってました。

>臨死体験はしたくもないですし、第一、死にたくないですよ~(汗)

そうですよね。最近は、平気で死にたいなんて言う人もいますし、特に日本では自殺も多いです。
ヘルメスさんの死にたくないって言う気持ちは、とても健全だと思いますよ。

ノルアドレナリンは意識の数値で表すと124、人からエネルギーを奪うフォースです。お釈迦様が苦行が良くないといったのは、意識レベルの数値で考えるとよくわかります。このドーパミンやセロトニンなど、脳内ホルモンと意識レベルの話はいずれ記事にするつもりでいたんですよ。
うまくまとめられればの話・・・いつになるのかなあ。
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非戦さん (金木犀)
2007-09-28 11:26:31
非戦さん、ありがとうございます。
虫塚の話は、その後、蚊をぱちんとやるたびに、頭の中に蘇ってしまい、ぱちんとした蚊の成仏を祈ってしまいます。
自分で殺しておいて、なんちゅう偽善者でしょうね・・・汗、汗。
虫に刺された二人も、バチが当たった~!と笑っていました。彼女たち、今でも覚えているかしら。ふふふ。(*^m^*)
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