![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/53/4b09b5a0d9024f09744700f22a698083.jpg)
引き続き、家の中の整理を断続的にしているのですが、懐かしい人からの手紙など、思わぬ遭遇があったりして、遅々として進みません(笑)。
古い年賀状などは、手作りの美しい版画など永久保存したいものを別にとっておくとして、通り一遍の印刷のものは処分、と決めているのに、やさしい一言が添えてあったりすると、また悩んでしまう優柔不断な私です。
まあそんなこんなで、すっかり忘れきっていた古い賀状の中に、きらりと輝くような言葉を再発見できる、それもまた嬉しいことです。
その葉書には、この記事のタイトル、「木守柿(きまもりがき・こもりがき)」のことが書かれてありました。
その葉書の主が、散歩の時に見た柿の木の話です。もうすっかり実を採った木に、あえて残された数個の柿の実。これを、木守柿というのだそうです。
---昔、この国の人は柿の実を必ず少し残したそうです。それは飢えた旅人のためとも小鳥のためともいい、「木守り」という美しい言葉も残しました。---
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/98/01ec033f8d880b9db96dfa01bde97623.jpg)
コゲラと柿の実
私、「木守り」という言葉、知りませんでしたが、教えていただいた木守りの風習が日本の秋の風景と重なって、とてもいいなあと思いました。
調べたら、俳句の季語にもなっていました。来年もよく実りますように、という祈りや木への感謝の意味も込めて、残しておくのだということです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/08/7aad358cf5a5a7416c1051850b6c4855.jpg)
エナガと柿の実
戦後の高度経済成長、バブルの時代を経て、人のことより自分のこと、たくさんお金を稼いだ人が偉い、みたいな価値観が社会の中で、広がっていきましたが、もともと日本人は、人や自然に対して、こういう感性でもって向き合ってきていたんですよね。
木守り柿の風習、のちの世代の人たちにも、ずっと伝え残してゆきたいですね。
それから、じつは、仕事先から届いたこの葉書。
電話のみの事務的なお付き合いなので、この方のお顔も私は存じませんが、お人柄がしのばれました。ありがとうございました。
★トップの写真は写真素材「足成」様、小鳥の写真は「森の父さん花鳥風穴」様よりそれぞれ、お借りしました。
私も数年前にこの風習を知り記事にしました。
http://blog.goo.ne.jp/uduki210/e/38b850b08e8c781942e0414a5b4ae617
さっそく、リンク先拝見しました。
「布施柿」・・・そういう言い方もあるんですね。納得。
独り占めしてしまうんじゃなくて、知らない誰かのために残しておく。そうか、お布施の心。
>せめて気持ちだけでも後世に伝えていかなければなりませんね。
同感です。
柿の実だけじゃなくて、自然やほかの人への、こういう、ちょっとした思いやりの気持ちが、心地よい社会を作るんでしょうね。
記事もさることながら、最初の写真がいい。こころ貧しき者は、そういう光景、位置に来てもすぐ写真に撮ろうという発想がわかない。
今日一日もおだやかな日和でした。
写真、いいでしょう(笑)
無料の写真サイトから借りてきました。
刈り込まれた田んぼと、一つ残された柿の実、秋の終わりのしみじみした空気が伝わってくるようで。
カメラマンは22歳の方です。
「言葉美人になろう」からやってきました。
「木守柿(きまもりがき)」「布施柿」
決まった言葉が存在したとは、初めて知りました。
以前勤めていた職場の先輩から聞いた話で
「柿の実は全部採ってしまわないで、
一番上と一番下には一つづつ実を残しておく、
なんでか?」 と問いかけられました。
「ろくに考えもせずに、わかんない。」
「上は鳥にも食べさせてやる為、
下はお腹の空いた旅人の為に残しておくのだ」
涙こそ出ませんでしたが、
なんて優しい考えなのだろうと
二十歳くらいの時に感動した覚えが有り、
つい、コメントさせて頂きました。
コメントいただき、とてもうれしいです。
ブログ更新をしていないのに、昨日のアクセスが急に増えてどうしたのかと思いましたら、
「言葉美人になろう」が、この記事を紹介してくださってたんですね!
びっくりしました~。
>「上は鳥にも食べさせてやる為、
下はお腹の空いた旅人の為に残しておくのだ」
なるほど。残す場所を選ぶのも、ちょっとした気づかい、心遣いですよね。
良いお話、ありがとうございました。(^・^)
“守り柿”って言う言葉も、そうして残しておく優しさが、とっても嬉しいですね~
そういう優しさが、私達の生活の中で大切に大切にされていけたらいいなぁ~って思います
こちらは、毎日ドカ雪の中で生活しています。
そんな中で、今日はなんだか心があったかく
優しい気持ちになれました~
ありがとうございます
ハンドルネームに親しみを覚えてしまいました(笑)
山形はドカ雪ですか。
こちらは、関東なので雪はそれほどではありませんが、やっぱり寒い冬です。
山からやってきた野鳥たちが、我が家の庭の木の実をついばみにやってきます。
昔の人たちも、寒さの中で、けなげにがんばっている野鳥たちに、励まされたり癒されたりしたのかなと、今の季節だから、よけいに思います。
自然から教えてもらった、優しい気持ちを自然にお返しできたら、いいですよね。
山の桜さん、こちらこそ、ありがとうございました。
猫ちゃん可愛いですね。
日本語の美しさ、写真もきれいですね。
柿の話ですが、ラジオでも言っていましたが柿に限らず、他の野菜でも人間以外の動物の為に」とっておくという事を聞いたことがあります。
さて、私の日本語は美しいかどうか・・・
よろしくお願いします。
コメントいただきまして、また、いろいろお褒めにあずかりまして、ありがとうございます。
写真は、自分で撮ることもありますが、フリーの素材サイトから、お借りすることが多いです。
この記事も写真にだいぶ助けられています。
>ラジオでも言っていましたが柿に限らず、他の野菜でも人間以外の動物の為に」とっておくという事を聞いたことがあります
そうでしたか。
私は、「奇跡のリンゴ」を作った木村秋則さんというリンゴ農家の方を尊敬しているのですが、木村秋則さんの本の中でも、狸のために、売り物にならない不良品のとうもろこしを畑の脇にまとめておいてやったら、以来、畑を荒らさなくなったというエピソードがありました。
ラジオのお話も、そうですが、自然からいただいたものだから、独り占めしないで、自然におすそ分けする考え方、とても素敵ですよね。