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はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

チョイ住み in 台北(4月30日放送)

2016年05月10日 | 海外旅行(旅の記録と話題)
      「新年あけましておめでとう」のハグをする2人…

 GW期間中の4月30日に放映されたチョイ住み第5弾台北編

 第1弾のパリ編に始まり、ロンドン、フィレンツェ、ニューヨークと欧米の都市を舞台に繰り広げられていた「チョイ住み」シリーズですが、今回は初アジアです。

 今回の「チョイ住み」、なんとなくこれまでのものに比べて、観光名所案内的な内容が多かったような気がします。フツーの旅番組にテイストが近づいてしまったと言うか…実際に旅行するに当たって参考になりそうな情報が満載と言えば満載だったのですが…他の方はどう感じられたのでしょうね?

 番組では「チョイ住み」のオススメとして、以下の5つのポイントを紹介しています。やはり、この条件を満たすには、海外でも都市機能が整っているところでないと難しいかもしれませんね。

 (1)アパートで滞在費を節約(台北の中心に位置する中山地区に2人で1万円/日)
 (2)公共の交通機関を乗りこなそう(バス・電車、地下鉄を利用)
 (3)季節の行事を楽しもう(今回は現地の正月行事を満喫)
 (4)顔なじみを作ろう(今回は近所のおばちゃん達に随分助けられました)
 (5)ご近所さんを訪ねてみよう(人懐こい台北の人々相手だから出来た?)

 写真は行天宮への初詣の様子

 写真は「ランタン祭り」春節の時期に、無病息災や大願成就等、その年の願いを記した大ぶりのランタンを空に飛ばす行事。

 今回の旅人は「JPOPのレジェンド」 (と番組ではナレーターのYOUさんが連呼されていた)藤井フミヤさん(53)と元プロボクサー(昨年、引退されたばかりなんですね。今は充電期間でしょうか?まだ、新しい肩書はついていませんね)亀田興毅さん(29)。

 まったく接点のないジャンルのふたりが、「チョイ住み」の企画で初めて顔を合わせ、1週間前後、見知らぬ土地で共同生活をすると言う試み。毎回、即席Buddy?の間に想定外の化学反応が起きて、それが楽しみでもある「チョイ住み」シリーズであります。

 ふたりの今回の「チョイ住み」旅のテーマは「DEEPな台北を楽しむ」。ガイドブックにも載っていないような、ジモッティが利用するような場所まで分け入って楽しもう、と言うことのようです。

 今では旅先でも欠かせないツールとなったスマホをフル活用です(我が家も夫がsimフリーのスマホNEXUS5を持っているので、昨年の英国旅行では、初日に現地の空港の自販機でsimを買って活用。便利でした)。地図で場所を確認するのはもちろんのこと、翻訳アプリを使って市場で買い物をしたり…ただし、亀田興毅さんは初めての乗り物の中でも車窓の景色を見ずにひたすらスマホを見ていて、これはちょっともったいないと思いました。外には澄んだ青空の下、風光明媚な景色が広がっていたのに…旅先では、そこでしか経験できないことを優先させましょうよ!


 年長者と若者と言う組み合わせ、しかも年長者が料理自慢と言うのは、このシリーズの鉄板の条件のようで、今回のフミヤさんもファンの間では料理上手で知られた方なのだとか。今回は鍋料理を披露してくださいました。

 やっぱり、こういうのは普段から作り慣れていないと、即席で作れないと思う…おいしそうです。


 そして、中華圏は基本的に「外食文化」なのか、街の飲食店や夜市の屋台が充実していて、ふたりは外食も満喫されたようです。見ているだけでヨダレが出てきそう(笑)。価格も一皿200円から400円と、欧米に比べれば大分リーズナブルです。



 今回、印象的だったのは共同生活で垣間見せるふたりの人間性です。個人的にはチェッカーズ時代のやんちゃな印象が強いフミヤさんですが、その後ソロ歌手としてキャリアを重ね、プライベートでも結婚し、父親として子供を育て上げただけのことはあります。昨年、プロボクサーとして現役を引退し、今後進むべき道を模索中の亀田興毅さんに、フミヤさんが人生の先輩としてエールを贈る姿に、「ああ、彼も(若者に一端の助言ができる)大人になったのだなあ」と、彼をデビュー当時から知る同世代として感慨深いものがありました。

 現役中はヒールな役回りで周囲との衝突が絶えない印象の強かった亀田興毅さんが、今回見せる意外なほど素直で謙虚な姿は新鮮です。番組中、「行天宮地下の占い横丁」で占い師(の通訳さん)が指摘されていたように、実際は飾らない率直な物言いが、思わぬ誤解を生んでしまうような不器用な人なのかもしれません。

 特に日本ではトップレベルの業績を残すようなアスリートは、(勝負に拘る周囲がそう仕向けているのか)幼い頃からストイックに競技に打ち込むあまり、それ以外のこと(学業や一般常識等)がおざなりになる傾向があります(対して米国では、例えばソルトレイクシティー冬季オリンピック女子フィギィアスケート金メダリストが、後に医学の道に進み医師になっています。メジャーリーガーにもアイビーリーグ大学出身者が少なくないとか。しかも、日本の"名ばかり学士"とは違い、文武両道が当たり前らしい)

 しかし、殆どのアスリートの選手生命は思いのほか短く、引退後には長い第二の人生が待っています。

 アスリートは華々しい人生のピークが若いうちにあり、その後に長い長い"余生"が待っている、とも言えるのかもしれません。

 それだけに、(引退後の)長い人生をどう歩んで行くのかと言う悩みは、一般の人間以上に深いのかもしれません。

 とは言え、引退後の人生を"余生"として過ごすのか、過去の栄光は過去のものとして新たな人生を充実させるのかは、今後の亀田興毅さんの奮起にかかっていると思います。世界チャンプにまで上りつめた直向きさで、セカンドステージも頑張って欲しい(興毅さんはつい最近までビールも殆ど口にしたことがないと言っていましたね。現役時代はボクシング第一の生活で、飲食もかなり節制していたのだとか)

 「チョイ住み」旅も後半に入って、すっかり打ち解けたふたりが、アパートで酒を酌み交わしながら話し込むシーン。そこには、これからの生き方に悩む若者を、人生の先輩が温かく励ます姿が映し出されていて、胸にジーンと来るものがありました。 


 寝起きを共にして、同じ釜の飯を食い、酒を酌み交わしながら語り合う。旅先での共同"生活"が、互いの距離を一気に縮める「チョイ住み」旅の面白さは、今回も健在でした。


 ひとつ違和感を覚えたのは、旅もクライマックスで、ご近所のお宅の新年会にふたりが訪れた際に、そのお宅のテレビにふたりの過去の華々しい映像が映し出されたことです。NHKのスタッフが用意したものでしょうか?その映像を見た途端、ご近所の方々の態度が一変しました。もちろん、それまでもホスピタリティ溢れる心遣いを見せてくださったご近所の方々ですが、ふたりが片や日本を代表する歌手のひとり、片やボクシングの元世界チャンプと知るやいなや、一緒に写真に納まりたいとせがむ等、ふたりを見る目が明らかに変わりました。

 少なくとも今までの「チョイ住み」では、現地で出会った人に対して、制作側が気を回して(「この人は実はこんな人なんだよ」と)旅人の肩書について言及するようなことは殆どなかったと記憶しているし(例えば、ロンドン編で辻仁成さんが、自身のツィッターの現地在住フォロワーと会う、と言うようなケースはあった)、私達視聴者から見れば著名な方々が、肩書を抜きにした一旅人として現地に溶け込んで行くさまを興味深く眺めていたわけです。

 それなのに今回に限って、「最後に種明かし」のような映像を現地の人に見せるのは何の意図があってのことでしょう?そこにあざとさを感じたのは私だけでしょうか?そもそもテレビカメラが常に帯同している時点で、現地の人々がふたりの立場を斟酌しているのは分かりきったことのはず。

 あのシーンがなくともこの番組は十分成立するし、あのシーンがなければ、私の中では完璧な「チョイ住み」でした。まさに「蛇足」で、あの演出はチョイ残念hekomi

 毎回、寝る前の本音カメラへの独白も楽しいです(笑)。

chain番組情報が満載の:「チョイ住み公式FACEBOOK」


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