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はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

蘇った思い出~8ミリビデオテープのDVDへのダビング

2007年04月16日 | 日々のよしなしごと
 それほど熱心にビデオ撮りをして来たたわけではないが、我が子の誕生や幼稚園のお遊戯会、海外生活など、8ミリビデオテープに記録していたものが少なからずあった。ビデオカメラさえあればいつでも見られるとタカをくくっていたら、ここ何年も使っていなかったビデオカメラを取り出してみたところ、故障して使えないことがわかった。

 さあ、どうしよう?思い出はもうこの目で見ることはできないのかと、量販店に修理の問い合わせをしてみたり、中古カメラを捜したり、ダビング用機器を捜したり、ダビング専門業者を幾つも当たってみたりしたが、いずれもうまく行かず二の足を踏んでいた。量販店は結局修理より新製品の販売が主なのか、製造元でも修理の対応は無理でしょうと言われた。さすがに20年近く前の中古カメラはもうどこも扱っていないようだ。ダビング機器は8ミリビデオカメラを開発したSONYが受注生産で販売しているらしいが価格が6万円以上と高価。ダビング業者はネットで知った業者だと、大事なテープを託して大丈夫なのかという不安があるし、ダビング料金の妥当性にも疑問があった。結局何もしないまま2年が過ぎた。

 それが先日、ふと夫がIEのお気に入りサイト登録の見直しを思い立ち、たまたま登録してあったダビング業者のサイトを削除する前に念のために覗いてみたら、以前より充実した内容で、利用者からのコメントが多数掲載されているのを知った。そのコメントを見ると感謝の言葉が多く並んでいて、それを読んで夫も「この業者は信頼できそうだ」と思ったらしい。あれよあれよと言う間にネットで発注手続きをしてしまった。私は夫に言われるままにテープを梱包して業者に送った。するとテープを送って3日後にはDVDと共に戻って来た。仕事が早い!これには夫もビックリだった。

 おそらくテープの中身を目にするのは4~5年ぶりくらいだっただろうか?予想以上に鮮明な画像がテレビ画面に映し出されて感激した。ビデオカメラは私の妊娠を機に夫が買ったもの。息子の誕生直後の映像もあった。久しぶりに見る、生まれたての息子は”赤ちゃん”というより何だか赤黒く、生まれたてとは思えないほど髪の毛が黒々としている。正直言ってかわいいとは言い難い。しかし、映像の中の私は息子との対面に泣いていた。泣きながら、生まれる半年前から夫が付けた名前で呼びかけていた(性別確認もしていないのに、夫は生まれて来る子が男の子だと決め込んでいた)。私の呼びかけに応えるように、差し出した私の人差し指を握る息子の小さな手。何とも言えぬ温かいものが心に広がるのを感じた。息子によって与えられた幸福~妊娠を知った日から今まで~を改めて教えられた思いだ。
 
 できるだけ自分の肉眼で見て、心の中に思い出として残したい主義の夫と私だが(運動会等で必死にビデオ撮りしている親御さんの姿には、ビデオ撮りに夢中になるあまり、その場での感動を十分に味わえないでいるのではと思えて仕方ないのだ)、数少ないとっておきの?思い出の映像記録は、これはこれでまた当時の懐かしさを呼び覚まし、しばし幸福感で心を充たしてくれた。もし、御自宅にビデオカメラの故障などで見られなくなってしまったテープがあるのなら、是非DVDへのダビングをお薦めする。今回の体験はまさに思い出が蘇る、という感覚だった。少なくともDVD化によって、映像のこれ以上の劣化は食い止められる。それこそ思い出が色褪せないうちに、お早めに。

■今回我が家が利用した業者:ダビング・リメイク・サービス「サウンド・スマイル社HP

 この業者だけでも年に2000~3000件の取り扱いだと言う(ただし他の理由によるダビングも含む)。これは何を意味するのか?メーカーの製造責任とは何なのか、改めて考えて欲しいと思った。新製品を開発することだけがメーカーの仕事ではないはずである。一度世に送り出した製品の、それを買ってくれた消費者のアフターケアは、最後まで責任を持ってすべきだと思う。一業者だけで年に数千件もの仕事を請けている現状(全体では一体どれだけの数に上るのか…)は、メーカーのサービス怠慢の象徴以外のなにものでもない。

【追記】
因みに今回かかったコストは、30分以内のテープ×1本、30分~1時間以内のテープ×4本、1時間以上のテープ×1本で、計9000円也(5000円以上は送料無料)。業者によって料金には差があるようなので、価格と信頼性などを比較検討した上での発注をお薦めする。
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