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はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

強きには立ち向かわずに弱きを挫く…

2016年12月10日 | はなこのMEMO
 強き巨悪には立ち向かわずに、弱き個人を叩く昨今のマスコミって、その存在意義を考えた場合、どうなんだろうね?

 今年の国内の話題に関するマスコミ報道で目に付いたのは、「不倫」やら「薬物疑惑」やら「いじめ」やら「虐待」やら「待機児童」やらで、後者の3つは大多数の国民の命や教育に関わる問題だからまだしも、前者の「不倫」や「薬物疑惑」は個人的問題の色合いが強く、放っておいても本人に行為の報いがあるはずで、マスコミが大々的に報道して個人を執拗に叩くことには違和感を覚えるばかりだ。

 確かに「薬物」の問題は社会を内部から崩壊させる原因のひとつとして看過できない問題ではあるが、巷間を賑わせている報道の主旨は、薬物の危険性を社会に訴える啓蒙活動と言うより、成功者をその地位から引き摺り下ろすことが目的のように見えてどうにも胸糞が悪い。

 そもそも、それらが国民の本当に知りたいこと、知るべきこととも思えない。そして、現在のマスコミ報道と、それに対する世間の一部の反応は、まさに「いじめ」の構造そのものだ。

 個人的には芸能人や有名人のプライバシーにはあまり興味はなく、寧ろ多少謎めいたところがあっても良いと思っている。情報を開示するにしても、犯罪等に関わりない、本人が他人に知られたくない極々個人的なことまで暴くなんて下品極まりないと思う。

 大手マスコミが追求すべき問題はもっと他にあるのではないか?マスコミの「権力の監視装置」としての矜持が昨今のマスコミ報道に見られない(寧ろ、権力におもねった大本営発表にすら思える。マスコミは面倒を避けて易きに流れている)状況には、権力構造の内幕を知る術のない国民の一人としては、この国の先行きが心配になる。
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