はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

国立西洋美術館 常設展示室

2006年02月04日 | 文化・芸術(展覧会&講演会)

ロダン作《考える人》。
最近著名なテレビのクイズ番組に2度も登場した。


上野にある国立西洋美術館が約1カ月の改修工事を経て、
今週からリニューアル・オープンした。
常設展示室の展示替えを行ったと聞いていたので、
上野を訪ねたついでに早速覗いてみた。

展示壁が増設され、新たに展示された作品が、
数えたわけではないので正確な点数は知らないが、
本館のオールドマスターを中心に10点前後(?)
あるのではないだろうか?
さらに新館最後の20世紀の部屋に、しばらくご無沙汰
だったピカソの作品も復活している。嬉しい限り。
特にピカソの『男と女』という作品は畳にして2畳分は
あろうかと思えるほどの大きな作品。それをピカソは
80歳を過ぎてから描いたのだ。その創作エネルギーの
すさまじさを実感できる、なかなか迫力のある作品だ。

国立西洋美術館のコレクションは、例えば《モナ・リザ》
のような世界的に価値の認められた有名な作品こそない
ものの、古くは中世末期から新しいものは60年代まで、
それぞれの時代の絵画の特徴や芸術の傾向を示した良質な
作品を網羅している。年代順に展示されているので、
展示室を一巡すれば、西洋美術史の流れを概観できる
ようになっているのだ。

世界の美術館に精通した現在の青柳館長の話によれば、
このようにコンパクトながら、美術史の流れを見られる
美術館は、世界的に見ても少ないのだそうだ。
確かに考えてみれば、日本に数多の美術館はあれど、
限定した時代や画派、ひとりの作家に特化した
コレクションが多く、西洋美術館ほど幅広い年代かつ、
数多くの作家の作品のコレクションは殆ど見たことがない。
(国民の文化的生活に寄与する使命をもった国立だから
こそ、とは言えるが)

最近西洋美術館に足を運んだことのない方、
是非いかがですか?ちなみに毎月第2、4土曜日は
常設展示室無料観覧の日となっています。
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