上海下町写真館2010

上海より半年ぶりに帰国しました。マイペースで故郷の風景や歴史などをご紹介します。

福岡市埋蔵文化財センター(2):倭の奴国

2013年08月31日 06時00分00秒 | ふるさとの風景
第2展示場の主題説明。


稲作が始まった「弥生時代」と忠誠の海外貿易都市「博多」が展示の主題です。

稲作により人口は急激に増え、弥生時代には那珂川と御笠川に挟まれた丘陵地帯に大規模な集落が形成されました。



比恵と那珂の遺跡の発掘。



那珂と比恵集落の間には両側に側溝を持った広い道路が建設されていました。



古墳時代の到来を予感させる墳丘墓もありました。



瀬戸内海を通り近畿地方との交易がありました。



戦で没した兵士の墓も発掘されています。


中国三国時代、歩兵が持った騎馬を倒す武器「戈:か」に似たものがあります。

金属や石でできた武器。



貴人や王たちの祭司がなされました。



機織りをし、古代人もおしゃれもしました。



金属器の発達は農耕や建築技術の水準を飛躍的に上げていったのでしょう。



発掘された石器や金属器道具の展示。



板付遺跡の稲作には高度な治水技術も見られます。



稲作の渡来は縄文時代を終わらせ、古墳時代から中世へと繋がっていきます。


「金印」など発掘物の体系的な展示は福岡市博物館で見ることができます。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4 L IS

福岡市埋蔵文化財センター(1):考古学のおススメ

2013年08月28日 06時00分00秒 | ふるさとの風景
板付遺跡から南、金隈遺跡にも程近い場所に立地しています。



3階建て建物は木製品や金属製品の保存処理室と収蔵庫が中心です。



1階に展示室が3室あります。



第一展示室の中央にある古代船の錨として使用された2m以上ある碇石の実物大復元品。


実際は木部の全長は7m以上あったと考えられていますが、展示の都合で5m程に縮小されました。

先端部分は「ほぞ」と「くさび」で固定されています。



碇石(いかりいし)の説明。



保存処理された木製品。



保存処理された金属製品。



展示が中心ではなく、保存処理や年代の特定・分類などが分かるように展示されています。



縄文時代の年代別の遺跡の例示。



多くの遺跡は発掘調査の後埋め戻されてしまいます。


年代の特定技術の進歩で、弥生時代の始まりが500年ほど早い事が判明したそうです。
福岡市の遺跡の特徴は「中国大陸との関係」がキーワードのようです。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4 L IS

玉龍雪山:2005年冬、雲南省の旅

2013年08月26日 06時00分00秒 | 旅行
夏には雲がかかり、めったに見られないという山頂です。
年末の旅行でしたが、この辺りは緯度が低いので標高2400mに位置する麗江市街も、12月の最低気温の平均は0度でさほど寒くはありません。

麓から標高3000m程の「雲杉平」までリフトで一気に上ります。


玉龍雪山がパノラマ映画を見るように迫ってきます。

「雲杉平」は日差しとともに草原の霜が溶けていきます。


空気が薄いからでしょうか、歩くと足が重く感じられました。

山頂から流れる雪解け水は中国大陸を横断し上海まで流れ着きます。


新しいカメラでまた撮影したい場所の一つです。

撮影:CANON EOS20D 

猛洞河のボート下り:2005年夏、湖南省張家界の旅

2013年08月24日 06時00分00秒 | 旅行
料金はツアー料に含まれていましたが、川下りのみの料金は非表示です。



渓谷を下りながら両岸から降りそそぐ滝を潜って行きます。


途中はボート同士で「水かけ合戦」で遊びます。

当然乗客はずぶ濡れ。


カメラは持ち込み禁止でしたが、承諾書を書きビニール袋で包んで持ち込みました。

カメラを必死で雨着の下へ隠していました。



カメラが水没すれば御釈迦でしたが、危険を冒して持ち込んで良かったです。



急流ではありませんでしたが、美しさと涼しさは請け合いです。


次回行く時は防水カメラが必要ですね。

住民は村を流れる川で無料の夕涼みです。



撮影:CANON EOS20D

板付遺跡「弥生館」(3):博多区板付

2013年08月21日 06時00分00秒 | ふるさとの風景
ところで「徐福伝説」をご存知ですか。
中国司馬遷の「史記」の記述によれば、「中国を統一した秦の始皇帝の命を受け、不老長寿の薬を探しに3000人の童男童女と技術者集団を引き連れ、五穀の種を持ち日本へ上陸しその地の王となり中国へは戻らなかった」とあります。
紀元前3世紀頃の話ですが、稲作の伝来とは時期が近いですね。
日本各地にその伝説が残っていますが、福岡県八女市や佐賀県佐賀市にもあります。

竪穴式住居をイメージした「弥生館」。



板付遺跡の説明。



出土した木製農具(レプリカ)。



出土した土器類。



出土したもみ殻で稲の種類を特定でき、渡来した原産地が分かるそうです。



稲の精米に使用した農機具。


展示品は木材を横割りにした「臼」ですが、中国貴州の少数民族の村で見た「臼」は材木を縦割りした形でした。

石器や銅製品。



小学生が当時へタイムスリップする再現ドラマが放映されています。


稲作伝来のルートはいくつかの仮説がありますが、北部九州へは中国揚子江下流から伝来した可能性が高いようです。

板付遺跡の発見は旧来の歴史を書き換え、弥生時代の始まりが紀元前12世紀まで遡る可能性が出てきました。



水田に残る「足跡」は何を後世に伝えようとしていたのでしょうか。


弥生人の遺跡から発掘された頭がい骨の形は、明らかに日本列島先住民の縄文人とは異なるそうです。
最新の日本人DNA鑑定から、縄文人と韓国・中国渡来人との混血だとも言われています。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4 L IS

稲作の伝来「板付遺跡」(2):博多区板付

2013年08月19日 06時00分00秒 | ふるさとの風景
村の入り口を過ぎると広場があり、周りに竪穴式住宅が再現されています。



今から2400年ほど前に「稲作」や「金属器」などの新しい技術を持った集団が渡来して来ました。



竪穴式住宅の内部。



食料や翌年の種もみなどを貯蔵した竪穴。



集落の西側に再現されている水田。


現在は周りに民家が密集しているからでしょうか、当時の水田の全面積や収穫量などは判明していません。

その水田に水を引いた水路。


堰が作られ田に引く水を調整していました。

福岡市内には950か所以上も遺跡があるそうで、発掘物は「福岡市博物館」や「福岡市埋蔵文化財センター」などに保存・展示してあります。
考古学ファンには楽しみですね。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4 L IS

弥生時代の幕開け「板付遺跡」(1):博多区板付

2013年08月17日 06時00分00秒 | ふるさとの風景
遺跡の位置関係。


現在の市内の中心部は豊臣秀吉によって埋め立てられ陸地となりましたので、弥生時代の遺跡はもっと水辺に近かったと思います。

板付遺跡の入り口。



板付遺跡の説明。



現在の遺跡の全体模型。


集落周辺は用水路と水田に囲まれていましたが、現在西側に用水路と水田の一部が再現されています。

模型横の説明。


用水路には堰があり、水田に引く水量が調整されていました。
住民は高度な稲作技術を持って大陸から渡ってきた「渡来人」ではないかと考えられています。

「竪穴住居」と作物を保存した「貯蔵穴」、「墓地」などの説明。



周辺で一番高い位置にあった集落の入り口。



集落の周りはⅤ字形の深い溝が掘られていました。



環濠は10人が1年近くもかけて掘られた規模だったそうですが、掘られた目的は分かっていません。


後には濠は自然と埋まりました。
周辺部族との争いが無くなり、不要になったからではないかと考えられています。

縄文時代の狩猟や木の実の採取など自然のままの生活から、耕作し作物を貯蔵する集団共同生活の弥生時代へと移っていきます。
佐賀県の吉野ケ里遺跡などと合わせて見学すると興味が倍増します。


撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4 L IS

百道浜の夕暮れ:早良区百道浜

2013年08月14日 06時00分00秒 | ふるさとの風景
百道浜の夕日は外国人観光客にも有名だとか。



今日は午前中に雨が降ったので、海水浴のお客さんが少ないようです。



能古島の向こうに夕日が沈みます。



皆さん、夕日を撮影されています。



この後、初めて福岡タワーの123mにある展望台まで昇りました。



川の手前が百道浜、向こうは地行浜です。


どちらも埋め立てられた人工海浜ですが、ホテルやヤフウオクドームが建っています。
埋め立て前には、百道海水浴場がありましたが、生家が近くにあり、子供の頃には夏休みには毎日歩いて海水浴に来ていました。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4 L IS

下町の台所「美野島商店街」:博多区美野島

2013年08月12日 06時00分00秒 | ふるさとの風景
大型スーパーに押されたのか、後継者がいないのか、市内中心部では個人商店が並ぶ商店街は見られなくなりました。




天ぷら屋さんもあります。



昔は町内に必ずあった手作り豆腐屋さんもあります。



カエルが客を迎える商店街。



コロッケ屋さんでメンチカツを買いました。


作った方と会話しながら商品が買えます。

懐かしい昭和の香りが残っています。


夕方には客足も多いそうです。

撮影:CANON Powershot S100

鹿児島県「ゆ活フェス」:博多区博多駅

2013年08月10日 06時00分00秒 | ふるさとの風景
九面太鼓は毎年元旦に霧島神宮に奉納されるために演舞されます。



九面を被って高天原から降りて来た神々に扮し、太鼓やホラを演奏します。



重厚な太鼓のリズムと、怖い鬼の面が幻想的な雰囲気を醸し出します



地元でも毎年元旦の深夜に聞か見られない非常に貴重な演舞です。



「鹿児島沸いています。」



撮影:CANON Powershot S100

高原ドライブ(3):熊本県「阿蘇山」

2013年08月05日 06時00分00秒 | 国内旅行
火口間近まで車やロープウエィで上ることができます。 



中岳火口の説明。



展望所付近には火山が噴火した時に避難するための退避豪がいくつも作ってあります。



火口は雨が降らないので水が干上がっています。



第一火口の説明。



説明にある火口の「湯ダマリ」が今はありません。



中岳火口の構造。



第一火口隣の古い火口は火山活動の歴史を今に残しています。



荒涼とした火口とは対照的な「草千里」。


駆け足の日帰りドライブで400km走りました。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4 L IS



夏の高原ドライブ(2):宮崎県高千穂峡

2013年08月03日 06時00分00秒 | 国内旅行
高千穂峡の説明。



あららぎ駐車場から神橋の手前を川に降り、渓谷沿いの遊歩道を歩きます。



神橋付近からの下流の眺め。



伝説では合戦の時に川幅の狭い所を槍を使って飛び越えたとされています。



五ヶ瀬川に架かる古い神橋とその上の高千穂大橋。



苔むした岩肌が見事です。



一番有名で観光写真の定番となる「真那井の滝」の風景です。




「真那井の滝」の説明。


この後、阿蘇山噴火口を見に戻ります。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4 L IS