上海下町写真館2010

上海より半年ぶりに帰国しました。マイペースで故郷の風景や歴史などをご紹介します。

2013年上海の春節:豫園灯会の夜(3)

2013年02月27日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
西側「旧校場路」の街並みです。ここも灯りが灯ると一遍に雰囲気が華やぎます。


商城の中は、通り毎に色々な形の提灯がとても綺麗でした。


可愛い蛇です。

蛇の両端の提灯は中国の伝統的な「金塊」の形です。

こちらも桃の意匠の青い提灯。


ひょうたん型の提灯。


こちらも蛇と金塊。


白鳥やオウム、鴨などの提灯。


「巳年」は草木の生長が極限に達し、次の世代が作られ始める時期だそうです。

心を新たに過ごしたいものです。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4

2013年上海の春節:豫園灯会の夜(2)

2013年02月25日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
荷花池に架かる九曲橋から飾り物を見ますが、やはり橋の上はカメラを構える場所も無いほど混雑しています。



今年の出し物は巳年にちなんで「白蛇伝奇」の全六景。(解説は前回の「下見」と同じです)
第一景「篷船借傘」。


杭州「西湖」を舞台に、白蛇の化身した美女「白娘子(白素貞)」が人間の男性「許仙」と愛し合い結婚しますが、二人の出会いの場面のようです。

第二景「端午驚魂」。


金山寺の和尚「法海」は「白娘子」が蛇の化身であることを見抜き、「許仙」に秘策を与えます。端午節の祝いに「白娘子」に黄酒を飲ませます。飲みすぎた「白娘子」が白蛇の姿を現し、「許仙」は驚いて死んでしまいます。

第三景「盗仙草」。


「白娘子」は「許仙」を生き返らせるために、天国の庭に薬草を盗みに行き、その薬草のおかげで「許仙」は復活します。

第四景「水漫金山」


「法海」と「許仙」は「白娘子」を騙し金山寺に軟禁しようと、「白娘子」と激闘を戦わせます」。「白娘子」の手下の蝦や亀の化身が大勢金山寺に押し寄せています。


第五景「仕林救母」


「許仙」と「白娘子」の子「許仕林」は成人して状元となり、雷峰塔の下に閉じ込められた母親を助け出します。

第六景「断橋重逢」


その後、「許仙」「白娘子」とその子「許仕林」は「断橋」で再会し目出度し目出度しなのですが、物語も色々な脚色があり、この場面は「白娘子」が「許仙」に斬りつけていますね。
「許仙」に騙されたからでしょうか。


やはり、灯会は夜見るのが素晴らしいですね。
撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4

2013年上海の春節:豫園灯会の夜(1)

2013年02月23日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
提灯に火が灯ると、商城は一段と華やぎます。



広場には毎年その年の干支が飾られます。


今年の飾り物は蛇と龍の頭が左右に電動で動いています。

午年の2002年からちょうど12年間見ていますが、年々レベルが上がっているようです。



蛇の舌も動いています。



春節にはお目出度い福禄寿の三神(三吉星)が登場します。
福神が「象」を従えていますが、福神は子供を抱いた姿が多いです。


「象」の中国語発音は「xiang」で、「吉祥」の「祥」と同じなので、語呂合わせで目出度いとされています。

長寿の神「寿星老人」は長寿の薬として「桃」を抱えています。



こちらが恐らく残りの「禄神」でしょう。文運利禄の神です。


中国封建社会では科挙試験に合格し官吏になること、「俸禄」を得ることが「財を成す」ことと考えられていました。

鳳凰は龍と同じ架空の鳥ですが、目出度い時に現れるといわれています。


今年も鳳凰が大きく翻ることを願っています。

劉備が手にした書物は歴史書「春秋」でしょうか。



撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4

上海ストリート:初詣は玉仏寺

2013年02月20日 06時00分00秒 | 上海優秀歴史建築
この龍の意匠は床に置かれた青銅の鐘の「釣り」部分です。

寺の創建は1882年。

浙江省の名刹「普陀山」の僧がビルマの華僑から五体の玉製の仏像を寄進されました。

船で普陀山へ持ち帰るはずが、船の荷役設備が不備で普陀山では降ろせず、上海へ仮安置したのが始まりだそうです。


辛亥革命で旧「麦根路」にあった古い寺は破壊され、ここに再建されました。
 

ビルマから持ち帰った「玉製の仏像」は玉仏楼に安置されていますが、それが寺の名前の由来でしょう。(写真撮影禁止)


大きな寺ではありませんが、共産革命時に台湾や香港へ逃避した熱心な信者も多いようです。


涅槃ですが、これも玉製のようです。


磁器製でしょうか、白い仏像は珍しいですね。

有り難い仏様に、今年も家内安全をお祈りしました。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4

上海ストリート:豫園の灯会(2)

2013年02月18日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
中国では「白蛇伝奇」は映画や動画で有名らしいですが、私はストーリーを知らないので有名な場面の前後関係がよく分りませんので、半分は推測です。

第一景「篷船借傘」。


杭州「西湖」を舞台に、白蛇の化身した美女「白娘子(白素貞)」が人間の男性「許仙」と愛し合い結婚しますが、二人の出会いの場面のようです。

第二景「端午驚魂」。


金山寺の和尚「法海」は「白娘子」が蛇の化身であることを見抜き、「許仙」に秘策を与えます。端午節の祝いに「白娘子」に黄酒を飲ませます。飲みすぎた「白娘子」が白蛇の姿を現し、「許仙」は驚いて死んでしまいます。

第三景「盗仙草」。


「白娘子」は「許仙」を生き返らせるために、天国の庭に薬草を盗みに行き、その薬草のおかげで「許仙」は復活します。

第四景「水漫金山」


「法海」と「許仙」は「白娘子」を騙し金山寺に軟禁しようと、「白娘子」と激闘を戦わせます」。「白娘子」の手下の蝦や亀の化身が大勢金山寺に押し寄せています。


第五景「仕林救母」


「許仙」と「白娘子」の子「許仕林」は成人して状元となり、雷峰塔の下に閉じ込められた母親を助け出します。

第六景「断橋重逢」


その後、「許仙」「白娘子」とその子「許仕林」は「断橋」で再会し目出度し目出度しなのですが、物語も色々な脚色があり、この場面は「白娘子」が「許仙」に斬りつけていますね。

灯会は2月中開催しているそうなので、次回は是非夜に来て見たい物です。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4

上海ストリート:豫園の灯会(1)

2013年02月16日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
狭い通りの上には沢山の提灯が飾られています。



見物の一つは広場の干支。



今年は蛇年ですが、龍と違って蛇は単純なので、なかなか造形的には難しいですが。



龍を従えた蛇の造形は素晴らしいですね。



広場の四方には「財神」が飾られています。



旧暦1月5日は財神の誕生日なので、4日の夜も大晦日と同じように花火や爆竹で祝います。



大気汚染が問題になっている中国ですが、大晦日の花火は昨年よりは少なかったようです。


それでも元旦に道路上の花火のゴミを清掃したら700トンにもなったそうです。

お目出度い鳳凰も出て、三財神とお正月を祝います。



こちらは関羽と張飛を従えた劉備玄徳でしょうか、三国志の故事のようです。


次はもう一つの見所、九曲橋から見る荷花池の飾り物を見に行きます。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4


今日の一枚。下町の看板娘

2013年02月15日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
暖かい晴れの日、下町のカーテン屋さんではミシンを表に出して仕事をなさっています。
こんな小母ちゃんが店先に居たら、思わず楽しくなりそうですね。
ズボンの裾上げなどを頼んでも、快くやってくれるかも。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4


上海ストリ-ト:董家渡路にも再開発の波が来た。

2013年02月13日 06時00分00秒 | 上海街角スナップ
黄浦区の再開発は北から南へと進み、古い住宅が建ち並ぶ董家渡路も住宅の解体が始まりました。



古い街の名前も消えてしまうのでしょう。



水道が引かれた流しでは、毎日井戸端会議で賑わっていたことでしょう。



他の古い街と同じように、本来の持ち主は別の場所に住み、地方から来た人達が間借りをしていたのではないでしょうか。



家賃が安いので、地方から上海へ来た行商や露天商の人達が住んでいるようです。



まだ、引越ししないで少数の人が住んでいますね。



火の用心の壁画が、人々の生活の名残を教えてくれます。



飼い主は引越ししてしまったのでしょうか、ワンちゃんの居場所は変わらないようです。



撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4

上海ストリート:工芸博物館はフランス租界長官の邸宅だった。(2)

2013年02月11日 06時00分00秒 | 上海優秀歴史建築
2階は優秀作品の展示室になっています。



建物の室内装飾も素晴らしいですが、展示されている作品も素晴らしいものばかりです。



骨董品ではなく、作者がはっきりしている作品ばかりです。



このフロアの展示品は非売品です。



象牙の彫刻品。



3階は制作室になっており、それぞれの製作過程を参観できます。



廊下には歴代の作家の写真紹介があります。



1階は展示販売のフロアです。


中央の壷は約50万円。日本へ運ぶとなると、製品価格と同程度の運送費が必要でしょう。

こちらの絵は私にも買えそうです。



撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4

上海ストリート:工芸博物館はフランス租界長官の邸宅だった。(1)

2013年02月09日 06時00分00秒 | 上海優秀歴史建築

18世紀ヨーロッパ城砦建築様式で、フランスのルネッサンス様式住宅の典型的な特徴を持っているそうです。



建築面積1,496m2、地上2.5階、下部に半地下を持っています。



1階南面にはライオンの口から流れる水盤があり、両側に半円形の階段が2階へと続きます。



1905年に建設されてから、歴代16人の長官がここに暮らしました。



1949年に人民解放軍の陳毅将軍が蒋介石の国民党を破って上海へ入城した後は、市長公邸として陳毅が暮らしました。


フランスに4年間留学し、フランスで中国共産党に入党した彼がどんな思いでここに暮らしたのか、外灘に立つ誇らしげな表情の彼の銅像に問いかけてみたいです。

その後、彼は毛沢東の文化大革命の粛清に反対し、迫害に遭いこの邸宅を離れ、1972年北京で病死しました。


彼が北京へ転居した後、一時中国・ソ連友好協会の事務所となりましたが、1963年に上海工芸美術研究所が入居しました。

1969年には「毛沢東」と伴に文革を進めた「林彪」の息子「林立果」がこの家に住みました。


「毛沢東」暗殺に失敗した林一家が逃亡中の飛行機事故で亡くなった後の1972年に、再び上海工芸美術研究所が入居しました。
この優美な邸宅を巡る覇権争いの歴史物語です。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4

今日の一枚。下町の理髪店

2013年02月08日 06時00分00秒 | 生活
先ず、女性従業員が洗髪をします。

仰向けの椅子へ移動し、洗い流します。



席に戻り、耳掃除やマッサージ。


念入りに30分程。

次に理髪師がカット、約15分。


その後、洗い流してドライヤー。

以上38元です。
下町の理髪店の料金も高くなりましたが、サービスの質も高くなりました。

撮影:CANON Powershot S100

復興中路は建築博覧会(3):伊麗莎白公寓

2013年02月06日 06時00分00秒 | 上海優秀歴史建築
旧「伊麗莎白公寓」は現代的な外観ですが、1930年に完成しています。



中央の三角形の出窓と、両側の円柱形の出窓が印象的です。



2005年に上海優秀歴史建築に指定されています。



入り口は質素デザインですね。



詳しい建物の由来を見つけることができません。



それぞれ印象の異なった歴史建築が三軒並んでいます。



撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4

復興中路は建築博覧会(2):黒石公寓

2013年02月04日 06時00分00秒 | 上海優秀歴史建築
克来門公寓の東隣が黒石公寓(Blackstone Apartments)です。



アメリカのキリスト教会が1924年に建築した、英国風鉄筋コンクリート造り6階建てです。



庭園・プール付きの高級アパートメント・ホテルでした。



2005年に上海優秀歴史建築の指定を受けています。



2階テラスへ昇る階段が両面有り、正面がアパート入り口になっています。



重厚ですが、テラスに曲面を使い優雅な印象もあります。



夏にプラタナスの葉が茂ると、テラスからの眺めが心地よいかもしれませんね。



撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmL F4