goo blog サービス終了のお知らせ 

上海下町写真館2010

上海より半年ぶりに帰国しました。マイペースで故郷の風景や歴史などをご紹介します。

中山東一路6号:中国通商銀行

2010年08月10日 06時56分47秒 | 上海優秀歴史建築
1842年に上海が開港されて50余年後、上海には17もの外国銀行が営業しており、中国の伝統的な銭庄と呼ばれる金貸しは淘汰されてしまいました。

1898年、官民共同で創立された旧中国通商銀行は、中国人が中国人のために設立した唯一の銀行でした。

その本店が上海で、天津、九江、北京、漢口、広州、重慶、香港に各支店が開設されました。

しかし、各支店での不正や、旧日本軍の大量贋札流通などで打撃を受け、1912年董事傅篠庵(上海総商会の会長で日本傀儡政権時の上海市長、1940年10月12日に国民党特工に暗殺される)が手に入れてしまいます。

傅篠庵は北洋軍閥(旧日本軍が実権を握る北京政府軍)に大量に資金を提供していましたが、北伐軍(蒋介石が実権をにぎる国民党軍)が上海に迫ると銀行を杜月笙(租界当事、上海暗黒外の大ボス)に託して大連へ逃避します。

1932年に傅篠庵は銀行に返り咲きますが、銀行は大量の負債を抱え、1935年、最後は宋子文(宋三姉妹の兄弟)の中国建設銀行に売り渡してしまいます。

現在の建物は英国人の設計士により1906年に再建されました。占地面積は1,698m2、三階建てで建築面積は4,541m2あります。

英国皇室建築士協会会員の設計士が設計した英国市政庁式建築で、宗教建築様式の装飾が施されています。

プレート記載の「1897年竣工」は銀行設立の年の誤りのようです。建築当時は赤レンガの外壁だったそうです。

応援ポチを宜しくお願いします。--->にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村