普通がいちばん

僕は若い頃、普通のもの、平凡なもの、凡庸な人、陳腐な事柄等々を憎んでいた。
「過度という途こそ叡智の殿堂に通ず」と信じて疑わなかった。

だが・・・それは世間の皆さんが責任をもって「普通」に生きていること、その重たい現実に凭れかかった、一種の「甘え」に過ぎなかったと言えよう。

見よ！今の世の中を！！
親子・夫婦での殺し合い、幼児虐待・惨殺、飲酒無免許運転の横行、９年連続自殺者３万人超え、官民併せての腐敗・堕落・・・。

世間が異様になってきた。
「常識」が幅広い世代で通用しなくなりつつある。

こんな世の中だからこそ、釈尊の説かれた「中庸」の精神が大事なのである。
「普通」に80年生き続けることがいかに大変なことか、いかに大切なことか、まず我々大人が肝に銘じ、若者を導かなくてはならない。

『木更津キャッツアイ』のぶっさんではないが、普通がいちばんなんだ、そう痛切に思われる今日この頃です（合掌）