また薬が増えてしまった。
同じ薬の増量キャンペーンとなっただけだけど。
マイナー系をたくさん飲むのは頭打ちになるのでやめましょうね・・・
との主治医のお言葉。
でも、飲まずにいられないって感じなのだよ。
父は今日は壁の方を向いていた。
足の下に布団が丸めてあってそこに足が乗せてあった。
いつもは「お父ちゃん?」と訊ねると、こちらを向いてうなづくのに、
今日は向こうを向いたきりだった。
それでもなんとかうなづいてはくれた。
帰り際に足がベッドからずれて外に出たので、
ちゃだがそれをきちんと布団に戻してあげた。
するとちゃだは「もうずれて落ちたら落ちたままで力がない」と言った。
足を元に戻してもされるがままで、自力で動かせない。
これは私が転院先を探していたときに見たM病院のあの光景ではないのだろうか。
ただ、点滴をして天井を口を開けて見ているだけの老人たち。
回り道をして私は同じことをしてしまったのだと頭を打たれた。
ただ、父がその場所を理解していられる時点で転院しなかっただけ、
まだ父の尊厳を守れたのではなかったか。
今の父は人としての尊厳を保ったまま生きているのだろうか。
私は夜が怖い。
お義母さんが危なかったとき、
私はTVでキャビンアテンダントのばかばかしいドラマを見ていて、
電話が鳴っていることに気付かなかった。
気付けたのは1時間後。
最初の電話に気付いていればちゃだは死に目に会えたかもしれないのに。
そう思うと、今もなぜか夜に電話が鳴るような気がして仕方がない。
くぅ