今日は父の初めての聖餐式のはずだった。
教会の牧師先生と、伝道師先生の4人で病院へ。
すると、父は寒気がすると言って震えていた。
言葉ももうあまり通じないし、何を言っているのか分からないほどだ。
電気毛布を入れてもらってもまだ寒いというので、
これから熱が上がるのだろうとの予測。
聖餐式も出来ず、牧師先生が差し出したお水も飲めず、
結局、少しひどくなった状態を見て帰ってきた。
途中で主治医より連絡あり。
感染症を起こしているので、このままでは今日明日までもたない。
抗生薬を投与して様子を見たいがどうだろう?とのこと。
それに了解して、先生たちとは教会で別れる。
ちょうど今日は姉が試験外泊の日なので、姉に連絡をし、
とんぼ返りでまた高速を飛ばし、
姉を病院へ連れて行くことになった。
父はかぼそい聞き取れなさそうな声で、
「いろいろ面倒かけたな」「すまんかったな」と姉に言った。
姉はどう思ったのだろうか?
半年にわたる介護で自分も入院するまでになってしまい、
そんな父の言葉を姉はどううけとめたのだろうと私は思った。
個室に移った父は静かに眠っていた。
個室はいい。
部屋のざわめきが遮断されて落ち着ける空間だ。
隣の人の苦しげな声も聞こえない。
今日はもう少しゆっくりと眠って、
明日少しばかり落ち着いてくれているといいなと思っている。
「イエスさまのところへ行く」
はっきりと牧師先生に言った父の言葉は一生忘れない。
くぅ