下田からR136にて西向きにすすみました。
補給食の調達に立ち寄ったコンビニの前に、黄色とピンクの光景が広がっていた。
コンビニのおばちゃん談では、いつもならもっと黄色が鮮やかなんだけど、今年は菜の花が先にピークを過ぎちゃったと。
でもいいんです、黄色とピンクのコラボには自然と心躍るんです。
ただ満開にはもうちょっとってとこだったかな。
ここ静岡は前日に満開宣言が出ましたけど、前日は残念な天気、そして明日は花散らしの荒れた天気予報だったので、
最も桜を楽しめるのはまさにこの日のみというドンピシャだったわけです。
桜と言えば先日から思ってましたけど、こちらは山桜が凄い。
正直こんなに山桜がたくさんあるの見たの初めてかも。
満開宣言のこのタイミングだからこその光景。
さて、冒頭の菜の花と桜の場所から、R136は少し内陸部に入ります。
分岐で海岸線を走る道があるし、そこは伊豆半島の最南端に行ける道。
南側に突き出た半島の先端なんて聞いたら普通なら行かないわけにはいかない。
でも遠回りになってしまうので、泣く泣く諦めたんです。
この日の最大の目的の為にはちょっと先を急ぎたかったから。
半島とかの海岸線はアップダウンがつきもので、この伊豆も例外ではありません。
特に波勝崎の辺りは相当なもんで、これはちょっと予想を超えてました。
海岸線のアップダウンってレベルを越えてて、もう峠って言ってもいいくらい。
まさか海抜270mまで登らされるなんて思ってもみませんでしたよ。
山陰海岸の竹野~城崎までの区間よりもこっちの方がガチだった気がする。
でも初めて走る道と初めて目にする光景に辛さよりも楽しさが勝る。
そしてこの後に待ち受けてるものへの期待感で頑張れる。
幾度となく10%超のアップダウンを乗り越え、そしてついに感動の対面となったわけです。
ずっと恋い焦がれてた・・・
あなたに会う為にいろんなものを乗り越えてやってきた・・・
心の底から会いたかったよ・・・
愛しい人、富士子
晴れたからと言ってその姿を拝めるとは限らない。
だから朝起きてから富士が見えるこの辺りまでずっと不安だった。
お世辞にも自分は今まで山の羨望運に恵まれてるとは言えなかったから。
雪を纏った姿が空に浮いてるかのようなこの光景を見た瞬間、マジで鳥肌たちました。
そして富士だけじゃなくてもう一つご褒美があった。
棚田と富士
手前に石部の棚田、そして向こう側には駿河湾越しの富士。
実はこの棚田は前情報は全く無かったので嬉しい驚き。
まさかこんなものが見えるとは・・・ここまでやってきて良かった。
約140万年前の噴火でできた蛇石火山の裾野にある370枚の棚田。
富士、棚田、茅葺屋根、そして満開の梅・・・役者が揃いすぎでしょ。
急斜面につくられた石積みの棚田は相当に見応えありました。
是非とも水が張られた時も見てみたい・・・
R136に復帰。
この道は彫刻ラインと名前が付けられてて、ところどころに彫刻が配置されてました。
だけど申し訳ないがこの時彫刻どころではなく、頭にあるのは桜、そして富士の二つである。
ポスターのような真っ青な空ではないけど、桜と富士のコンビをなんとか撮れた。
こうやって目標を一つ一つ達成していくのは楽しい!
ちょっと賑やかくなってきた松崎の町に入ったとこの信号待ちで、タイミングよく食事処が現れたのでIN。
ランチタイムメニューで豚重がコーヒー付いて850円と安い。
そしてそんな値段なのにとってもクオリティ高くて驚きました。
この店はアタリ。
さて、この日の予定は西伊豆の海岸線をずっと走って沼津に取り付く予定です。
西伊豆には黄金崎をはじめとする景勝地がたくさんあるし、何より常に富士を見ながら走れるってのが素晴らしい。
だけど富士を見ながらサイクリングするのは初めてだけど、色んなブログで富士の情報は常に仕入れてる脳内富士達人の自分は知ってます。
「富士を見るなら午前中」
この日もそうですが、春霞なのかPM2.5なのか、クリアな空気感とは言えない眺め。
これは時間の経過とともにもっと進み、富士は白い空気と同化してどんどん見難くなってくる。
だから午後からの富士は「見えたらラッキー」って事なのだ。
出来るだけ富士を見たいのは山々なんだけど、そんな見えたらラッキーな存在を求めてこのまま進むべきなのか?
確かに琴線に触れるような海岸線の景観には出会えるかもしれないけど、富士が見えないなら・・・
今回伊豆半島の旅を計画した大きな目的は、富士山の姿を拝む事、そして西伊豆スカイラインを走る事の二つだ。
前日西伊豆スカイラインは走ったのだけど、殆ど見えなかったのでは走った意味が全くない。
今日の天気では 「富士が見えない可能性が高い海岸線」 or 「おそらく霧が出てない西伊豆スカイライン」
選ぶならっていうか、自ずと答えは限られる。
幸い今いる松崎から仁科峠まで続くK59号に乗れる。
ヨシ! 終わった時に後悔しない為に昨日のリベンジだ!
と勢いで決めてしまったけど、前日2,300mも登って、この日もここまで結構登ってきたし、
さらに高度を900m以上も上げようとするなんて・・・・登り嫌いな癖に俺もどうかしてたw
ってことで、仁科川に沿って登るK59号を進む。
そり立つ山がこれから先の険しい道を予想させる。
最初の頃こそ傾斜もそれほどでもなく快調に進めたが、途中からやっぱりねって具合に坂は急なとこばっかりになるし、
展望はほとんどないしで、正直この辺りの記憶があまり無い。
ただ早くこの坂が終われ、早く仁科峠の看板見えろってそれだけ考えてた気がする。
写真見て「ああ、こんなとこもあったな」って思い出すくらい。
あ、途中でパンクしたのだけはしっかり覚えてるなw
林の中を登る展望がない道を、長い時間耐えて耐えて登ってきて、こんな風に空が近くなってきた感じに自分の場合最もドーパミンが溢れ出す。
そして展望が完全に開けた瞬間に絶頂を迎える。
これが麻薬的刺激で中毒性が高いのだ!
しっかし山深い半島ですこと。
そして素晴らしい眺めですこと!
山々が躍動してるかのようだ。
ようやく尾根道らしきとこに出ました。
仁科峠は近い!そして霧など全くないクリアな視界!!
そこには前日と全く別な世界が広がっていた。
自転車に跨って初めて目にした駿河湾越しの富士山、石部の棚田と山桜を含む桜、そしてそれらを全部演出してくれた朝陽から始まった太陽。
前日の過酷な道中から全てがドラマチックだった。
だが、ドラマチック旅の最大のピークがこの後に待っているとは思いもしなかったのであった・・・
もう一回だけつづく。
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補給食の調達に立ち寄ったコンビニの前に、黄色とピンクの光景が広がっていた。
コンビニのおばちゃん談では、いつもならもっと黄色が鮮やかなんだけど、今年は菜の花が先にピークを過ぎちゃったと。
でもいいんです、黄色とピンクのコラボには自然と心躍るんです。
ただ満開にはもうちょっとってとこだったかな。
ここ静岡は前日に満開宣言が出ましたけど、前日は残念な天気、そして明日は花散らしの荒れた天気予報だったので、
最も桜を楽しめるのはまさにこの日のみというドンピシャだったわけです。
桜と言えば先日から思ってましたけど、こちらは山桜が凄い。
正直こんなに山桜がたくさんあるの見たの初めてかも。
満開宣言のこのタイミングだからこその光景。
さて、冒頭の菜の花と桜の場所から、R136は少し内陸部に入ります。
分岐で海岸線を走る道があるし、そこは伊豆半島の最南端に行ける道。
南側に突き出た半島の先端なんて聞いたら普通なら行かないわけにはいかない。
でも遠回りになってしまうので、泣く泣く諦めたんです。
この日の最大の目的の為にはちょっと先を急ぎたかったから。
半島とかの海岸線はアップダウンがつきもので、この伊豆も例外ではありません。
特に波勝崎の辺りは相当なもんで、これはちょっと予想を超えてました。
海岸線のアップダウンってレベルを越えてて、もう峠って言ってもいいくらい。
まさか海抜270mまで登らされるなんて思ってもみませんでしたよ。
山陰海岸の竹野~城崎までの区間よりもこっちの方がガチだった気がする。
でも初めて走る道と初めて目にする光景に辛さよりも楽しさが勝る。
そしてこの後に待ち受けてるものへの期待感で頑張れる。
幾度となく10%超のアップダウンを乗り越え、そしてついに感動の対面となったわけです。
ずっと恋い焦がれてた・・・
あなたに会う為にいろんなものを乗り越えてやってきた・・・
心の底から会いたかったよ・・・
愛しい人、富士子
晴れたからと言ってその姿を拝めるとは限らない。
だから朝起きてから富士が見えるこの辺りまでずっと不安だった。
お世辞にも自分は今まで山の羨望運に恵まれてるとは言えなかったから。
雪を纏った姿が空に浮いてるかのようなこの光景を見た瞬間、マジで鳥肌たちました。
そして富士だけじゃなくてもう一つご褒美があった。
棚田と富士
手前に石部の棚田、そして向こう側には駿河湾越しの富士。
実はこの棚田は前情報は全く無かったので嬉しい驚き。
まさかこんなものが見えるとは・・・ここまでやってきて良かった。
約140万年前の噴火でできた蛇石火山の裾野にある370枚の棚田。
富士、棚田、茅葺屋根、そして満開の梅・・・役者が揃いすぎでしょ。
急斜面につくられた石積みの棚田は相当に見応えありました。
是非とも水が張られた時も見てみたい・・・
R136に復帰。
この道は彫刻ラインと名前が付けられてて、ところどころに彫刻が配置されてました。
だけど申し訳ないがこの時彫刻どころではなく、頭にあるのは桜、そして富士の二つである。
ポスターのような真っ青な空ではないけど、桜と富士のコンビをなんとか撮れた。
こうやって目標を一つ一つ達成していくのは楽しい!
ちょっと賑やかくなってきた松崎の町に入ったとこの信号待ちで、タイミングよく食事処が現れたのでIN。
ランチタイムメニューで豚重がコーヒー付いて850円と安い。
そしてそんな値段なのにとってもクオリティ高くて驚きました。
この店はアタリ。
さて、この日の予定は西伊豆の海岸線をずっと走って沼津に取り付く予定です。
西伊豆には黄金崎をはじめとする景勝地がたくさんあるし、何より常に富士を見ながら走れるってのが素晴らしい。
だけど富士を見ながらサイクリングするのは初めてだけど、色んなブログで富士の情報は常に仕入れてる脳内富士達人の自分は知ってます。
「富士を見るなら午前中」
この日もそうですが、春霞なのかPM2.5なのか、クリアな空気感とは言えない眺め。
これは時間の経過とともにもっと進み、富士は白い空気と同化してどんどん見難くなってくる。
だから午後からの富士は「見えたらラッキー」って事なのだ。
出来るだけ富士を見たいのは山々なんだけど、そんな見えたらラッキーな存在を求めてこのまま進むべきなのか?
確かに琴線に触れるような海岸線の景観には出会えるかもしれないけど、富士が見えないなら・・・
今回伊豆半島の旅を計画した大きな目的は、富士山の姿を拝む事、そして西伊豆スカイラインを走る事の二つだ。
前日西伊豆スカイラインは走ったのだけど、殆ど見えなかったのでは走った意味が全くない。
今日の天気では 「富士が見えない可能性が高い海岸線」 or 「おそらく霧が出てない西伊豆スカイライン」
選ぶならっていうか、自ずと答えは限られる。
幸い今いる松崎から仁科峠まで続くK59号に乗れる。
ヨシ! 終わった時に後悔しない為に昨日のリベンジだ!
と勢いで決めてしまったけど、前日2,300mも登って、この日もここまで結構登ってきたし、
さらに高度を900m以上も上げようとするなんて・・・・登り嫌いな癖に俺もどうかしてたw
ってことで、仁科川に沿って登るK59号を進む。
そり立つ山がこれから先の険しい道を予想させる。
最初の頃こそ傾斜もそれほどでもなく快調に進めたが、途中からやっぱりねって具合に坂は急なとこばっかりになるし、
展望はほとんどないしで、正直この辺りの記憶があまり無い。
ただ早くこの坂が終われ、早く仁科峠の看板見えろってそれだけ考えてた気がする。
写真見て「ああ、こんなとこもあったな」って思い出すくらい。
あ、途中でパンクしたのだけはしっかり覚えてるなw
林の中を登る展望がない道を、長い時間耐えて耐えて登ってきて、こんな風に空が近くなってきた感じに自分の場合最もドーパミンが溢れ出す。
そして展望が完全に開けた瞬間に絶頂を迎える。
これが麻薬的刺激で中毒性が高いのだ!
しっかし山深い半島ですこと。
そして素晴らしい眺めですこと!
山々が躍動してるかのようだ。
ようやく尾根道らしきとこに出ました。
仁科峠は近い!そして霧など全くないクリアな視界!!
そこには前日と全く別な世界が広がっていた。
自転車に跨って初めて目にした駿河湾越しの富士山、石部の棚田と山桜を含む桜、そしてそれらを全部演出してくれた朝陽から始まった太陽。
前日の過酷な道中から全てがドラマチックだった。
だが、ドラマチック旅の最大のピークがこの後に待っているとは思いもしなかったのであった・・・
もう一回だけつづく。
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