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ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

チャリダー日焼けと、クリスマスホリデー

2014年12月10日 | 自転車の旅 海外
3つの峠を越えて、
ネルソンにいます。
南島の北端、本州ならば青森の位置です。

ネルソンは気候温暖で晴れの日が多く、ちょうど瀬戸内のような感じ。
イメージ的には神戸の芦屋、鎌倉、
でも小さなかわいい街なので、
尾道、かな。

晴れた日が多いので、サニーネルソンって、
呼ばれています。

ニュージーランド初めて系の観光客はあまり来ないようです。
日本人観光客のツアーバスも、
全土を席巻する勢いの中国人観光客も、
ほとんど見かけることなく、
ある程度、旅慣れた人たちがやってきます。
クイーンズタウンとは正反対の町。(笑)

観光客、ではなく、
旅人、が羽を休めるところ。
でしょうか。

観光客が札束ばらまき奇声をあげる
クイーンズタウンとは
やはり間逆です。(笑)

とても住みやすい環境なので、
コチラで永住権を得た日本人のなかには、
いつかはネルソンに住みたい、
という人たちがたくさんいます。

わかる。
わかるな。

僕がニュージーランドを訪れたのは、
さて何回目になるのか?
2004年からは、NZ/AUSを交互に旅していたので、5、6回?
2年連続ということもあったので、よく覚えていません。

ネルソンには必ず訪れて、
ささやかながら、旅の疲れを癒します。
いつも乾いた海風が吹いている町。
いつも何処からか音楽が聴こえてくる町。
いつも爽やかに晴れている町。
サニー・ネルソン。
僕にとっても、外せない町です。

旅といっても、これも仕事のうちで、
だからといっても全額自己負担なのですが、
(ジャケットやシェルなどはパタゴニア日本様からプロサポートして頂いてます!)
しかしながら公私ともに確実に成果があるので、

やめられません!

帰ったらすぐに冬山山岳ガイドの仕事が始まります。獲得した底なし体力がすぐにも威力を発揮します。

僕が鬼体力で切り拓いた新雪のラッセルルートは、他のガイドさんたちにも完全にアテにされ、
なくてはならないモノのようなので、
まあ、社会貢献にもなっているかと。(笑)

またニュージーランドで垣間見てきたビジネスモデルは確実に僕のビジネスに収益をもたらすので。
いくら事前にweb等で下調べしても、
実際に見て観察すると全然違うもので、
ああなるほど!
百聞は一見にしかず。

なんでもないことに、
重要なヒントがあり。

店員さんの
何気ない一言にピンときたり。

旅は、
手堅い投資、でもあります!

だいいち
楽しいし。

ここ大事。

ニュージーランドの友人たちは
僕にとって、
なくてはならない大切なもの。
ここに、僕の魂の一部分が
あるので。


変な斑点。
病気?

南極に近いニュージーランドはオゾンが薄く、
紫外線めちゃキツイです。
皮膚癌の方が多く
旅行者でも注意が必要。

ただし今年のニュージーランドは
天候が異常で、
冬が温暖で雪が降らず、
11月になってから寒くなり雪が降るという
妙なことになっていたので、
今年の日焼けは例年よりもかなり薄いです。

寒かったなー。


正体はコレ。

なるほど!

さて、
今年もあとわずか。
僕もまたクリスマスまでには日本に帰るので、
旅は終盤に入ります。

なぜ、クリスマスを外すのか⁈

それは、
クリスマス一週間前からスクールホリデー、
つまり学校の正月休みが始まり、
世間も続々と夏休みが始まり、
まさに、盆と正月が一緒に来るのです。

宿泊施設も何もかも、

悲劇的に混み、

かつ高騰し、

かつ枯渇し、(休む所も多い。kiwiだもの(笑)

あああああ…。

ということになる。

盆と正月、恐るべし。


その日の宿はその日に探すという、
さすらいの旅人にはかなりキツイ。

だから旅慣れたオイラは、
そのへんの事情を熟知しているので、
スクールホリデーをもって撤収するんです。

さて。
その前触れが早くも現れてきました。

今年もだんだん混んできました。
先月と同じところに泊まっても、
早くも値上がりしてますし。

旅は最終、
さあこれからどう行くか。

このままおとなしく最北端のコリンウッドを目指し、潮干狩りし放題大きなアサリ無料無尽蔵食べ放題リゾートライフを楽しみ、またここ(ネルソン)に戻ってきて旅を撤収するか。(ゆるくて楽しい😆)

タイムリミットに逆らうように、サザンアルプスを越えて西海岸を目指し、NZ最大級の峠アーサーズパスを越えてクライストチャーチ国際空港を目指す、時間的天候的に悲劇的な最後の旅をするか。😱

それともここから引き返して、来た道をクライストチャーチに向けて一気に激走するか。
(これが一番現実的かつ、面白くない 😓)


サニー・ネルソンに
雨が降る。

きょう一日
じっくり考えてみたいと思います。

サニー・ネルソン
明日は晴れるかな。















峠道のメリークリスマス

2014年12月09日 | 自転車の旅 海外
ネルソンに向かって走っております。

スリー・ヒル、というのがありまして、名前の通り、3つの峠越えがあります。

イメージ的には、八戸から青森に行く感じだけど、道路の環境は八戸から盛岡に向かう感じに近い。

あ、かえってわかり辛いですよね。

そのなかの、いちばん大きな峠の八合目付近でのことです…。


ん?


なんか、キラキラしてない?


うわーい!メリークリスマス!


車の人たちは気づかないみたい。
速度の遅い旅人だからこそ気づいたのかも。

KIWIの、こういう遊び心、
好きだなー。

明日は雨なので
ネルソンに二泊します。
泊まりはまた、ユースホステル。

隣はチャイニーズじゃないみたいだけど、
小学生のサマーキャンプの団体が来るみたいだ!

ちなみに、
コチラのユースホステルやバッパー(日本でいう、とほ宿、ゲストハウス)には、
夜のミーティングと称する
お茶会、
酒会、
ありません。

個々が好き勝手にくつろいでおります。


ところで、
なぜ日本ではバックパッカーズのことを、
「ゲストハウス」って言うのでしょう?

ゲストハウスって、
大きな邸宅で、心尽くしのもてなしを受ける、
高級なB&Bのことを言います。
そのせいか、まだ馴染めない。

バッパーでいいのに。

ちなみに北海道旭川市には、
「バックパッカーズ」という名のオートバイ屋さんが国道沿いにあります。

絶対、
間違っちゃう外人さん、いると思うな!
絶対、
⁇⁇⁇
だよ!












チャリダーの休日 ブレナムにて

2014年12月07日 | 自転車の旅 海外
風の音で目が覚めました。
ゴー!ガタガタガタ…

時折、強風で建物がギシッと音をたてるので、
「ああ、これはダメだわ。」
二度寝しました。

チキンな俺。(笑)

レインレーダーを見ると、
(スマホ素晴らしい!)
西から強い雨雲が迫っていて、
たぶん前線かな?
そのせいで強風になっているようです。

南緯46度あたりは、風、強かったな。
なんて、まるでちょっと昔の思い出みたいに回想したり。


連泊♩連泊♫

ブレナムで、1日のんびりと過ごしました。
以前もそのように記しましたが、
南島を日本列島の本州に例えたら、
ブレナムは八戸にあたる場所になります。
交通の要衝で、良港にも近く、
旅人たちがひと息つくのにいい場所かなと
そのように思います。

休日は時間がたつのが早いもの。
天気は回復し、
風向きが変わり、
たちまち夕方になり、
おなか空いたので町を歩きに出かけます。


うーむ、このあたりは誘惑が多い。


でも俺はココ。
Mじゃない、NWのほう。

ニュージーランドのスーパーマーケットは、
割と釣り銭間違いがあるので
注意なのであります。
きょうも38ドル40セントの買い物に対して
50ドル40セント出したら、
釣り銭が2ドルコイン1枚だった。(汗)

…。
え、えくすきゅーず、みいぃぃぃ?

その場で言わなきゃ取り返せません!
kiwiは間違いをなかなか認めませんから!

そしてもちろん、
たまに、多いこともあります。(笑)



明らかに買いすぎた。
責任とって残さずいただきます!

寿司は定番の「チキンテリヤキ&アボカド」
たまにサーモンを見かけることもあります。
スーパーの総菜コーナーにて。


自転車も、身体を休めておりました。

たった1日休んだだけなのに、
太腿の張りがひいて
体のダルさも抜けました。
レモン5個食べたからね。

それにチキンも食ったから
明朝はチキン根性に負けません!








ブレナム海岸(NZ)に、ナラボー平原(AUS)を想う。

2014年12月06日 | 自転車の旅 海外
風に吹かれて導かれるまま、北に向けて走ってきました。
いまブレナムにいます。
ようやくインターネットを使える環境になりました。

クライストチャーチから5泊6日、
ひたすら東海岸を北上してきました。

北風が吹けば、
向かい風だけど暖かくて青い空。

南風が吹けば、
追い風だけど冷たく鉛色の空。

というふうに、
天気もまちまちな6日間でした。

先月と同じルートを辿ったのですが、
飽きるということがありません。

クライストチャーチから北へ60km、
ワイパラという村まではカンタベリー平野が続き、どこまでも牧場と、ぶどう畑が広がります。
ワイパラからカイコウラまでの100kmは、
山と谷の連続がどこまでも続きます。

カイコウラ前後の100kmは、
ひたすら砂丘の連続と海岸線。
北海道のサロベツ原野に似ています。

海岸線が終わるとその先70kmくらい、
再び山と谷の連続が続き、
やがてブレナム海岸に至ります。



クライストチャーチ市内には自転車専用信号機があるんです。
信号に近づくと感知して青に変わる!
おおお!


市内を南北に走る鉄路の脇に自転車専用道があり市街地脱出に良いのです。


クライストチャーチ郊外のカイアポイ。
おしゃれな海辺の住宅地です。


カンタベリー平野を北へ。
貨物列車が走ってきました。


ニュージーランドといえば、
ピックアップトラックでしょ。
しばしば荷台に牧羊犬が乗ってます。


いつもお世話になってます!
チェビオットのパブ。
ちなみに、Hotelとは酒場のこと。
アコモデーションと書いてあれば泊まれます。

パブの部屋はモーテルの半値程度、バックパッカーズのシングルくらいの値段です。
いわゆる「ホテルのフロント」がないので、バーカウンターで一杯引っかけながら宿泊を申し込みます。
「部屋ある?」みたいに。

2014年現在、いまやモーテルは軽く1万2千円くらい。円安と物価と消費税増税のトリプルパンチをまともに食らってざっと10年前の3倍!
大名旅行かリゾートか!
そんな大盤振舞いが出来る身分でもないので、そうそう泊まれません。
出来る範囲で節約します。


俺たちの味方、フォースクエア!
主に田舎町にあります。


俺たちの味方、ワッチーズ!


パスタの缶詰なんです。
茹ですぎてユルユルなパスタ。(笑)


贅沢なソーセージ入りでござるよ!


面白い雲だなあ。


ニュージーランドの道は山と谷。
つまり峠の連続であります。
それでも南島は北島よりはだいぶマシ。


やっと海辺に出た。
カイコウラの南20km.OAROにて。


南風がもたらした冷たい霧雨に揉まれながら、
ひたすらチャリチャリ…


なんにもない…。
こういうの見つけたら、ありがたく転がり込みます。
信号所、っていうのかなあ。


なんにもないところに、教会。
たぶん開拓時代には村があったのかな。


ひたすら、


ただ、ひたすら北へ…


英語、英語、英語。
10分も読めばぐったり…
よく眠れる。


かつての道路・鉄道併用橋。
道路、剥がしてますね。
右手に新しい橋が見えます。


数年前まではココを走ったのですよ。
似たような橋が各地にあったんですが、
姿を消してしまいました。


ブレナムが近づき広大な湿地、干潟が目立ってきました。
あれ~、オーストラリアのナラボー平原そっくり。

ただ、ナラボーは干潟ではなく、土漠でした。
気温20~30度、雨少なし。
ただひたすら、平坦な土漠が2,000キロ近く続く、ほんとに、
ひたすらな所でした。


似てるなあ。
ワラビーが走ったり、ラクダがいたり。
いないって!


このナラボー平原、走破横断することは困難なイメージがありますが、
実は、楽勝だったりします。

だって、平坦なんだもな。

50~100kmごとにロードハウスがあり、ガソリンスタンドにカフェや売店や宿泊が併設されており、さらには20kmごとにキャンプに適した駐車場RAがあり、何も困らなかった。
事前に調べたときは食糧入手が困難とか水がないとか、まるで辺境の探検みたいなことを書いてるブログを見てしまい、
かなりビビって食糧と水を満載で走り出したんですが、

いやいや実は毎日ステーキサンドイッチ食べてます~、みたいな。(笑)

んもー。

チャリダー諸君、

頑張ってる俺!
チャレンジする俺!
凄いことしてるぜ俺!

みたいな主張したがるかなー?

毎日ステーキサンドイッチ食べましたよ~って
正直に書いてもいいじゃん。(笑)

なんて思います。

あらかじめロードハウスに食糧を郵送したとか、
車で先行している友人に食糧を埋めてもらい掘り出して使用とか、

なんなんだよ。
「恐るべき空白」のリメイクかよ。
ビビるじゃねーか。

困難に見えて、実は楽勝だった
ナラボー平原。

初心者チャリダー諸君、
まずはニュージーランド。
そしてナラボーだ。

毎日ステーキサンドイッチ食えるし、
コーラ飲める。
スパムの缶詰とかチョコレートクッキーとか、
萎びたバナナやニンジンで良ければ売ってるから。

ただし、

実は、ナラボー終わって海岸線沿いにパースを目指すルートのほうがよほど困難でした。

インド洋の、なんと遠かったことか。
でもそれだけに、
インド洋の玄関口かつ、
南極観測船最後の補給港である
フリーマントルに着いたときの喜びというか、
安堵。

インド洋の生牡蠣、なんと美味かったことか!

ブレナム海岸を眺めながら、暖かな向かい風に向かってペダルを踏みながら、
そんなこと思い出しました。


ムール貝でも食うかな。
















風は南から

2014年12月02日 | 自転車の旅 海外
今年のニュージーランドの初夏は、
めちゃめちゃな天候です。
日本なら大いに騒がれる異常事態ですが、
kiwiたちは、特に騒いでいる様子もなく。

しかし世間話はもっぱら寒さが話題。
今年はどうしちゃったんだろ⁈
寒いねー、みたいな。

12月なのに雪が降ります。
山は、新雪で⁈真っ白です。

初夏です。
海だ、山だの夏なんです。
ほんとは。

でも雪です。
雪なんです。
平野でも、冷たい、みぞれ混じりの雨です。

稲作なら間違いなく壊滅しますが、
ここはひたすら牧場なので、
羊が風邪をひきます。

さて、チャリダーです。
チャリダーも体調を崩したりします。

正直、やばいです。

今年のニュージーランド、
天気が長続きしないだけでなく、
如何せん寒すぎます。

旅を中断してオーストラリアにでも行こうかな的な、レベルです。

間違いなく、
異常事態です。


クイーンズタウンを発ちます。
インバーカーギルを目前に体調を崩したとはいえ、
療養だ食いリゾートだと、ここに長く居すぎました。
快適だもの。

あれ?


あれあれ?


あれー⁈
そうなの?

そうなんです。

ヒッチハイク的に、成り行きに乗る。
これも旅ですよ。

こうして小雪の舞うリンディス峠を越え、
真っ白なサザンアルプスを左手に見ながら
クライストチャーチに向かいます。

ドライバーの「ぼくちん」は、
これから、はるばるクライストチャーチでお客さんを迎えて、
マウントクック、
レイクテカポ、
ミルフォードサウンドなどを案内してまわるのだそうです。
添乗員兼ドライバー兼ネイチャーガイドという大変な忙しさ。

同い年の気楽さでバカ話に花を咲かせる7時間弱のバス旅でした。

ぼくちん、ありがとう。


公衆トイレ。


トイレの壁に…。
自転車の空気入れ!

豊かだ。
豊かすぎるよニュージーランド!


こういう看板にも、
なんだか優しさを感じるんですねニュージーランド!


こーゆーのが、気になる。
LAKE TEKAPO周辺


こーゆーのも、気になる。
Geraldineジェラルディンの、
チーズのアイスクリーム!



あれ?
ここは美瑛・北海道ですか?
みたいな風景。


こうして旅は仕切り直しというか、
おかしな方向に転がっていきます。

どうなるんでしょう?
僕にもわかりません。

ともかく、

南島の南部、
南緯46度、47度あたり

南島の西海岸全域、
ミルフォードサウンドのあるフィヨルド地方から北へウェストポートに至るまで西海岸全部、

今年は寒さに加えて雨が多過ぎて、
旅になりません。
今年は、もうワヤ。
こんなニュージーランドは初めてです。

どうにもならないので、
いったんクライストチャーチに戻ってきました。

でも、
まだ帰国までは2週間以上ありますし、
全然走り足りないので、
クライストチャーチに一泊だけ滞在して、
今、これから出発するところです。


先ほどまで、
大好きなアーサーズパス峠に向かおうとしてました。

めっちゃ、いいところ!
感動するよ。

しかし!

3日かけてアーサーズパスを越えますが、
峠の山頂を越える日から、その日を含めて
西海岸はその先も、
ずーーっと、
ずーーっと、
雨じゃん!

それって、駄目やん。
それに下手したら峠は雪やし。
ていうか、雪でしょ。

…。


風は、南から吹いています。
南極海からやってくる、冷却風。

風は、チャリダーに
「この風に乗って北へ行け」と、
語りかけてきます。

チャリダーよ、
暖かい北へ行けと。

先月、既に走行したルートだけど、
同じ道だけど、
正直、つまんないけど、
それが最善なのかもしれません。


風の声に、耳を傾けて。