国内の65歳以上の高齢者の数は、15日時点の推計で3557万人、総人口に占める割合(高齢化率)は28・1%で、いずれも過去最高を更新した。高齢者数は前年より44万人(1・3%)増え、高齢化率は0・4ポイント高くなり、いずれも比較可能な1950年以降伸び続けている。

 17日の「敬老の日」にあわせて、総務省が公表した。総人口に占める70歳以上の割合は、1947~49年生まれの「団塊の世代」が昨年から70歳代にさしかかったことから、前年比0・8ポイント増の20・7%で、初めて2割を超えた。総人口は少子化などの影響で前年より27万人(0・2%)減り、1億2642万人。

 男女別の高齢者数は、女性が2012万人(高齢化率31・0%)と初めて2千万人を超えた。男性は1545万人(同25・1%)。

 日本の高齢化率は世界で最も高く、2位のイタリア(23・3%)より4・8ポイント高い。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、高齢化率は25年に30%、36年は3人に1人が高齢者になる。総務省労働力調査によると、高齢者の就業率は23・0%で、10年前より3・3ポイント上がり、主要7カ国で最も高い。(生田大介)

高齢化率が高い上位5カ国

1、日本     28.1%(3557万人)

2、イタリア   23.3%(1382万人)

3、ポルトガル  21.9%(225万人)

4、ドイツ    21.7%(1783万人)

5、フィンランド 21.6%(120万人)

総務省と国連の2018年の調査から。かっこ内は高齢者数