「水戸流 藩主が愛した梅の楽しみ方」というパンフレットに、名残の梅を楽しむことを「送梅」というとありました。印象的な言葉なので、使ってみました。もうすでに多くの梅は散っていましたが、まだ、満開だったり、半分散り残っていたり、枝によって残っていたりと、いろいろな姿を見ることができました。そのいくつかをご紹介します。
開運(かいうん)
遅咲きで紅色、八重、大輪の梅だそうですが、まだ満開でした。ほとんど散ってしまった梅林の中で、満開の梅はよく目に付きます。
黒田(くろだ)
遅咲きだそうですが、ぼつぼつ終盤のようでした。花の色は濃い紅から淡い紅に変わり、大輪で八重咲きだそうです。
紅千鳥(べにちどり)
遅咲きで、花の色は鮮紅色、一重、中輪で、オシベも紅色だそうです。遅咲きには、紅梅が多いような感じがしますが、どうなのでしょう。
日月(じつげつ)
中咲きの紅白咲き分け(同じ木に紅白の花がある)、紅白絞り(一つの花に紅白が混じる)で、一重、中大輪だそうです。この木も盛りを少し過ぎたくらいの見ごろな咲き具合でした。
御所紅(ごしょべに)
中咲きで、薄紅、八重の中輪だそうです。これも、満開を少し過ぎたくらいの木が何本もありました。
蓬莱(ほうらい)
中咲きで、移り白(蕾では紅で、開花すると白)、中輪の八重咲きだそうです。新しい枝に花が咲き残っているという感じでした。
見驚(けんきょう)
中咲きで、移り白、八重の大輪だそうです。実付きはよいものの、漬け物にはあまり向かない品種だそうです。色の濃い部分は、花びらが散って、残ったガクです。
輪違い(りんちがい)
中咲きの紅白咲き分け、紅白絞りで、中輪の八重咲きだそうです。まさに名残の花といった感じでした。