ぶらっと 水戸

水戸の見て歩き

水戸の猪目(いのめ)(1)

2019-12-11 18:53:00 | 水戸

 古代からあるという古い歴史を持つ猪目(いのめ)という模様は、猪(イノシシ)の目だそうです。猪という野獣の目を、強くて恐ろしいものと見て、その威力で魔などをよけようとしたようです。上下逆さ?に用いられることが多いようです。あちこちで見かけますので、どんなところで見ることができるのかと思い、集めてみました。寺社が多いようですが、そのほかでも、いろいろ使われているようです。

 


懸魚(げぎょ)(見川稲荷 見川2-91)
 懸魚は、建物の横に付けて、梁(はり)や壁を風雨から守る装飾だそうです。懸魚では猪目はたびたび見られます。

 


蛙股(かえるまた)(吉田神社 下入野町1352)
 蛙股は、横木(梁や桁)を支えるために付けられた、下が広がった装飾だそうです。これでもときどき猪目を見かけます。

 

木鼻(きばな)(報仏寺 河和田町887)
 木鼻は、梁(はり)などの横柱が柱から出た所に作られる装飾物だそうです。これは拝殿の前の出ている向拝の柱にあった木鼻です。猪目模様はあまり多くないようです。

 


海老虹梁(えびこうりょう)(本法寺別院 河和田町4382−100)
 神社正面の柱と向拝の柱の間などを結ぶ海老状に湾曲した梁です。水戸で猪目は、今のところここだけで見ました。

 


神額(しんがく)(香取大明神・八幡大菩薩 川又町)
 寺額にもあります。周囲に施される唐草模様と組まれているように見えます。額ではときどき猪目を見かけます。

 


大棟(おおむね)(八坂神社 有賀町常磐線踏切近く)
 屋根のてっぺんにかかる大棟のところに、猪目がありました。

 


大瓶束(たいへいづか)(鹿島香取神社 下大野町258)
 大瓶束は、梁をささええる瓶子(徳利)型の装飾的な束(短い柱)で、猪目は、その左右にある笈方(おいがた)という装飾部分にあるようです。

 


灯籠(とうろう)(東照宮 宮町2-5-13)
 灯籠の火袋(ひぶくろ 灯のともるところ)や、中台(火袋の下にある台)で見ることがあります。

 


鬼瓦(おにがわら)(大手門復元工事現場 三の丸2-9)
 復元される大手門にかけられる鬼瓦です。弘道館に展示されている鬼瓦や、好文亭の鬼瓦でも見ることができます。

 


釘隠(くぎかくし)(弘道館 三の丸1-6-29)
 釘が見えないようにおおう装飾金具です。釘隠しに猪目はそうとう使われるようです。

 


八双金物(はっそうかなもの)(薬医門 三の丸3-10-1)
 県の指定文化財である薬医門にはいろいろな見どころがあるようです。

 


石祠扉(せきしとびら)(鹿島香取神社 下大野町258)
 明治10年に建てられた石の疱瘡神社ですが、扉の部分に猪目が彫られていました。


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