延命地蔵は、日本でつくられた「延命地蔵菩薩経」による信仰で、寿命を延ばしたり、子供の長生きや、短命を免れるご利益を施してくれる地蔵と考えられているようです。地蔵が右手で持つ錫杖(しゃくじょう)はどこへでも助けに行くことを、左手に持つ宝珠は願いをかなえることをあらわしているそうです。右足を組んで、左足をおろすという半跏像もあるそうです。
桂岸寺(松本町13-19)
総高が約3.6mという地蔵で、医師・大井家の跡取りが若くして死んだため、その跡取りをあずかっていた同族が、両親の菩提とともに跡取りを弔って、宝暦10年(1760)に建立したそうです。宝暦の延命地蔵といわれているそうです。写真右に見えるのは昭和に建てられた延命地蔵です。
清巌寺(元吉田町3240)
延命地蔵堂の中に安置された石仏です。安産、子育てとともに、火伏せの地蔵としても信仰されたそうです。
東光寺(大場町1369)
子育延命地蔵尊というそうです。左足をおろす姿をしています。文化9(1812)に建てられたようで、女人講と彫られています。
三の丸2-4(36°22'18.8"N 140°28'50.2"Eあたり)
昭和20年8月2日の戦災で亡くなった町内の8名と、町内出身の戦死者3名を慰霊するために、町内会の人たちが建てた地蔵だそうです。毎年8月2日に供養が行われていると書かれていました。
大串(36°20'09.1"N 140°32'32.0"Eあたり)
大串の台地のへりにある、延命地蔵尊という小さい雨覆いの建物内外にある石造物群の中にあります。中央にある新しい石仏が延命地蔵のようですが、合掌した姿です。その石仏に向かって右横にある頭を継いだ古い地蔵が、錫杖と宝珠を持っていますので、以前の延命地蔵ではないかと思いました。
水戸の地蔵(1)