少し前までは、囲炉裏や炬燵(こたつ)、火鉢などが身近にあって、灰はごく日常的に身の回りにあるものでしたが、最近は、商品として接するものになったようです。それでも、気をつけていると、いろいろな灰を見ることがあるようです。
火鉢(幸月庵 石川3-4140-3)
もう随分前の写真ですが、いかにも料理店らしい火鉢を見ました。火箸も十能もありました。幸月庵は常陸秋蕎麦のこだわり蕎麦店です。
香炉(和光院 田島町415)
本堂前に置かれた香炉です。抹香臭いといわれるようですが、線香やお香の香りはなかなかよいものではないでしょうか。お寺の香炉にたまる線香やお香の灰は、そうとうの量になるのでしょう。
茂木家住宅囲炉裏(茨城県立歴史館 緑町2-1-15)
酒をお燗する、魚を干す、餅を焼く、洗濯物を干すなどいろいろなことができる囲炉裏です。SDGsの時代に向いている施設なのかもしれません。
焼いた籾殻(常澄)
脱穀後の籾を焼いて、灰を田畑にすき込むと、土壌改良になるようです。最近の傾向を見ていると、籾焼きは禁止の方向に向かっているような感じがします。
灰釉撫肩肩壺(かいゆうなでかたつぼ 二の丸展示館 三の丸2-6-8)
灰を主成分にした釉薬(うわぐすり)がかけてある壺のようです。入れる灰の種類によって、できあがりの色やつやが違ってくるようです。写真は、水戸城二の丸の発掘調査で出てきた、江戸時代の陶器だそうです。