西野了ブログ テキトーでいいんじゃない?

日々浮かんでくる言葉をエッセイにして・・・・・・。小説は「小説を読もう 西野了」で掲載中です。

オペラ「トスカ」のDVDを観て思ったことは、なぜかプロ野球人気低迷のこと!

2012-10-07 17:54:40 | Weblog
 3連休なので、市立図書館からオペラのDVDを借りた。クラシックは好きだけど、オペラはほとんど聴いたことがない。プッチーニの「トスカ」は名前だけ知っていたので、あまり外れはないだろうと思って借りたのだ。本当はモーツァルトのオペラを借りたかったのだが、図書館にはなかったので「トスカ」にした。
 さて再生して驚いたのが白黒画像だったことだ。ライナーを見ると1961年の日本公演? だった。主役のトスカ役はソプラノのレナータ・テバルディ。クラシックは好きだが、人や交響楽団も関してはまったく詳しくないので、この人がマリア・カラスと比べられるほど凄い人とは知らなかった。もっとも僕はマリア・カラスさえほとんど聴いたことがないので、(名前だけ知っていたので)そのあたりもいい加減である。白黒で舞台演出もしょぼいオペラみたいで、つまんないなあと最初は思っていた。が、聴き終わってみて「おおっ、これはなかなかいいのではないのかい!」と感動したのだ。途中のアリアなんかは涙が出そうになるくらいの盛り上がりだ。50年以上前の演奏でもいいものはいい。もっとも僕はモダンジャズも好きなので、そんなことはちょっと考えれば当たり前なのだけど。
 しかしオペラにしても歌舞伎にしても、変といえば変である。せりふをあのように長ったらしく歌ったり、独特の言い回しをする暇があるのなら、早く動かんかい! とも思うのだがマニアにとってはそこが堪らなくいいのだろう。まさにドストエフスキーの小説状態とも言える。(彼の小説は登場人物がちょっと動くだけで10ページも20ページもかかってしまう。けれどもそれを読ませてしまうのは、やはりその文章に悪魔的な魅力があるの)
 超一流のアーティストはその場を一瞬にして支配してしまうけど、この日本公演でもデバルディの存在感は圧倒的だ。昔のプロ野球が人気があったのは、その空間を支配するスターがたくさん存在していたからだろうか? 
 いきなり論理の飛躍があったが、1961年のこの日本公演は聴衆の盛り上がりも凄く、アリアの後ではなかなか拍手が鳴り止まないほどだ。舞台やスポーツで感動が出現するには、フォーマンスをする側だけでなく、観客の鑑賞力も重要な要素なのだろう。
 その意味では現在のプロ野球の観客はレベルが低い! でもプロ野球の人気低迷の一番の問題なのは客寄せパンダ的なクライマックスシリーズを導入したことだ。これは村上春樹さんもそう言っているので、120パーセント正しい。どうして「トスカ」を観てプロ野球の問題に言及していしまったのか、いまイチわからないがともかくそう思わずにはいられない今日この頃である?
 
コメント
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