西野了ブログ テキトーでいいんじゃない?

日々浮かんでくる言葉をエッセイにして・・・・・・。小説は「小説を読もう 西野了」で掲載中です。

「五十嵐薫子さんのピアノで時間が止まったような、長く伸びたような⁉」

2024-08-29 15:39:41 | Weblog

 昨夜、わたくしは某クラシック鑑賞団体の例会に参加した。以前にもお知らせしたが、がさつなワタクシもクラシックをたまに聴くのである。しかし傲慢で好き嫌いの激しいわたくしは、なかなか満足しない困った聴衆でもある。大体アンケート用紙に不満タラタラ述べる嫌味な65歳です。
ところが昨夜の五十嵐薫子さんのピアノは面白かった・・・凄かったです。前半2曲目ののバッハ「シャコンヌ」は知らなかったので、焦ってリサイクル数日前にYouTubeで数回聴いただけ。まさに付け焼き刃!
 五十嵐薫子さんの「シャコンヌ」はかなり攻撃的で低音部をドゴーンゴーン!と打ち鳴らすのだ。(これってバッハ?)と思いましたが、ブゾーニという人が編曲したので、そういう解釈もあるのであろうかと思いましたが・・・。こういう複雑な時代だからバッハっぽく弾いてもどうなの?という五十嵐薫子さんの想いもあったのであろうか? 謎です。
 前半最後はシューベルトのピアノ・ソナタ13番。この曲は知ってるしCDも持ってます。ここでも五十嵐薫子さんの低音が炸裂!うーん、力強い美しさというものがあるのかなと徐々に思い始め、シューベルトの美しい旋律とともに彼女の体のリズムを感じたのであります。(五十嵐さん、ジャズピアノも出来るんじゃね?)とジャズ好きなわたくしは勝手なことも思ったりしたのです。なかなかドライブ感のあるシューベルトで満足でありました。
 そして後半はベートーヴェンのピアノ・ソナタ29番「ハンマークラヴィーア」、大曲です。わたくしが傲慢と偏見で言うのですが、ベートーヴェンの素晴らしいピアノ・ソナタを弾ききるにはバックハウスみたいに心技体が揃ってないごっつい人でないと無理ではないのか? ヘラヘラと曖昧な覚悟で弾いたら、本人の力量の無さが暴露される恐ろしい作品群ではないかと、常々危惧しておるのデス。
 しかし五十嵐薫子さんは真っ向勝負で「ハンマークラヴィーア」に挑むのかと思いきや、自然体で曲に入っていきました! おおっ、そういう曲の入り方もあるのかと感心したのです。ここでも爆音が炸裂しましたが、全然うるさくなくて、奏者―聴衆-音楽の神様という見事な三角形空間が現出したのではないかと眼を見張りました。前列2列目で観ていたわたくしは五十嵐薫子さんの上の方をじーっと見ましたが、音楽の神様を見つけることは残念ながらできませんでした。
 そして聖なる第三楽章では時間が止まっているのか永遠に引き伸ばされているのか分からない時間間隔を楽しむことができたのであります。
 なぜ、人は音楽表現するのか? やはり言葉では表せないモノを表す一つの手法として音楽があって、それで言葉にはならないことを奏者と聴衆が対話するのだなあと・・・、そしてその間に調停者としての何者か(音楽の神様?)も確かに存在するのだと感じたわけです。
 五十嵐薫子さんはお話するときはチャーミングな女性ですが、ピアノに向かうとあのジャクリーヌ‣デュプレみたいに、とり憑かれたように演奏されます。それは大きな魅力だけど体を壊してほしくないと切に願うのです。
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「猛暑日が当たり前でいいのであろうか?」

2024-08-28 08:49:59 | Weblog
 先日テレビの情報番組を観ていたら、呑気なキャスターが全国観測地点での猛暑日の多さに「猛暑日が普通になりましたねぇ」と感心していた! 感心している場合なのか?
 今日は8月26日月曜日・・・今日も暑い。最高気温は35度予想である。わたくしは松山に住んでいるが、妻の実家は山奥なのだ。っと言っても標高は225メートルでそんなに高いところではないが低くもない。ただFMラジオがちゃんと入らずネット環境も整っておらずコンビニも自動車で25分走らないとみ見つけられない、なかなかの田舎ではある。しかしこの芭蕉は自然だけはあって、家の階段で蛇を踏んだこともある。さすがに驚いて「ワァー!」と叫んでしまった記憶がある。蛇君は勝手に人の家に入らないでほしい。そして眠っているとムカデが顔に落ちてきたこともある。ムカデは安眠妨害しないでほしい。

 このなかなかな田舎の実家の唯一に利点は夏が涼しくてエアコンが要らないということであった。(この利点は冬場は刺すように冷いというワルモノになるのだ。そのために寒さに弱いわたくしは体が固まって5つくらいの動きしかできなくなってしまった。その5つは座る・寝る・歩く・パソコンを操作する・読書する)
 閑話休題、ことしの酷暑は「このド田舎のエアコン要らず」を破壊してしまったのだ!これは明らかにおかしいです・・・。地球は猛烈な勢いで温暖化というよりは沸騰化してると言った国連事務総長の言葉は正しいデス。
 わたくしが思うにテレビで二酸化炭素を出しまくる自動車CMをヘラヘラ流してよいものであろうか? もう少し自重するとか二酸化炭素を排出しない自動車をアピールした方が良いのではないのか? ニュースもゲリラ豪雨がどうのこうのと嬉しそうに言ってるよりも、この酷暑が地球温暖化・沸騰化の一現象ではないのかと問題提起したようがマトモだと思うのデスガ・・・・・・?
 やはり地球温暖化・沸騰化をあまり喧しく言うと、大企業のCMスポンサーの頭が沸騰化するだろうか?
 しかしこれだけゲリラ雷雨だの線状降水帯だのが発生すると、都市機能のマヒとか起こってしまいそうである。まあ都会は土がない分排水機能は充実していると思いマスガ、これほどの雨量を想定しているのであるのか? もの凄い大雨で大停電・ブラックアウトが起こるのではないか、老人は危惧するのだ。福祉介護施設や病院とかはバックアップとして自家発電機を設置しているだろうけど、小さな施設はその設置は難しいのではないのかなぁ?
 地球温暖化・沸騰化に対するバックアップ施設を整備することは喫緊の課題だと思うのだけど、そういうことって結構進んでいるのであろうか? ウーム、来年の夏は今年よりも暑くなると、北海道の北の方に避暑に行きたくなるです。これまでは山奥の実家が避暑地だったけど、これからはそうもなりそうにない! それは良くないことのように感じるのだ。
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「暑くなくても家にいるわたくしですが・・・、謎のねむねむ病」

2024-08-04 15:12:14 | Weblog

 わたくしはカラダがもともとそれほど強くないのでインドア派である。家でDVDを観たり音楽鑑賞したり読書したりしてゴロゴロするのが性に合っている。だからメディアが「危険な暑さなのでなるべく家に居てエアコンをつけておとなしくしましょう」とうるさく言ってもそれほどは気にしないのである。元からそうだから・・・
 しかし「危険な暑さなので外に出るな!」ということは私のような体力のない65歳には当てはまっておるが、外でウロウロするのが好きって人はどうなのであろうか?
 この強烈な日差しの中ランニングをしている人がいるが、そういうことを何故するのか意味不明である? わたくしから見れば自殺行為のようである。やはりランナーという人種は酷暑の中でも走らないとタイムとかが落ちてしまうのであろうか? それとも一日に必ず走らないと生きて行けない生物なのであろうか? 以前、村上春樹さんがスペインかギリシャか忘れたけどランニングをしてたら、地元のおばちゃんに「カラダに悪いから走ってはイカン!」と言われたそうである。わたくしもそのおばさんの気持ちは多少理解できる側なのだ。
 しかし年を取ると走ることが難しくなる。健康維持にじいさん・ばあさんは散歩が良いと言われるが、それはじいさん・ばあさんになると走れなくなるからである。これは不思議なもので自分では走れると思っていたけど、いざ少し走るととてもしんどいのである。カラダが走るのを拒否してるような・・・・・・。しかしここまで暑いと散歩をすることも無謀に思えてしまう。もともと散歩もそんなに好きではないので、こういう酷暑は散歩しない理由になるのだ。
今年2024年の暑さは異常で、さすがに年のせいなのか体がだるい、疲れやすい、そしてやたら眠たいのである。時々、朝起きたら既に眠いのである。朝食をぼんやり食べて、9時くらいからグーグー眠ってお昼ご飯を食べて、またグーグー夕方まで眠って夕食をとって、また9時くらいからグーグー眠ってしまう。とくに風邪をひいているとかコロナに罹っているわけではないとおもうのですが。わたくしはこの症状を「ねむねむ病」と名付けました。ただ朝寝・昼寝をしているだけではないか! というご指摘もあるかと思いますが、これは地球温暖化による人類の最終兵器ではないかと密かに思っております。
 賢明な読者の方はお分かりかと思いますが、地球温暖化を乗り切るにはこの「ねむねむ病」しかないのです。酷暑を乗り切るにはこの「ねむねむ病」状態―人類が熊のように冬眠ではなく夏眠する能力を身に着けることです。こうして暑い夏を乗り切って秋以降に活動を再開すれば人類は地球温暖化に対応できるでしょう? しかし夏に「ねむねむ病」状態になるとプロ野球が困りマスねぇ。プロ野球も春と秋二期制にしたらいいと思います。
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ウェイン・ショーターの「Withiout A Net」は80歳とは思えない!

2024-05-19 21:27:14 | Weblog
 先日、市立図書館でウェイン・ショーターのCDを借りました。「Withiout A Net」-(安全ネットなしに)というチャレンジ精神満載のジャズです。この作品は2013年、ショーターさんは80歳になるという!80歳の爺さんとは思えないパワフルで新しい音でビックリしたでごわす。
 ウェイン・ショーターを意識したのはウェザー・リポートの中心的なメンバーであったからです。もっともウェザー・リポートの「ヘヴィーウエザー」しか聴いていませんが、この作品はショーターさんよりもベースのジャコ・パストリアスに感動しておりました。しかし知人のベーシストは「お前のしるし」という曲の主旋律を弾くジャコのバースが「気色悪い」とけなしておりました!?そして僕はショーター氏がソプラノサックスをピーピー吹いてた記憶しかないのです?酷いね・・・
 実は市立図書館でジャズメッセンジャーズのショーター入りのアルバム「Caravan」も借りていて、こちらは1962年の録音。ファンキー路線でショーターやフレディ・ハバートは元気よく吹いてますが、ウーン・・・これってショーターのやりたいコトなのかなって感じました。違うんじゃなね・・・。まあメッセンジャーズで熱くやらないとボスのアート・ブレイキーの立場がないですな。
 それでマイルス・デイヴィスの黄金のクインテット時代の演奏をチェック。1965年以降の演奏ですが、やっぱりコレですね、ショーターは。
 何かの本?ネット?で書いてありましたが、ショーターはやはりモードスタイルのサックス奏者兼コンポーザーなのですね。マイルスのクインテットでは御大マイルスがいるためか、あのハービー・ハンコックも無茶真面目に神経を使って繊細に演奏しておりました。手を抜くと御大マイルスに怒られるのでしょうね~。
 ショーター氏がマイルスのバンドでクールなモード奏法をしていたのかと、「Withiout A Net」を聴いて初めて分かったのですが、わたくしはボンヤリと聴いていたので今までウェイン・ショーターの素晴らしさが分からなかったのでしょう。しかし彼は87歳くらいまでサックスを吹いていたそうな。ショーター氏はあまり薬とかお酒とかのトラブル、聞かなかったので(わたくしが知らないだけかも)長く演奏ができたのでしょうか?キース・リチャーズはお薬やりまくってらしいけど、まだ元気そうですね。もっともキース・リチャーズは薬をやり過ぎてライブステージ中に眠ってミック・ジャガーに怒られたそうな・・・ホントかな。
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「春の珍事? 中日ドラゴンズが強い、優勝か!?タイガースはBクラスじゃろ・・・」

2024-04-13 17:45:45 | Weblog
全国のプロ野球ファンの皆様、いかがお過ごしでしょうか?球春を迎える前に、大谷君のヘンテコな事件があり、ちょっと暗い日本のプロ野球開幕となりました・・・。がしかし、あの中日ドラゴンズが覚醒した竜のごとく大活躍して、4月13日現在セリーグの首位を快走して野球界の話題を独占しております。
 誰が、現状を予想したでありましょうか?野球評論家はもとより、一番驚いているのはドラゴンズファンでありましょうか?いや、やはり一番ビックリしているのは立浪カントクではないでしょうか!それとも片岡ヘッドコーチ?
 我が阪神タイガースは現在下位に低迷しております。巷では「タイガース連覇じゃあ」―とか、そういう野球雑誌が多いんです。しかし真のタイガースファンはそんなことを思っているはずはございません。わたくしのように半世紀近くもタイガースファンをやっていると悟りを開いたような心境になるのでございます。良いことはそんなに長くは続かない。「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす」(平家物語)合掌・・・・・・。
わたくしは最近「平家物語」をフムフムと読んでおります。ここには偉そうな平清盛さんが酷いことばっかりやっておます。まだ途中までしか読んでませんが・・・
おそらく今年の阪神タイガースは良くて3位くらいで4位か5位だと思いマス。それから最下位はヤクルトスワローズですねぇ。死球の恨みで他球団はスワローズ憎しと思ってるのではないかな?悪いオーラがチームに漂っているので村上君もしんどそうです。
そして、今年のセ・リーグ優勝は中日ドラゴンズ!ここ10数年、あまりに弱いためにドラゴンズファンはとても辛い想いをされてきたと同情してきました。(だけどヤフーのドラゴンズファンのコメントは無茶苦茶面白い!)今年こそはドラゴンズがセ・リーグを制覇してほしいと心あるプロ野球ファンは願っております。ドラゴンズが強ければ、一番プロ野球全体が盛り上がることは竜が火を吐くよりも明らかだニャー。
ただわたくしはここ数年間のドラゴンズの負けっぷりに心の安定を求めておりました。昨年までは痛い敗戦が続き、ドラゴンズファンの情け容赦ない怒り心頭の罵声と自虐的なユーモアのコメントを楽しみにしておりましたが、今期はそういうこともなさそうです。だって勝ち方が去年の阪神タイガースとよく似ているんだから・・・。
わたくしは昨年まさかの阪神タイガース日本一といういい夢を見させていただきました。真のタイガースファンはあと10年くらいはタイガースが優勝しなくても生きていけます。今年は中日ドラゴンズセ・リーグ制覇・日本一で日本経済の復興を果たしていただきたいと願うばかりであります。
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黒曜石のトイレと横転するスポーツカー、そして水位が上昇しているクッキー工場

2024-04-12 08:22:05 | Weblog
 「お客様、そこはトイレではございません」ホテルのボーイは丁寧に言った。なるほど、ボーイの指摘した場所はレストランから見えてしまうのだ。このトイレは広大で黒曜石が敷き詰められている。畑の畝のような凹凸があり、その凹んだところに向けて放尿するのだが、みんな気分よく大量に放尿している。さすが一流ホテルである。ふと見ると礼服を着た兄貴が設計士と何やら話している。兄貴は優しい性格だが不愛想なのだ。それに兄貴はチャラチャラした奴が嫌いである。だから不機嫌な顔をしている。
 僕は高校に戻り靴箱に置いてある鞄を取りに行った。途中でセーラー服を着たチャーミングな同級生に会う。一人は清楚な感じで、もう一人は健康的なボディで二人とも颯爽と歩いている。僕は友人のコバヤシの鞄を探したが見つからない。彼は自分のぺったんこの鞄を見つけてそれを手に持った。
 僕たち9人は交差点のところで6人は赤信号になる前に南向きの横断歩道を渡ったが、僕を含めてあと3人は渡れなかった。僕たち3人は西向きの横断歩道を渡ろうとした時に北の方からスポーツカーが凄い勢いで転がって来た。友達の1人がスポーツカーに轢かれそうになった子供を助けるために、その子の傍を走っている。そいつはスタジアムジャンパーを着ていて、火が付くと燃え上ってしまうのだ。刑事がスポーツカーの運転手に発砲して何とか無事に事件は解決した。子供を助けた友達のジャンパーには少し焦げたところがあったが、燃え上がらなかったようだ。
 僕は娘の大学の同窓会があることに気がついた。その会場で娘が記念品の入った紙袋を忘れたので、取りに行かなければならない。

 作業所のクッキー工場のガスコンロの隙間をどうして埋めるか僕たち三人で考えていた。聡明なオーナカさんは森林組合の間伐材が余っているので、それを有効利用したらいいと言った。僕はそれはいいアイデアだと頷いた。バスの運転手がヒノキが良いと言った。それからオーナカさんは「木綿豆腐の硬いやつも隙間にすっぽり入るよ」と付け加えた。僕は木綿豆腐は汚れて汚くなるから彼女の追加提案は嫌だなあと思った。だけど地面を覗くとかなり水が溜まっている。早くガスコンロの隙間を塞がないと水位はどんどん高くなっていく。今でも水位は30センチくらいあるのだから。僕は危うく地面に落ちそうになりスラックスの裾か少し濡れてしまった。あーあ・・・
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「大騒ぎになってる水原一平通訳解雇に関する違和感」

2024-03-23 21:17:24 | Weblog
 わたくしは大谷翔平選手の通訳者の水原氏は通訳というよりもマネージャー的な感じをいだいておりました。大谷選手の身の回りのお世話をする人って感じ。
 大谷翔平選手はスーパースターなので野球に専念できる環境を維持することは、とても難しいと思うにゃ。ちょっとでも変なことを言えば、今は大炎上になるしねぇ。
 こういうことを言うと「陰謀論? おぬし変なこと言うなよ!」とか非難されるかもしれないけど、水原氏は大谷選手を守る人だったように思うのですよ。ボディーガードというよりは大谷選手の身辺にヘンテコなことがあったら、それに気づいて大谷選手にアドバイスするとか・・・・・・

 MLBの顔となった大谷選手の活躍をアジア人・日本人だから憎々しく思っている人もいるのであるか? そういう人が大谷選手を貶めることを考えて実行するということはないのであるか? その辺りのセキュリティはメジャーリーグではしっかりしているのであるか?
 わからん! わからんことが多すぎ! 変な感じ多すぎ!「?」も多すぎだけど・・・

 プロ野球関係者にとってギャンブルってもっともリスクの高いものでしょう? そして野球賭博は関係者が永久追放になってしまうことは水原氏も当然分かっているはずだけど? 大谷選手をつぶすために水原氏は謎の組織に嵌められたのであるか!?(そんなことはないか? まさかのまさかであるか?)
 まあ、こんなことは変なおじさんがテキトーに考えていることでごじゃります。 
 ともかく大谷翔平選手が安心してプレーできることを切に願っておるのじゃ! ちなみにわたくしは阪神タイガースファンでごわす。

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図書館は庶民の味方なのだーオペラと文楽の日々

2024-02-22 13:59:14 | Weblog
 今日は日経平均株価が史上最高値を記録したそうな・・・。「ふーん?」と思いつつ、実はわたくしは投資信託をしとるのだ。確かにこの間配当のいい銘柄もあるが、ダメなときは駄目なのだ。「NISA、NISA」とメディアはうるさいが、株や投資信託は損をする場合も当然ある。そんなことは当然メディアは言わない。小っちゃくテロップで一瞬流れるだけでズルいです。
 閑話休題、わたくしは今、オペラと文楽のDVDを某市立図書館で借りまっくている。高尚な趣味だと思わないでいただきたい。わたくしは品性下劣な人間である。他の人がどうかはしらないし・・・。
 文楽はとても人間の負の部分を描いているしーまあ何でも芸術作品は負の部分が無いと話にならないがーとても感情的な場面も多い。あんまり時代背景が分かんなくても楽しめるのだ。そして何故か文楽は生首がポンポン飛ぶし?わたくしなどはいつ生首が飛ぶのかなぁとワクワクしながら待っている趣味の悪い観客でおじゃる。
 オペラはあらすじが分かってないとほぼ分からない。イタリア語ドイツ語フランス語でニャーニャーと小太りの男女(大体体格がいいのだ、オペラ歌手は)が歌うので、さっぱりである。幸いにも日本語字幕があるので意味は分かるが、やはり説明書を事前に読んでいる方が無難である。(ヨーロッパの歴史に疎いのだ・・・)
 オペラというものは大体4幕くらいあるけど、いきなり展開が飛ぶ!みたいに思うのだよ。主役の歌手が結構長い時間同じようなことを朗々と歌う。大体「愛してる」とか「恋しい」とか「好きよ」とかその類である。ある意味しつこい!しかしこのくどさ、しつこさが中毒になる。文楽も同じように義理人情とか親子の情愛とか。恋人同士が結ばれない運命を嘆き会うとか、ともかくクドクドとこれでもかと言いまくったり叫んだりする。日常でこんなことを文楽・オペラ風に長ったらしく言っていたら、ちょっと病院に行ったほうが良いのではと心配されること必至であろう。しかし人間はオカシイことが好きなのだ。クドクドダラダラとしつこく言ったり歌ったりすることに中毒のように魅了される。ドストエフスキーの文章のように。
 勿論DVDになるくらいだから、歌手もオーケストラも人形遣いも太夫も三味線も上手いデス。これで下手だったら地獄の責め苦だけど・・・
 わたくしの利用している某市立図書館では二週間で3作まで借りることができる。1作2時間超えるので、ゆったりと楽しめます。3作でいくら掛かるかとセコく計算すると大体12000円くらいである。(「義経千本桜」はセット価格なので大体の金額を推測したで候)これでタダとは正直申し訳ない気が知るのは貧乏性だからであろうか。ちなみに某県立図書館で借りたハイデガーの「存在と時間」上下2冊は税込みで何と!14300円なり!値段が高過ぎたせいなのか、ハイデガーさんの言ってることが殆ど分かりませんが・・・・・・。(多分わたくしの知的レベル、つまり理解力の問題であろう)
 分からなくても、こんな高い本を持ってるんだぜー(ホントは借りてるけど)と鼻高々になってしまうのは、やはり貧乏性のなせる業でしょうか?
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オーボエ独奏を聴いて、何故かコルトレーンのフリー演奏を聴きたくなった

2024-02-15 22:08:35 | Weblog

 先日オーボエとハープのディオのコンサートに行きました。わたくしは意外にも某クラシックコンサート鑑賞団体の会員なのです。と言ってもクラシックに詳しいわけでもなく、せいぜいモーツァルトやベートーヴェンが好きなだけで、指揮者は誰がいいとか言うことが出来ないレベルです。(無茶苦茶、指揮者いるしピアニストもいるし)
 さてオーボエ奏者である。ハンスイェルク・シュレンベルガーというドイツの人で1948年生まれ、後期高齢者である。1980年から2001年までベルリンフィルに在籍。凄い人みたい。今76歳だけど日本に来て2時間近くのコンサートで演奏するってことは頑健な爺さんである。彼がコンサート前半、J.S.バッハの「無伴奏オーボエのためのパルティータト短調BWM1013」―(わたくしは勿論この曲は知らない)を演奏しました。オーボエソロは初めて聞きましたが10分くらいの端正な演奏でございました。「おお! 上手い人だとオーボエでも10分以上演奏できるのであるのか?」と感心した次第ですが、その時わたくしはふと「ジョン・コルトレーンのフリーもこんなふうに演奏したかったのでは?」と何故か思ったのデス⁈
 ジャズ好きの人はお分かりかと思いますが、コルトレーンのフリー演奏は地雷です!「これぞコルトレーン!」という熱烈支持派もいれば「こんなん音楽じゃねぇ!」と断固拒否派も存在する諸刃の剣でございます。わたくしはこの件に関しては「うーん」という日和見的見解でお茶を濁しておりました。しかし今回シュレンベルガー老師の演奏を聴いてコルトレーンの「ライブ・イン・ジャパン」「アセッション」を聴いてみると、なんと全部聴くことが出来たのでごじゃります!!何故にオーボエの端正な演奏を聴いたことが、あのコルトレーンのブヒブヒ、ギョエーといいう豚の悲鳴みたいな音も入る(違うかな?)壮絶なパフォーマンスを受け止めることができるようになったのか?ひょっとするとシュレンベルガー老師もコルトレーンのファンだったのか?(多分違うと思いますが・・・・・・)
 いずれにせよ、コルトレーンのフリー演奏を聴くことができるようななったことは御目出度いことでございマス。やはり現代の全ての西洋音楽の基本はクラシックにあるということでしょうか?(これも違うのかな?)それともただわたくしの脳がかなりオカシイということなのでしょうか?(これが正しいような気がします・・・・・・)

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お好み焼き屋の憂鬱

2024-02-05 09:20:14 | Weblog
「てめぇ、ぶっとばすぞ!」
「だって」
 そう言い終らないうちに、黒い制服を着た中学生が吹っ飛ばされた。彼の座っていた椅子も「ガターン!」という激しい音とともにひっくり返った。
「ムカつく!」
 カミソリのような目つきの男の子が「ダン! ダン! ダン!」と足音を故意に響かせ、そのお好み焼き屋から出て行った。
「痛ーっ」
 頬を押さえながら吹っ飛ばされた中学生が起き上がった。
「だから村井に逆らったらダメって言ったじゃん」
 同じ制服を着た小柄な男の子がお好み焼きをパクつきながら、平然と言った。
「あいつ先月もサッカーの試合で木村っちの鼻の骨を折っただろ」
 隣に座っている長身でやせぎすの少年は少し嬉しそうに話題に加わった。
「あーっ、いっててて。顔の骨は折れてないみたい。村井のバカ、俺が『だけどっ』て言っただけでキレやがって」
 殴られた中学生はブツブツ言いながらも、再びお好み焼きを食べ始めた。
 10分後、彼らはレジに向かい支払いをすませた。
「あら、あなたたち、1人分足らないわよ」
 バイトのタミちゃんが不機嫌そうに言った。
「えーっ」
「何だよ」
「あーっ、村井の分だよ。あのバカ、金払わないで帰っちまったんだよ」
 3人は殴って先に帰った男の子を「ボケ」だとか「ビンボー人」だとか「セコッ」とか言っていたが、誰も彼の分を支払おうとしなかった。
「あなたたち、友だちでしょ。1人200円ずつ出したらいいでしょう」
 タミちゃんはかなりイライラしている。
「俺、あいつと友だちじゃないもん」
「俺も」
「わたしもー」
 やせた男子が女の子のような仕草をし裏声で言った。ほかの二人はギャハハハーッと笑った。タミちゃんの右目の上の皮膚が怒りでピクピクと引きつっている。慌てて美人のママさんが彼らに優しく言った。
「あなたたち、ここはともかく彼の分を支払って、あとから彼にお金をもらったら?」
「ちぇ!」
「誰だよ、あのバカ誘ったの」
「村井が勝手について来たんだよ」
 彼らはまたも文句を言いながらも先に帰ってしまった男子分の支払いをすませて出て行った。
「もーっ」タミちゃんは深いため息をついた。
「今の中学生は、あんなもんよ」ママさんの言葉に「そうですかぁ」とタミちゃんは不思議そうに答えた。
「アハハハーッ! あんたそれでどーしたん?」
 鉄板を囲んだテーブルから女の大声が響いた。茶髪の女が携帯電話でビールを飲みながら大声で話している。隣に座っている夫は「スラムダンク」を熱心に読みながらイカ玉のお好み焼きを頬張っている。そのお好み焼きは甘口ソースがドロリと乗ってさらにマヨネーズも層をなしている。お好み焼きに乗り切れなくて鉄板に溢れ落ちたソースやマヨネーズが、ジュージューと音を立てて焦げている。二人の向かい側には女の子がケータイでメールを打ち、男の子がケータイでゲームをしている。
 ママさんはその様子を見て眉をひそめた。以前その女性にやんわりと言ったことがある。
「ソースやマヨネーズをたくさんかけなくても、美味しいですよ」
「ああ、そう」
 だがその家族が来るとマヨネーズ1本が必ず空になるのだ。
「エビ玉あがりました」
 タミちゃんの元気な声がカウンターから聞こえた。
 常連客のジョンがカウンターの奥の席に座っている。地味だが品のよいトレーナーを着ている彼はあまり喋らない。
 ジョンは目の前のエビ玉に辛口ソースを薄っすらと塗った。それから青海苔と鰹節を少しだけ散りばめた。そして丁寧にお好み焼きを切り分け食べ始めた。ときどき日本茶を美味しそうにすする。タミちゃんはジョンからこんな話を聞いたことがある。
「ロサンゼルス・ドジャーズのトーリ監督は癌を患った後から、日本茶を愛飲している。僕も日本茶が大好きです。身体がきれいになる感じがする」
 ジョンの前にいるとママさんはようやくほっと一息つくことができた。タミちゃんも嬉しそうにジョンの湯のみにお茶を入れなおした。
「ここのお好み焼きはオイシーです」
 ジョンが伏し目がちにそう言うと、タミちゃんとママさんは顔を見合わせ小さく笑った。



部分別作品情報
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タクシードライバーのボヘミアン・ラプソディ

2024-02-04 09:36:42 | Weblog
 気がつくとイタリアン・レストランの店内にいた。白いテーブルの前に座っている。ちょうど茹で上がったパスタがテーブルに置かれたところだ。しかしその瞬間、店内は暗闇に包まれた。店内に流れていたバロック音楽も聴こえなくなった。
「火事だ!」
 どこからともなく、その声は聞こえた。
 私は慌てて出口を捜す。だが闇に包まれた空間は迷路のようで、自分が今どこにいて、出口がどこにあるのかまったくわからない。暗闇の中いくつもの黒い影がうろうろと彷徨っている。
 しかし、火事だと聞こえたが火の手はいっこうに確認できないし煙の嫌な匂いもない。あるのはただ暗闇だけだ。その暗闇もまったくの暗闇ではなく、どこからか明かりが漏れているようで人が動く姿が確認できる。
 私は壁伝いに歩いていると突然駐輪場に出た。スラックスのポケットには自転車のキーと自動車のキーが入っている。私の家からこのレストランまでは相当な距離だ。自転車で来るのならば2時間以上かかってしまう。しかし目の前には確かに私の自転車がある。3年前健康のためにと妻がプレゼントしていくれた、緑色の車体だ。休日には妻とときどきサイクリングにでかけたりするのだ。けれども今の私は疲れていた。体が泥のように重い。
 私は自転車を利用することを諦めて駐車場に向かった。そこには私の愛車トヨタセリカが待っているはずだ。しかしその前を黒いスーツを着た背の高い男が立ちはだかった。髪の毛は短くサングラスをかけているが、その視線の鋭さは隠しようがない。鼻は異様に高く唇は薄い。(私はこの男を知っている!)私は本能的に体を強張らせた。
「あなた、疲れているようだから、私のタクシーでお帰りなさい」
 男は有無を言わせぬ口調で私を国道に停めてある黒いリムジンまで引き連れていった。
 予想したよりも車内は狭い印象だった。しかし目の前にはウイスキーのビンと氷が入った安物のグラスがあった。ウイスキーはサントリーレッドだった。
「家に帰るには1時間以上かかるので、音楽でもかけましょう」と運転席の男は言うとスピーカーからクイーンが流れてきた。私はこんな雰囲気の中、フレディ・マーキュリーのボーカルを聴きたくなかった。ブライアン・メイの電子工学的なギターも聴きたくなかった。この状況では無理な注文だが、チャット・ベーカーのトランペットが聞きたかった。いや50歩譲って彼のボーカルでもよかった。もちろん、そんなことは言うことができなかった。
 リムジンは音もなく夜の街を滑るように走っていく。私は落ち着かなく窓から外の景色を眺める。いつもの通勤途中に見る景色だ。
「ご安心を、あなたが帰るべきところまで、ちゃんと送り届けてさしあげますよ」
 男は抑揚のない声で言った。
「私はちゃん礼節をわきまえている人間ですからねえ」
 男は薄笑いを浮かべて楽しそうに言った。
 私はその瞬間、この男とどこで会ったのか思い出した。5年前妻と旅行をしたときに空港でひろったタクシーの運転手だ。私の人生の中でこれほど粗暴で無神経で悪意を感じる運転はなかった。家に着いたとき妻をぐったりとして吐き気さえもようしていた。
 私は怒りに震え「君の会社を訴えてやる!」と叫んだが、男は薄ら笑いを浮かべ「旅行の最後にいいスリルだったろ。チップもなしかよ、ケッ!」と捨て台詞を吐いて去っていった。
「君はあのときの、ドライバー?」
「あなたのおかげで、私は職を失いましたからねぇ」男はなぜか楽しそうに答えた。嘘だ!
私はあのとき妻の介抱で、男のことなどどうでもよかったし、実際に苦情なども男のタクシー会社に言っていない。
「私はタクシードライバーが天職でした」男はタバコを取り出し火をつけ、深々と煙を吸い込んだ。
「天職を失うと人間、哀れなもんです」男の吐き出したタバコの煙がなぜか私の座席まで流れてきた。
 クイーンが「ボヘミアン・ラプソディ」を演奏し始めた。
「そろそろ時間のようですな」男はハンドルを大きく右に切った。突然あたりは暗闇に包まれた。今度の暗闇は100パーセントの闇だった。リムジンのハイビームも一瞬で暗黒に吸い込まれている。間違いない。この男は断崖絶壁をめがけて私としのタイブを敢行しようとしているのだ。見かけよりも手抜きの安いリムジンを使って。
 いつしか山道に入りリムジンの上下動が激しくなった。エンジンの回転音も上がっていく。男はよだれを垂らしながら「どうです。最高のスリルでしょう? 今回はチップいりませんよ。あははははーっ」と狂ったように叫んでいる。崖の先まではあと僅かだ。
「・・・・・・あなた」小さく僕を呼ぶ声が聞こえた。
 死へのダイブまであと5メートル。
「あなた! あなた!」
「パパ!」
 黒いリムジンが宙を舞った。体が浮遊する感覚がした。
「あなた!」
「パパ!」
 目を開けると、白い蛍光灯の光がやけに眩しかった。僕の目に前には涙を浮かべた妻と安堵した娘の顔、それに微笑んでいる若い女性看護師の姿があった。
「意識が回復したので、とりあえずひと安心ですな」
 僕の枕元に立っていた眼鏡をかけた医師が妻と娘にそう告げた。
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坊ちゃん電車の猿

2024-02-03 18:08:37 | Weblog
 赤いバラの飾りの付いた黒い帽子をかぶった老婆は、車内に響き渡る声で喋っていた。
 彼女の顎はたるみ、瞳は黒目しかないように小さい。笑うと線を引いたように、顔中にしわが浮き出る。赤地の白玉模様のネッカチーフを首に巻きつけ、両手の中指にはくすんだ銀の指輪が食い込んでいる。コートは春の到来に合わせたのか、落ち着きのない緑色だ。  
 僕は離れた席からぼんやりと、その老婆を見ていた。ふと、その老婆と目が合った。彼女は上唇をにっと吊り上げた。黄色い汚れた牙が見えた。
「猿?」
(猿と目を合わさないでください。襲ってきますよ!)
 周防猿回しの人が言った言葉を思い出し、あわてて目をそらした。しかしその老婆の姿を真似た猿は、すでに空中を舞い1秒後には僕の首筋に食いつこうとした。僕は恐怖のあまり目をつぶり体は硬直した。
「キーキーッ!」
 僕の頭上から哀れな声が聞こえ、見上げると屈強な車掌が猿の襟首を摘んでいた。車掌は慣れた手つきで窓を開け、「ポイッ」とその猿を放り投げた。
 クルリと一回転して地面に着地した猿は、帽子とネッカチーフとコートを急いで脱ぎ、面倒くさそうに指輪もはずした。そして一直線に山に向かって駆け出した。
 車掌は僕に「坊ちゃん団子」の入った箱を渡し低い声で謝った。
「春になると猿にもおかしい奴がいるのです。そいつらがときどき、街中に出てくるのですよ。そして奴らは坊っちゃん列車が好きなのです。上手く化けるので、ほとんど気付く人はいないのですが・・・。ここはどうかひとつ穏便にお願いいたします」
 僕は、スリルと坊ちゃん団子には目がないのだ。だから分別のある表情で頷き、坊ちゃん団子をありがたくいただいた。

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街で遭遇した3つの出来事-パグ・三毛猫・黒ぶち猫

2024-02-01 09:36:43 | Weblog

 隣町から愛車のニッサンSRVで街に帰ってきたときのことである。国道を南下して市内に入ってきた。左に「TUTAYA」右に「牛角」が見える交差点で停車した。(信号が赤だから)
 右手を見ると横断歩道を渡ろうとしている老人がいた。かなり高齢のおじいさんだ。しかしグレーのスラックスは折り目がきちんとついており、辛子色のブレザーに紺色の紐タイも決まっている。帽子もイタリア製かと思われるほどお洒落で、白い口ひげは思慮深そうな印象を与えている。(なんとなく名探偵といった感じだ)
 そのおじいさんの右手には茶色いリードが握られており、その先にはパグが大人しく座っている。上品なおじいさんに賢そうなパグ──なかなか絵になる光景だ。横断歩道の信号が青になりおじいさんは歩き始めた。けれどもかなり高齢なので足元がおぼつかない。ゆっくりとしたペースで横断歩道を渡っている。しかし彼のお供のパグは賢そうなので、飼い主の歩調に合わせるだろうと僕は安心していた。
 だがその後の光景に僕は目を疑った。ナント! そのパグは飼い主のおじいさんよりも歩くのが遅いのである。よたよたと短い足を左右に揺らしながら辛うじて歩いている。おじいさんはパグの鈍足にイラついているのか、リードを無理やり引っ張っているようにも見える。意外と短気な年寄りなのだ。
 それにこれって動物虐待?
 よぼよぼのおじいさんよりもさらによぼよぼのパグ。 

 僕がよく行くレストランの日替わりランチはハンバーグ定食だった。実は僕はハンバーグが好物である。カレーライスも好きだしパスタも好きだ。こう書くと、まるで子供が好きな食べ物ばかりのようであるが、僕は味覚も感性が若々しいのだ。まあそれはいいとして、その日ハンバーグ定食を食べて満足した僕は、駐車場の愛車のドアを開けた。
 そのとき目の前の市道をおんぼろのスクーターが紫の煙を吐き出しながら横切った。ブーという間の抜けた音でとろとろ走っているのだが、運転手のおじさんはなぜかスタンディングポジションなのである。つまり立ったまま運転しているのだ。そしてその首には三毛猫が乗っている。
 なぜ? 立ったままスクーターを運転していて首に生きた猫を巻いて、はたしていいことがあるのだろうか? 普通に座って運転しているよりも重心が高いぶん、転倒しやすくなるリスクは高くなるが・・・・・・(肩には猫が乗っかっているし)。あのおじさんは危険を求めるアブナイ野郎だったのか? それにしてはスクーターのスピードが出ていなかったが。それともあの行為はドライブ好きの猫のためなのだろうか?

 時刻は午後6時半を回っている。世界はすでに夜の帳が下りている。僕は帰宅するため愛車を飛ばしている。するとそのとき右脇からなにやら白い物体が! よく見ると白黒のぶち猫である。ぶち猫は交通ルールを守らず、無断で道路を横断しようとしたが、僕の鋭い反射神経のおかげで一命をとりとめた。僕は無言でぶち猫に今度は気をつけろよと声をかけた。
 それから100メートルも車を走らせてないところでまたもや右脇から同じような物体が! またしてもぶち猫である。
(今度の猫は黒ぶち猫かどうかは定かではない)
 午後6時半を過ぎるとぶち猫は道路を横切る習性があるのだろうか? またしても僕の反射神経に救われたぶち猫に「気をつけろよ」と若干イラつきながら無言で声をかけた。
 30分後、自宅に着き愛車をガレージに入れようとすると、なにやら生き物の気配が! そこにはしばらく姿を見せなかった我が家の白猫メイの宿敵黒ぶち猫(メイのご飯を食べちゃう猫)が悠然と歩いていた。
 黒ぶち猫は、きっと僕に嫌がらせをしているのだ。

 世界は小さな謎に満ちている。

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飼い猫シロの目線

2024-01-30 13:25:15 | Weblog

本文編集
 天井が低い。いや床が浮き上がったのか?
 仏壇のある空間がやけに狭く感じる。空気も薄く息苦しい。
 この家自体も細かく仕切られていて、いたるところにドアや襖、ガラス障子がある。いちいちそれらを開け閉めするのは面倒くさい。
 以前は屋根裏にねずみがいて、私が来る前まで夜中には奴らの走る音が聞こえていたそうだ。
 下の部屋に続くドアは開け閉めすると、いつも「ギャー」というささくれ立った音を発する。
 2階は激しく歪んでいて、廊下を歩くとき少々やっかいだ。2階も私がちゃんと見回りをしているが、ときどき変な奴がやってくる。そいつらは白い服を着て体がぼやけている。
 家族の奴らはどうして彼らに気づかないのだろう。2番目の孫娘は何となく気づいているようだが。彼女はぼんくらばかりの家族の中で一番まともだからな・・・・・・。
 2階の廊下といえば私が若い頃、走り回って階段に転げ落ちたこともあった。大体この家の造りがおかしいから、あんなひどい目にあったのだ。まあ若気の至りとでもいえるが。あの時はみんな心配してくれて、下の孫娘なんかは真っ青になって今にも泣き出さんばかりだったな。私の関節と筋肉の柔軟性、それから身体能力を考えれば大したことはなかったのだが。言葉が通じないということは、こんなとき不便なものだ。
 しかし父親はダイエット中と言っているくせに毎晩ビールや焼酎を飲んで、柿の種やナッツをボリボリと食ってやがる。それから五十肩だとかヘルニアとか坐骨神経痛で運動ができないとかほざいている。それでダイエットでもないだろう。だからあんなに体が重く動きが鈍いのだ。
 まあコイツが早く死のうがそれはどうでもいいことだ。私としては婆さんが私の寿命まで生きてくれればそれでいい。
 ところで人間って奴はほんとうに頭が悪い。いつも私は眠っているだけでいいなあとか、勝手気ままに生きているとか、ニャーニャーうるさいだけだとか話しているが、私はそんな暇ではない。眠っている間でもこうして家族の奴らの頭を巡回しているのだ。そして家族がうまくいくようにあれこれ操作してやっている。人の頭を覗くのは骨の折れる作業だ。澄ました顔をしている奴ほどとんでもないことを考えていてややこしい。まあそれは言わないでおこう。
 そろそろ息子の頭から離脱しよう。こんな不健康な心身の輩にいつまでも留まっているとこちらまでダークな性格になっちまう。疲れた・・・・・・。今から、ちゃんと眠ることにしよう。
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ワルキューレ猫族が風船にぶら下がって、やって来た!

2024-01-28 09:17:51 | Weblog

 赤色の風船にぶら下がり、ワーグナーの「ワルキューレの騎行」の旋律にのって猫族がやってきた。ワルキューレ猫族と人類の命運を賭けた最終決戦の始まりだ。
 猫たちは青い鈴をつけて首とお腹に風船の紐を巻き付けて空を飛んで僕の部屋にやって来た。彼らは物凄いスピードでガラス窓をぶち破って部屋の中に入ってきた。そして壁や天井を猫パンチ、猫キックでボコボコに破壊した。彼らの最も恐ろしい攻撃は、口の中で鉄球を作りそれをミサイルのように発射するものなのだ!これでは人類は太刀打ちできない!
 そう言えば以前、猫は壁の中から出てきたと聞いたことがある。猫の体はとても硬いのだ。猫族のメンバーは白いちゃんちゃんこを着ている「白太郎」、首から黒いネクタイ模様のある「リーマン」、巨躯で怪力の茶猫「ドラ」。そして手足は短いが不屈の闘魂を持つキジ猫「マル」。それから韋駄天の「クロ」もいる。いずれも一騎当千の猫たちだ。
 司令官はうちの白猫タマちゃんらしい。彼女は人間の情報を完全把握して、猫族が決起する時を探っていたようだ。このままだと人間が地球をダメにしてしまうと思い、闘い嫌いの猫族がついに立ち上がったのだ。
 僕は雪が降るとガラス窓が壊れているので、部屋が寒くなって困ったなあと思っている。僕はとてもで寒がりで冷え性だから冬の寒さは体にこたえる。だから司令官のタマちゃんに「人類は反省してこれまでの悪行を正し善行を致しますから、皆さんどうかお引き取り願いませんか?」と哀願した。
「うにゃ」タマちゃんは蒼い瞳でクールにそう言った。
「にゃんにゃん」白太郎は僕の言葉を信じていない。
「にゃあにゃあ?」リーマンは考えてもいいのではと言ってくれた。
「・・・・・・」ドラは話すのが面倒くさいみたいだ。
「シャー!」クロは待つことができない。
「アーッ?」マルは武闘派だが意外と思慮深い。
「アウーッ、ニャニャニャニャ?」タマちゃんはそれなりの見返りを出せば考慮すると言ってくれた。
 僕は急いで電子レンジにトウモロコシを入れて加熱した。「ブーン」という音がしてポップコーンを作った。それを団扇であおいで冷ませた。それから中華そばををつくり、それも団扇であおいで適当な温度にした。最後にキャベツサイダーを出した。
「にゃーあ、あーっ」タマちゃんは納得してくれて、他のメンバーは一斉に食事をし始めた。彼らはどうやら空腹だったようだ。
 食事が終わると白太郎とクロは口の周りをペロペロなめてお掃除している。マルとドラは大人しく丸まって食べ物の消化は促進している。クロの奴は壁クロスで爪とぎしている。クロはじっとしてない。
 タマちゃんはしばらく瞑想していたが、カッと目を見開いた。
「にゃー!」みんなに号令をかけると白太郎たち5匹の戦士は紅い風船を装着した。司令官がステレオのリモコンのボタンをピンクの肉球で押した。またもワーグナーの「ワルキューレの騎行」が鳴り響き猫戦士は颯爽と帰って行った。
「フーッ」とタマちゃんは一息つき僕をじっと見た。
「今度は電気自動車に買え代えます」僕は慌てて言った。
「・・・・・・」タマちゃんは冷たく蒼い眼で僕を睨んだ。
「あっ、もう自動車は乗らないで自転車にします」僕はとっさに言ってしまった。
「うにゃ」タマちゃんはそう言うと何処かへ行ってしまった。






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