米国ウイグル人権法成立歴史的な一歩
アメリカ議会下院は3日、中国の新疆ウイグル自治区のウイグル族を弾圧する中国当局者に制裁を科すよ
うトランプ政権に求めるウイグル人権法案を可決しました。 法案は中国当局が「再教育」施設に多数のウイ
グル族を収容し、拷問などを実施しているとして、トランプ大統領に対し、中国当局に収容施設の即時閉鎖
や拷問の中止などを求めることを要求しています。 これに対し中国の外務省は声明で、法案可決は「内政
干渉だ」として「強烈な憤慨と断固とした反対」を表明しました。 また「状況によっては対応を打ち出す」と警
告しました。 11月には香港デモへの対応で中国をけん制する「香港人権・民主主義法」が成立したばかり
で、ウイグル人権法案も成立すれば米中関係の新たな火種となることが懸念されます。
上下院で5月に可決された法案は、ウイグル族やほかのイスラム系少数民族への人権侵害を非難し、弾圧にかかわった中国政府高官らのリストを大統領が毎年作成することを定めている。そのうえでリスト上の高官らに対し、資産凍結などの制裁を大統領が科すことを求めている。