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川柳・ボートっていいね!北海道散歩

川柳・政治・時事・エッセイ

アイヌと日本人をちょっと考える・・・のだ。

2008年09月16日 | 川柳

         マスのエネルギーが殺到する・・・

    そこでパッと社会ができてしまうニッポン

            司馬遼太郎

 

 日本人は、歴史の中で見ると、やはり能力があるということになるでしょうか。

ここからただちに、日本人の一流性という結論を引き出されては困るのですが、ともかく日本の歴史は、眺めるに値するものをもっています。

 ひとつには日本人の組織能力、社会を組みあげる能力が高いということですね。こういう国は割合少ない。日本人は大化の改新以来、何べんも社会を壊したり作り直したりしてきましたが、そのなかで絶対的な、大岩盤のような貴族階級を作らずにきていますでしょう。階級がつねに微妙に流動している。たとえばこの歴史のなかで、徳川三百年がもっとも長い政権ですが、それ以前には、この諸大名も土民だった人たちです。

 このような能力は、民族のどういう性格から生まれるのかというと、「明日からはべッタンが、流行るぞうッ!」ということと関係があるようだ。排仏毀釈で、明日からは春日の神社の神主だ、というのも同様で、ひとつの体制ができると、マスのエネルギーがそこに殺到する。そこでパッと社会ができてしまうのですね。

          司馬遼太郎「手堀り日本史」より引用 昭和55年発行

 「先住民族の権利に関する国連宣言」採択一周年の記念集会が13日に開かれ、首都圏のアイヌ民族団体の関係者らが国連宣言に基づいた権利保障を急ぐように訴えた。

首都圏在住のアイヌ民族でつくる「アイヌ・ウタリ連絡会」の長谷川事務局長は「まず政府や国会議員が謝罪することが重要だ」とし。「これまでアイヌは民族への福祉政策は道内限定だった。」と生活支援策の同外拡大なども求めた。

福岡県立大学手島武雅講師(政治学)は自決・自治権も含め、国連宣言が掲げた権利の完全な履行を検討するように要求した。国連総会で採択。自決権や土地・資源に対する権利など、46項目の権利を掲げている。

                                   北海道新聞より

<川柳的徒然>

 お味噌汁を温めなおすときに、当時20歳だった(10年前に逝去)石川美恵子さんという友人がいました。

彼女のお母さんは、彼女が幼い頃から病弱で入退院を繰り返していました。

そんな時、彼女が味噌汁とおたまを一緒にして温めたときに、彼女の父親から「おたまははずして温めなさい」と静かな口調で注意をされたそうです。

まだお料理もろくに出来ず、お姉さんにばかりおんぶに抱っこだった美恵子さんが「どうして・・?だめなの?・・」とその父親に質問をしたら・・・

「美恵子ナー・・・もしお前がおたまだったらどうする?熱くはないか?」と答えたそうです。

毎日の何気ない台所風景ですが、日本の政治を「味噌汁」に例え、その「おたま」をアイヌの歴史に例えることができるのではないでしょうか?

私たち和人の祖先がアイヌの方々に毎日差し出されるお味噌汁をおたまと一緒に煮るような煮えたぎるような、その鍋から出たくてもでることのできない不自由で惨憺たる筆舌に尽くしがたい苦しい思いをさせてきたのです。

国連で採択された権利保障を行政がひとつずつ丁寧にスムーズに履行してくれること期待します。

日本が偽証国家にこれ以上成り下がる前に、「天下りに手厚くするより」「わいろを当然のごとく袖の下で流し合うより」「個人資産の獲得に目を血走らせるより」「いらない公共事業に着手するより」

日本には、解決しなければならない「人的な・・・人的な」行政措置が山ほどあります。

いつか、司馬遼太郎さんのおっしゃっている・・・マスが・・・いつの日か誠実で真意のある本流にマスに流れてくれることを強く望むものです。

 それがすばらしい日本の未来を耕す「人間カルチャー」という大地ではないですか。

川柳北海道・川柳北海道・川柳北海道・川柳北海道・川柳北海道・川柳北海道 

 

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