来年の工作はじめは何にしようかな~・・・と思案を始めた。
これまでの徘徊用のリグは433MHz用のみで、アンテナもモノバンド用に作ってある。 Yaesuのハンディー機FT2DとAWX/RF である。 他に4エレループ八木、同位相差給電、も作ったが、使っているのはもっぱらAWX/RFである。 1Wで千葉県から富士山まで飛ぶので気に入っている。
一方、FT2Dのもう一つのバンドである144MHzは全く使ったことが無い。 これは全くもってもったいない。 だが、それ用のアンテナはFT2D付属のホイップしか持っていないのだ。 144用のホイップって1/4λの垂直接地アンテナで、使用者の手や体をアースとして使っていて、効率的には全くよくない。
144MHzと433MHzの両方に使えて、効率もそこそこ良くて、コンパクトで軽くて、簡単に作れるアンテナというものは無いものか? とネットサーチを開始した。 あっただよ。 見つけたのは以下の3つ。 デュアルバンドアンテナである。
いづれも433用のエレメントには給電しないオープンスリーブ、とか、摂動励振とか、による共振を利用しているのが面白い。 その目的は、インピーダンス調整と共振周波数の調整ということらしい。
①144/433用デュアル八木ダイポール
②144/433用デュアル八木ダイポール モクソン
③144/433用摂動励振(せつどうれいしん)クロスダイポール (AWX)
144用は半波長でも1mとなるので、①の垂直ダイポールは作りやすい。 上に揚げれば縦の1mは何ちうことないだろう。 移動先での設営はこれが一番楽そうである。 AliExpress(アリババ)で1本113円とか120円とかの安い伸縮アンテナバーを各2本、計4本を注文した。 中華製の電子関連部品はとにかくリーズナブル。伸縮バーなら現場で所定の長さに伸ばすだけで設営完了である。
②のモクソンはダイポールの先端を折り曲げたものなので、垂直設置でも74㎝とコンパクト。 曲げたエレメントを小さく縮める工夫をすれば小さく運べるが、①よりも設営に多少の手間はかかる。
③のクロスダイポールは、AWXを2段重ねにしたようなもので、サイズはそこそこある。 対角線上に1m+αの長さとなる。 固定で空にむけて使うには問題はないだろう。 今使っている433MHz用のAWX/RFのすばらしさがこのアンテナへの興味を倍増する。
このネット調査の過程で、通信の新たな方法、「サテライトを利用した通信、衛星通信」、というのを知った。 宇宙を飛んでいるサテライト(人口衛星)に向けて電波を発射し、反射波や衛星からの電波を受信して交信する、という交信法である。 Eスポが無くても、遠くの人と交信ができるんじゃ~ないのかな~。 衛星通信では、アンテナはお空方向にむけ、衛星を追っかけるようにアンテナが向いている。 場合によっては、ローテータで衛星を追っかけたりする。 衛星が回転しているので円偏波にも耐え得るアンテナが必要になる。 ③のクロスダイポールは、そのためのアンテナの様である。 サテライト通信では、144MHzで送信し、433MHzで受信する(または逆)、といったスプリット交信が多いようだ。 詳しくは下記の参考サイト③用をご参照ください。 ちなみに、JARLのバンドプランには「衛星」という表示で周波数帯が既定されている。 「EME」は月面反射を利用した交信である。 こちらにも興味がある・・・いづれやってみたい。
吾がFT2DでQRPでも出来る、という可能性を含んでいる。
よし、とりあえずは、地上での交信を前提として①か②を作ることにしよう、と決めた。 ③は来年、衛星通信を更に勉強してから作ろう。 垂直にすれば地上波でも使えるとは思うのだが・・・多少同調周波数が異なる。
今回ネット検索で見つけた参考サイトは下記の2つ;(ありがとうございました。 情報は大変有用で助かっています。)
①と②
③
以上、案は①か②、あるいは、①と②に決定です。