横濱kabitanの、あれこれ話

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ポケモンフラッシュ事件当時の,一般紙報道集36

2010年07月01日 04時57分32秒 | ポケモン
 携帯電話や3Dと,映像受像器の過渡期を迎えた今こそ改めてこの事件を振り返っていますが,任天堂の肉眼で楽しめる3Dゲームを開発してグッと目と脳の疲労度を減らした点で画期的・・・後は,目にしみないよう優しい画質を目指して欲しいです。
 報道を注意して読んでいくと,今でも続く人気と世界の人々にも親しまれる作品性が,ポケモンに感じられます。藤子F氏の「ジャングル黒べえ」など知られていないものや,東映TVアニメ第1弾「狼少年ケン」第3弾「宇宙パトロールホッパ」を,海外ならず日本でも子供ものをドンドン紹介して欲しいです。

1997,12,17-
日経紙
●〔(夕刊)130人越す子供入院〕の,続き
『問い合わせ殺到「原因は調査中」 テレビ東京:
 東京・港区のテレビ東京には17日早朝から前夜放映された「ポケットモンスター」を見た視聴者らから問い合わせや抗議の電話が殺到した。視聴者センターが午前10時から対応に当たったが,30分程で数10件の電話がかかってきた他,報道局などに直接かかってくる電話もあるという。
 「自分の子供も同じような症状を訴えているがどういう事か」「本当に番組が原因なのか」といった質問が殆どだが,「子供が楽しみにしているので番組はやめないで」という父親から電話もあったという。局側は「原因は調査中,ご迷惑をかけて申し訳ない」と回答している。
 同社によると,番組の後半部分の4,5秒間には色調を閃光させる技法が用いられているが,番組の担当プロデューサーに事情を聴いた所,番組の内容について「普段と同じ編集作業で問題はないと思っている」と説明。特別な映像手法なども用いていないとしているという。
画像の刺激,事前点検を 専門家ら強調 局側の体制確立訴え:
 アニメ「ポケットモンスター」を見た多数の子供が症状を起こした問題で,医療関係者からは光の点滅が強い刺激となり一時的な意識障害に結びついたとの見方の他,画像表現に対してTV局が認識を深める必要があると指摘する声が上がっている。
 ビデオで実際に番組を見たという野田・京都造形芸術大教授(精神病理学)は「断続的な強い光の刺激がこちら側に向ってくる場面が多く,意識障害が起きたのだろう。脳の発達過程の途上にある子供達は,不愉快な刺激にも目をそらさず,生理的にも刺激に弱い所があるため起こり易い」と指摘。「ただ,今後,脳に障害が残るという影響はないだろう」としている。
 10年前にTVゲームの症例を報告した前田まえだこども医院院長(福岡県)は「TV草創期にも,症例があった。軽症ながら年間何人かの報告がある」とした上で,「今回の例もこれまでと同じ光過敏性と考えられるが,被害者の多さから刺激が強かったと推測される」と話す。このため,放送局は放送前に画像の刺激をチェックする体制を確立する必要性がある,同院長は訴えている。
 一方,放送評論家の佐怒賀氏は「放送内容と被害者の症状との因果関係は分からないが,アニメ製作現場では,物語の内容よりも映像の調子や衝撃を重視する傾向が強まっている」と指摘。「製作技術が加速度的に進化する中で,作り手側が落とし穴にはまった可能性がある。今回の騒動で放送規制のような事態になる事は避けたいが,子供達の情操教育のためにも,暴力や過激な映像場面とは無縁のほのぼのとしたアニメ番組がもっと増えて欲しい」と話している。
ゲームソフトは「問題ない」 任天堂取締役:
 任天堂のゲームソフト「ポケットモンスター」をアニメ化したTV番組を見た子供達が症状を起こした事について,同社の今西・取締役は17日,「携帯用ゲーム機のゲームボーイ向ソフトであるポケットモンスターはモノクロ液晶画面を使用しており,カラーアニメとは全く異なり,これまでにも問題が発生した事例はない」とゲーム自体は問題がない事を強調した。
 更に「すでに番組のスポンサーとして,テレビ東京から報告を受け始めており,今後,映像の表現方法についての要望を出していきたい」とした。今回の事件で朝方から株価も値下がりしているが,クリスマス商戦については「影響がない事を確信している」と述べた』
1997,12,18-
毎日紙
●〔大画面TVは離れて見よう〕
『でも「今後も見たい」:
 TVアニメ番組「ポケットモンスター」(テレビ東京系)が子供の体に異常を引き起こした問題で,視聴時のテレビからの距離と画面サイズが,症状の程度と強い相関関係にあった事が18日,毎日新聞社が実施した被害者アンケートと専門家の分析から分かった。大画面を近距離で見ている程,症状の強い例が多かった。専門家は「最近主流になっている大画面TVが危険な結果を生む事もある。だが,光過敏性であれば簡単に完治でき,余り心配する必要はない」と指摘している-
 被害者アンケートは,全国17人の被害児童と親から回答を得た。問題の番組を見ていた際の
①TVからの距離
②TV画面の大きさ
③症状
-に加え,父母の感想についても尋ねた。
 被害時の状況では,25インチ以上の大画面TVを2m程度の距離から見ていた例が大半を占めた。アンケート結果を,光過敏性に詳しい国立精神・神経センター武蔵病院(東京都小平氏)の大沼・外来部長に分析してもらった。
 大沼部長によると,17人の内症状を起こした10人は,明らかな光過敏性の症状を呈していた。症状が軽微な残りの7人は,突然の光などショックを受ける症状の可能性もあるという。
 TVのサイズと距離については「視野内の画面の大きさが発作の起き易さと関連するといわれているが,アンケート結果では視野の大半が画面が占めている例が多く,こうした相関関係が裏付けられている。小画面でも激しい症状の出ている例が一部あるのは,番組に意識を集中していたなど精神的なものも影響しているためだと思う」と分析した。
-続く


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