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横濱kabitanの、あれこれ話

横浜トリエンナーレ中心にした横濱文化歴史紹介しています-このブログは子供に有害サイト見せない運動を応援しています。

星新一原作「宇宙船シリカ」リメイクをちょっと考えてみた

2011年09月14日 04時55分25秒 | NHK人形劇

:原稿ナシで書いていますので,筆足らずでしたらすいません:

 本当は昨日BS日テレの「ぶらぶら美術・博物館」でヨコハマトリエンナーレ特集していたのでそれの感想を入れようかと思いましたが,ここ最近ベラデンさんという方と「宇宙船シリカ」話で随分花咲かせていたので,一旦,この記事でベラデンさんとで持ち上がったリメイク話をまとめようかと思いますが昨日書いた≪「侵略!イカ娘」と「スティッチ」の共通点≫同様にまとまらないかも(笑)

 ベラデンさんは≪今風にキャラ設定してCGを使った人形劇かそれともアニメ≫だそうですが,私は現在NHK人形劇最終作になっている「三銃士」スタッフで原作に合わせ奥行きある舞台を最大限に活用した実写とは違う人形劇独特の空間が拡がる作品として造って欲しいなぁと思っています。
 「宇宙船シリカ」などNHK人形劇紹介記事のもとになった書籍によれば,「三銃士」ばりに大きなセットを組んで人形を吊り下げ高い所から操っていたので,操るスタッフもかなり大変だったそうです。ですが,現在はCGを使っての映像がこれそうですが「三銃士」もかなり生演技がなされていたそうです。
 現在,「宇宙船シリカ」の映像資料は放映当時の事情-フィルムが貴重で録画しても重ね撮りなどで殆ど残されていない分,人形や脚本は竹田人形座のものを保存・展示している施設で殆ど残されている上写真も沢山あります。それらを元に,かなり原作に忠実なリメイクが出来ると思います・・・ここまで書いていると,その後竹田人形座が作った「銀河少年隊」「空中都市008」のリメイクもして欲しくなりました。
 NHK人形劇のリメイクでは唯一「ひょうたん島」ですが,あれは力が入った再現でした。実際,再放送も含めてその時は「ひょうたん島」ブームでした。「宇宙船シリカ」も含めた,竹田人形座のSF作品は全く色あせない魅惑ある作品群ですから「宇宙船シリカ」「銀河少年隊」「宇宙都市008」を連作リメイクしては?
 ベラデンさんがいう様にアニメも魅力的ですね。
 以前,手塚大先生の初期代表的作品「メトロポリス」のアニメ映画DVDで色あせたような古びた感じの映像でも見れるような映像効果が特典としてありました。平成版「鉄腕アトム」でも,わざわざ作品発表当初の50年代の人々が思い描いていただろう21世紀未来像-レトロフィーチャーを意識した描かれ方されていました。そうしたのが造れそうなのは,ジブリか「ドラえもん」スタッフのシンエイか「アンパンマン」スタッフのトムスエンターテイメントや日本アニメーションが浮んできます。
 アニメとしてやるなら,やはり色あせた古びた感じの映像でレトロフィーチャーな世界観で基本原作のままがいいと思います。新解釈による「モジャ公」「21エモン」「平成版:鉄腕アトム」のTVシリーズは原作自体かなり自由度がある上制作班もレベルが高かったこそ成功したもので,他は国内外でも成功例がかなり低いのは今風に解釈して制作班が旨く再現できなかったのが原因でした。
 手元にある,平成版「鉄腕アトム」の制作設定書には監督の手による原作とモノクロ・カラー版のアトム比較表をありそれを理解した上で,監督が示した原作初期のアトム像を核にした新アトムデザインが細かく説明されていました。・・・平成版「鉄腕アトム」制作は,日本アニメ業界にとっては大事業だったので極めて慎重に行われた事情がありました(それなのに,米国側がかなり参加したせいでかなりチグハグになり内容が良かったのに見る側としてはかなりガッカリな出来栄えでしたが・・・でも,秀作でした)。
 NHKも,人形劇にしてもアニメにしてもリメイクでは竹田人形座によって1ジャンル化した(?)SF人形劇三部作「宇宙船シリカ」「銀河少年隊」「空中都市008」はTV史史上でも極めて貴重な作品-一度,1年ほど枠を取って連作として制作・放映しては?
 
 


完全聞き書き・要約版(ひょうたんセミナー編)//ラスト

2008年08月26日 05時58分08秒 | NHK人形劇
【昨日の続きだよ♪今日は、特別ゲストに!!】←博士風に

【井上氏、登場】
 井上氏は、セミナー前日に2日前にあった人形劇ライブをニュースで知り今回の事を知り、見に来ていた。
 客席で見ていた処、突然、伊藤氏が話をふった為、
井「(思わぬ展開に仰天しながらも)
 『ひょうたん島』が5年続いたのは、武井氏のおかげ。
 当時25才だった、武井氏は堂々としていた。台本は、いつもギリギリで当初は相方とよくもめていた。それを丸く収める事になったのは、
①2人は同じような子供時代を過ごしていたという、共通点。
②≪チャンプラー(皆、いい)≫という、沖縄(言葉)精神
 言い合いしていると、2人とも悪い処が出てくる。大事な処は主張し合ってもお互いの意見を、
・認め合う
・けなし合わない
・いいモノはいいと、認める
 ≪犬の国≫が話的にきつく、それで作者を変えるという話になった時戦う相手は3人のディレクター(武井氏以外)と定め、団結。
 それからは、文句いわれれば2人で直し、ほめられれば喜び合った。NHKの考査室は『ひょうたん島』にとっては、まさに悪の巣窟。そこで、あーだこーだと台本を塗りつぶしてはつっかえしてくる(内容がNHKらしくない、品がない などで)ので、そこを通すのに色々考えた。
 映画見ては評価し合い、仕事も1話を10分割にして分割(勢い、1本できればそれでOKだった)と、いつも2人でやっていった。
 原稿が出来れば、印刷所に持っていくが時間がないのですぐにガリ刷り(印刷紙に直接書きつける、原始的モノ。書き損じたら、修整液で直せる1960年には学校でもフツウに使われている)される。
 実は、ひょうたん島全員を死者にして復活させる設定にしていたが、それがいつの間にか消えてしまい、全員死にっぱなしに」

【TV放送文化を考える】
武「放送したら台本は捨ててしまい、撮りっぱなし。しかし、40年後の今になってしまったと思った。あの時に、再放送(リメイク)はないだろうと思っていただけに。
 『ひょうたん島』と接する世代が、リメイクで広まった。
 当時のフィルムは、編集には切って銀紙で合わすがすぐにボロボロになってしまうし、10万円(今の単価に直せば、もっとする)という高額なモノだけに許してもくれない。≪撮ったら、そのまま≫という乱暴な話。
 しかし、今は井上氏のような≪考えを持つ≫作家がいない。芸能人ばかり集めて、個人的な話させて済ませてる、
≪技術が進歩して、内容が退化≫
していないか?」

【ひょうたん島が歩んだ、時代】
伊「当時、小6だった自分はあの時代は勿論VHSなんかないから、必死にノートにとって何度も読み返していた。まさに、ノートがVHS代わりだった。
 『ひょうたん島』では、子供達が大人に意見すると大人もちゃんと聞いている。自分の学校生活と、全く反対で憧れた。
 『ひょうたん島』ファンクラブ会長として、今後も何かできるか考えている」
片「一つの時代だった。
 最初は深く思わなかったが、後々、人に言われるようになり深く思うようになった」
中「博士というモノが、血肉になった」
武「放送当時は、皆、
≪意見してガンバレば、国がよくなる≫
と、思っていた時代の産物。
 若かったから、出来た作品だった」

【井上氏から、参加者に向けた2つの話】
①あの頃は
≪TVは撮ったらオシマイ≫
という事で、台本も何もかも捨ててしまう。
 しかし、≪現在≫だけでいいのか?未来も過去もある。VHSで残すべきだった。こんな考えを持ち込んだのはTBS,よくない格言である。
②今の時代、発信技術が発達して何か一つの事をやれば、それがドンドン広まっていく分、逆のイミでは狭くなっている。
 知っている周辺の人ばかりでなく、ドンドン知らない同士で交流していけばお互いの人脈で無限に広まっていく。
 誰かが声をあければ、世界が動く。それも作為持ってやれば、どうにもできる(良くも悪くも)。
【続編は?】
井「相方が亡くなったので、続編は全く考えていない。『ひょうたん島』を動かしていたのは2人、1人で動かしたら相方に顔向けできない」

【セミナーはここでオシマイ】←博士風に

完全聞き書き・要約版(ひょうたんセミナー編)//第2稿目

2008年08月25日 03時42分14秒 | NHK人形劇
【昨日の続きだよ♪】←博士風に

(中山さんから↓)
 マジメな方だったが、高校生1年から放送開始以後井上氏から制作スタッフについて回って夜の東京の世界に踏み込んだり難しく理解できなかった井上さん達の話にもウンウンと聞いたけど、まさに≪学校では学ばない授業≫だった。
 ガバチョさんは、台本の書き間違いもそのまま読んでしまう(ハタハッハという、独特の笑いが生まれたのも、それ≫」
伊「博士の感想」
中「役を演じるというのは、そのキャラも演じた分生きた事になる。自分も、博士的モノを取り込んでいた。
 ある日、諸島の返還記念を、見にいくと博士の顔も入っているひょうたん島うちわを貰った。訳を聞くと、島には昔から≪ひょうたん島」と言われる所がありそこにあやかり、NHKの許可をとって使わせてもらっているとの事。
 島なので、BS位しか本島からの放送見れないので島の子供達はBS番組を見ていて、自分が≪博士の声のヒト≫と知るや喜んで集まってくる」

【03:人形造形】
中「『クルミの木』ファンで、『ひょうたん島』もそうかと思っていたので初めて人形見て
≪ウワッ、デクの棒(この場合は“木彫りの操り人形”を指す)!!≫
固いし(当時は柔らかいモノばかりだった)・・・これを見て≪この番組、ダメかも≫と思った」
片「TELで武井氏に人形デザインの依頼された時、武井氏はデザインにドライでスビーティを求めているといった。それを聞いて唖然。確かに、木やネンドで作っていたケド・・・。
 毎日やるって言うので、手数が全くたりない。その為、誰でも作れる形にしてろくろ職人に外注。最初、動物を作るとOKが出て人間が主役と言う事で一安心したが、最初の台本で仰天!なんだって、1人が3人に握手するんだから!!どうやってやるのかと思えば、≪奥の手を出す≫っていうからいやはや・・・(この話に出たキャラは、アホウドリのホウスケ33世とその家来3羽)。
 一応、見本として人形のヒナ型を作ったが新番組宣伝用にTV・新聞でのったが、≪グロい≫と言われてしまった。
 その頃、武井氏も言われていたがこちらには一言も言わずにいたので、それについて後々知った」
【03-1:人形のカラクリ】
片「アゴがでっぱっているのは傾ける事で、変化を与えている。
 博士は、メガネと目が一体化しているので最初はブリキを仕込んで磁石で動かして板が、ブリキなので磁気化して目がタテに動いてしまう。次に強力磁石にしたら動かない。それならと、間にプラスチック板を入れ目を弱いのにしたらうまくいった。ところが、弱くなったので激しく動くと目玉が飛んでしまう。それで、いつも何個も用意しておき飛んでは付けているモノだから消費が激しい。
 ダンディは、帽子外すとてっぺんに穴、サングラス取ると目もない。それなのに、頭に包帯巻くとか海水浴だと外す機会が多かった。
 時間もないので、武井氏が言う
≪モダンでドライ≫
というのは、余り考えていなかった。
 棒使いを前からやっていたので、≪時代にあっている≫と思っていた」
【03-2:リメイク時での人形制作】
片「リメイク時には張り子技が向上していて、それを研究していた人がいて科学的に造れ型枠も作れた。
 元々、ろくろ式では最初からデザイン的に制限があった分、リメイクで色々修整したらオールドファンからは
≪尖がった感がなくなった≫
≪かわいい≫
と意見がわかれた」
【03-3:オリジナルとリメイクの、見比べ】
(トラヒゲ)
 リメイク時に、ターバンと腰巻がクロマキーブルー(映像合成(クロマキー)の際、合成部分は全てスカイブルーの背景にし、それで撮影するとスカイブルー部分が全て合成された映像になる)と同じ色だったので、クロマキー撮影時にはよくそこも合成されてしまう。
(サンデー)
 顔を下向けると、まつげが写りにくくなるのでリメイク時には外してしまった。
 リメイクしたおかげで、更に色っぽくなった。
(全体)
 ろくろで、どうも尖がってしまう人形も技術向上で好きなように造形できるようになったので、もっと内に秘めた人物描写が出来るようになった・・・前よりも、ほんわかした表情に出来た」
【04:ひょうたん島について】
伊「≪ひらめく≫というのは?」
片「造っている内に突然やってくるモノで、それに説明を求められても、
≪そうひらめいたんだから説明もないだろう≫
である」
武「放送初めてから少しして、東京新聞で2面ほど批評記事がのった。
 それには、
≪こんなのは、子供が見るものじゃない≫
とあり、書いた相手宅まで乗り込んで抗議したら、何と相手は見もせず身内が言っているのをそのまま書いたと判明。余りの事に呆れたが、彼はそれ以降(ひょうたん島にかんしては)何も書かなかった。
 それでもNHKは批判に対して気を使って保守的になっていた。しかし、放送続けている内に『ひょうたん島』は認められていった。 
 人は、何かと新しいものには文句いうモノで、慣れてしまえば≪もう今更≫と言わなくなる」



【明日も続くよ♪ビックリな人もでてくるよ♪♪】←博士風に

完全聞き書き・要約版(ひょうたん島セミナー編)//第1稿目

2008年08月24日 05時56分26秒 | NHK人形劇
 横浜・放送ライブラリー6Fにて、13:30~15:15(15分延長)。



【開催あいさつ】
伊「前回の人形劇(22日記事参照)では、見ていない子も終わった頃には好き忍になってくれて、嬉しい。
 そこが、≪ひょうたん島≫の魅力。
 内容を、
①誕生までの、道のり
②制作時での、苦労
③人形造形について
④放送時について
と、4パートに分けて話を進めたいと思います」

【01:誕生まで】
武「『チロリン村とクルミの木』が週1本から帯になった時に、シナリオがそのテンポについていけずマンネリ化。その為、≪マンネリするなら、打ち切り≫と上からの声と共に若い自分に後継作の企画が振られた。
 自分は、『クルミの木』の人形がどうも古臭い気していたので、新番組には
≪都会的!笑える!!マンネリしない!!!≫
という三要素を盛り込んで、最初、
『ひょうたん盛衰記』
で出した。そこで、ホラ吹きが出てくる案から≪大人がホラで子供がまとも≫という設定で、マンネリを防ぐ為島を漂流させどうにでもできるようにしてしまった。
 しかし、タイトルが『盛衰記』はどうかという事で、≪どこに行くがわからない≫という事で『ひょっこりびっくりひょうたん』にと、何度も変更し今のタイトルに収まった」

【02:制作裏話】
武「放送開始すると、内容に視聴者と上司は怒る。しかし、もう一つの上司は気にいり押してくれて続けられた。その内、大相撲で大人も≪ついてに≫見るようになると、人気も出てくる」
伊「スタッフを揃える時は?」
武「(作品だけに)まともでない人、という基準で選んでいった。
 声いれの時には、人に
≪まるで、動物園のよう≫
と、言われる有様。
 (博士役の)中山さんの場合、所属先に拒否され家まで押し掛け母親にお願いすると、色好いお返事♪そのまま、中山さんも仲間入り♪♪
 他にも、変っているといえば(人形捜査担当)ひとみ座もスゴかった。
 『クルミの木』の人形は直に手を入れるのでモサッとするので、都会的オシャレな、ひとみ座なら≪モダンでシャープな≫人形を作ってくれると思い、頼みに行ったら思いの他迫力のある所だったので、心の中で
≪無事に帰れるかしら≫
と、思わず思ってしまう位だった。しかし、人形の出来ばえは素晴らしかった」
【02-1:OPができるまで】
武「≪歌詞⇒作曲⇒OP用アニメーション制作≫
と作業行われるが、とにかく時間が無く脚本の井上宅で止まりこみを決めようとしたが、嫌がられ相方の方に転がり込んだが結局出来ず、〆切当日、NHKまで(新橋)着くまで電車のボックス席に陣とって作業開始。
 その時、井上氏が
♪丸い地球に~
と思い付き、後はあっという間、出来たのは目的地一歩手前の事。井上氏が、過激なのと大人しいのと2本作ったのでその中間のをダミーのして、ギリギリの処で本命出して通してしまえという荒技にでた」
【02-2:その時のダミー用音源を聞く】
①シャポン玉ホリデー風
②1960年代初頭アニメ風テンポ早い
(余りに早いので、誰も笑っていなかったのに笑ってしまいまして、すいません)
③教育番組風
④EDの元
⑤OPの元(少々、ジャズっぽい)
【02-3:博士から見た『ひょうたん島』】
中「中学3年が終わる春先に話が来た。
 当時、舞台役者としては
≪TVで、人形劇で、声いれ?!そんな仕事やったら、役者としてだけになるわ≫
と、生意気盛りだったので自分から拒絶したが武井氏が家まで来て、母親も揃って言うので渋々。
 ここで、初めて声の演技の本質を知り、歌も譜面渡された日に歌わされたりと相当変った事も多かった。昔のマイクは、前と後ろしか入らない上収録スタジオには1本しかなく、、喋る人が横から下から入る。遠ざかるという処も、演者がワザワザマイクから離れていくなど、到って、原始的方法だった。その上、≪失敗したら、一からやり直し≫という一発撮りで失敗し内容に必死。

【明日に続くよ♪】←博士風に読んでね♪♪

ひょっこりひょうたん島ライブ in 横浜ライブラリー

2008年08月22日 05時28分58秒 | NHK人形劇
:原稿ナシで書いていますので筆足らずでしたらすいません:

 二つの【予約事前申込制・ひょうたん島関連イベント】が二つとも当選したので、昨日はライブ(人形劇)を見に行けました。
 観客席で、近々同じイベントを行う予定がある地方から下見に来ていらっしゃっていた方と偶然、席が隣り合ったので色々お話しし観覧中すっかり仲良くなりました。その日、荷物が多くなるのを嫌って手製の名刺を持っていくのを忘れてしまいその方とはおしい別れ方をしてしまいました(私と同性の方です)。

 内容は、前半はキャラ説明やオリジナル放送時の時代背景から人形演劇についてひとみ座の座長さん(?)が細かく話してください、トラヒゲと海賊4人組・キッド坊や&魔女4人組(リカとマジョリカ島に魔女団体本部を置く魔女3人組)・カバチョ・博士ら子供達とサンデー先生・ダンディーがそれぞれのエピソードを交えながら持ち歌を歌う、文字通りの【歌謡ショー(笑)】。
 復刻版しか見ていない私としては、動いていて歌う魔女リカはこれが始めてだったのでとても新鮮でした。「夜を待とうよ」をライブで聞くと、思いっきりムード歌謡だったので思わず笑ってしまいました。
 後半は、ライブオリジナルエピソード「泣いたトラヒゲ」。
 単なるトラヒゲが、卵をかえして育てた鶏に卵産ませて商売にしようとしたけど全部雄鶏で計画が失敗したトラヒゲは切れて全部焼き鳥にしようとするのを、カバチョが先回りして鶏を全部逃がしてしまいトラヒゲ丸損という、お話。こうしたちょっとした小話も「ひょうたん島」らしい風刺が効いた笑える内容ですが、後半、育てた鶏が全部雄鶏と知ったトラヒゲが、突然、包丁研ぎ始める所はかなり怖いしその可哀想な雄鶏を逃がす際カバチョが怪盗ゾロのなりで「夜を待とうよ」を歌いながら最後逃げようとする雄鶏をお得意の≪フランス語まがい≫で口説く(?)のでその口説かれた(?)雄鶏、カバチョに抱きついては離れずカバチョも一々抱くものだから会場大爆笑!!

 すっかり、観客が一体化してしまう人形劇はこれだけな気がします。

 終了後、ロビーで人形達と触れ合う時間があり私もデジカメを持ってこなかったので仕方なく海賊のヤッホー(自分で≪マイナーキャラ宣伝≫していました・・本当にマイナーでした(笑)とダンディーとカバチョに拍手させてもらいましたが、ついでにひとみ座の人に
①海外公演の経験有無
②人形操作について
③雑談
をしました。
 ①は、ひとみ座としての公演はあるそうですが「ひょうたん島」では無いとの事。
 ②は、「プリンプリン物語」ではやはり人形が大型化して操作がかなり難しかったとの事と、(ひょうたん島の各キャラの)人形の下にある操作用棒3本中真ん中の役割は、体を上下するのもあるが実はお辞儀(またはそれに準する動作)の際の支え棒という事が解る。
 やはり、【手入れ式】「くるみのき」から(その中、竹田人形座の「宇宙船シリカ」と「銀河少年隊」は基本的【糸釣り式】で時たま【棒支え式】も活用していました)【棒支え式】にしたの事で人形操作や表現に飛躍的な進化をもたらせたという話も。
 ③は、勿論、カバチョに米国大統領になって欲しいというギャグ話。
 本当は、「米国で公演うったらいいのに」という話から「いったらカバチョだけ帰ってこなさそう」となり「米国人に、『是非、米国大統領に』とねだられたりして」と発展した結果、そんな話になってしまいました(笑)。

 ここまで、キャアキャアと年齢もマチマチで知らない大人同士が人形を介して雑談したりふざけあったりと子供に戻ってしまうのが、「ひょうたん島」の魅力だと今回実感しました。
 でも、NHK人形劇は全体(「ネコジャラシ市」はやはり「ひょうたん島」の二番煎じで茶を濁すという評価は合っているような気がしますが)出来がよく世代関係なく楽しめる内容ですから、今度は、地元からなかなか関東エリアに来れない竹田人形座のSF3部作も企画展でやって欲しいですね(保存されている人形はあくまで保存のみで操作は出来ないそうです)。
 

緑の惑星の兵士頭パルナ脳内ブログ + NHK人形劇「空中都市008」原作本

2008年05月23日 05時53分22秒 | NHK人形劇
2008年05月23日

「ここで会ったが100年目」
今日、先生に言われた一言が引き金を引いた。

goo×うそこメーカー

【本題】
 2年程前に(『NHK人形劇のすべて(マガジンハウス)』を元に)ストーリーを紹介しました、≪竹田人形座SF3部作≫ラストを飾った作品。

 ブックオフで入手したのは、最初の発刊(1969年、講談社 青い鳥文庫)から34年後に再版(2003年、≪SF作品群中心≫のfシリーズ)したモノ。
 元々、『アオゾラ市のものがたり』という題名でサンケン(現「産経」)新聞発刊の月刊PTA内での≪ジュプナイル(子供向け)SF≫として、1968年に連載開始。翌年には、単行本化&TV化が同時に行われた程大ヒット作に。
 小松氏は、2002年(『NHK人形劇のすべて』)と2003年(原作再販に合わせて)と事ある度に制作当時を振り返るコメントを残しています。
 本来、≪子供好きな≫小松氏でしたので当時(60年代終わりごろ)高度成長によってもたらされた諸々の問題に未来像にカゲりが出てきた時に、【子供達にもっと明るく素晴らしい21世紀像を見せたい】と、発起。
 元々、米国の児童文学『ゆかいなホーマー君』を小松氏が読みその中での未来が子供達の日常風景として表現されているのに感銘受け、≪自分も≫と思ったのがきっかけ。

 #2【地下道のぼうけん】では、008を支える知られざる多くの人々と遺物について。
 #4【ふしぎなロボット】では、電子頭脳の狂いで偶然遠い星の人々の電波を受け取ったロボットの話。
#6【くるった電子脳】では、008のメインコンピュータの故障による大混乱。
 #8・9【月にいったうさぎ】では、月面都市とそこで生まれた地球に憧れる月の子達。

 読んでいて、夢が広まる分「FREEDOM」「RD潜脳調査室」に通じる、考えなければならない事も強く感じられました。
 小松氏は、この後も1980年には朝日新聞日曜版『新しい童話』で25本もSF短編(翌年、講談社 青い鳥文庫『宇宙人のしゅくだい』として、まとめられました)を、発表。発表当時、手塚大先生を中心にした≪日本SF作家≫全体が総じて【未来への希望】持つ心がなえるような目の前に横たわる科学文明に幻滅し、作品もそれに合わせたかのように暗いモノが多かったです。
 こうした第1次世代(1960-80)の未来への熱い思いが冷め、≪世紀末SF≫とも称されるサイバーパンクものが台頭する第2次世代(1980- )に移行。
 昨今、全体的に原点回帰≠夢・希望を持っていた時に戻ろうという原点へのぶり返し現象が起こっています。



 私は、【第2次世代】なので原点(第1次)の熱気は全く分かりませんが色々な機会に恵まれその一端を、徐々に感じられてきました。
 「RD」は、見ていると「攻殻」を核に60年代の子供向けアニメ+活劇モノ・・・女性ロボットが「ピロンの秘密」のミラに見えてしかたがありません(笑)。それはともかく!!制作担当のIGが、ハードアニメ専門と思っていただけに「RD」を見た時・・・
≪これなら、「ピロンの秘密」「宇宙船シリカ」「パトロールホッパ」「空中都市008」を全てアニメでリメイクできるな≫
と、勝手に確信。

 そういう訳で、IGさんよろしくお願いしまーす♪

NIPPON2007机上リポート//第十二稿

2007年09月23日 04時24分53秒 | NHK人形劇
          ~私見~   
 戦後日本SFの礎を造った、海野十三氏がNHKラジオ連続ドラマで
「地球盗難(1937年)」「人造人間エフ氏(39年)」「潜水飛行艇飛魚号(43年)」「成層圏船隊(44年)」「潜水島(45年)」、そして「謎の透明世界(47年)」
を発表。
 後々、戦後日本屈指のSF作家になる人々が幼年時代聞いて大いに影響されたという、ハナシは必ず出るといわれている程の作品群。
 【海野SFドラマ】の後に、企画されたのがNHK人形劇【竹田人形座SF3部作】。
 ストーリーについては、左側のカテゴリーから【NHK人形劇】をクリックしてください。登場人物紹介イラスト付で、他にもグッズやアレコレ入れていますので、それに合わせて楽しんでくださいね。
 竹田人形座人形美術・SFデザイン担当の、竹田喜之助氏は帝大・航学工学科卒業生という事で≪SF造形なら≫と、NHKから「宇宙船シリカ」制作・操演依頼されたのがきっかけ。
 当時の、各作品のフィルムと舞台裏様子・ファンイベントでの1コマが収録されたDVD「NHK人形劇クロニクル//空中都市008~竹田人形座の世界」があります。

☆宇宙船シリカ☆
 これは、人類初人工衛星打ち上げ成功から2年後に放送された、国産SF人形劇第一号。
 当時、SFという言葉はなかっのですが台本では【SF(空想科学)連続人形劇】と記載されていました。喜之助氏は、宇宙服のヘルメットには当時珍しかったプラスチック透明球体容器を使い、ロボットは売り出し始めたブリキのオモチャを使い、SF感を盛り上げました。
 原案者の星新一氏も、これには喜んで何度も見学しに来たとの事。フラリフラリしている様子から、人から≪火星さん≫と呼ばれていました。放送終了後も、SFマガジン65年7月号に写真と共に紹介されました。
 途中から、シリカ号が開拓した≪宇宙航路≫を定期運航する宇宙客船スペースエコーの始発・終点になっているのは、シリカ号の宇宙探検基地にもなっているイプシロン・オクタ星。
 現存しているフィルムは、シリカ号が水の星の怪獣と戦うという、特撮シーン満載の回。
☆銀河少年隊☆
 現存しているのは、音源無の28話と仏語字幕付の≪海外上映用≫67話。
☆空中都市008☆
 OPアニメを虫プロが手掛け、そのアニメに載って「ひょっこりひょうたん島」のハカセさんがOP曲を歌う、楽しい演出がなされました。未来アイテム制作は、東宝//円谷特撮用模型を手掛けた、郡司模型。
 正月特番「北極圏SOS」でも、特撮専門スタッフが特別参加による大掛りなモノで英語ナレーションとエンドロールが付けられた≪海外上映用≫として唯一現存。
 ≪未来の子供達の生活≫を描いた、米国児童文学「ゆかいなホーマー君」に触発されて、子供新聞上で連載した「アオゾラものがたり」が原作。テレビ放送時、タイトルをTV版に合わせて再販。現在、【講談社SF文庫】に再々版していつでも買えるようになっています。

 

NHK、SF人形劇の台本本を出して!!

2006年02月16日 04時37分25秒 | NHK人形劇
 今回、来年夏に横浜で開催される「世界SF大会」にちなんて、『宇宙船シリカ』『銀河少年隊』『空中都市008』いわゆる≪NHK3大SF人形劇≫に関しての話です。
 コラム写真に掲載したのは、「ひょっこりひょうたん島」の台本本の表紙です。この形態の書物を上記の作品のものも出して欲しいと思っています。実際、今から3作品の台本に関しての情報を書き出しますがこの件に関してはかなり実行可能な状態だと思われます。

【宇宙船シリカ】 
 長野県飯田市の「(竹田人形座・人形操作)竹田扇之助記念 国際糸操り人形館(竹田記念館)」に、準備稿も含め製本・合本で全話保管。
【銀河少年隊】
 第33-72話分の台本は「竹田記念館」、第1-3・15-55話分の台本&第16-92話分のアニメ絵コンテは「虫プロ」に、それぞれ保管。
【空中都市008】
 第1-80・116-165・181-190・196-210話分の台本、現存。

の、以上。
 このデータは、以前にもここで紹介した「NHK人形劇のすべて」というムックからで2003年に発行された時の時点での保存状態なので今後どうなるか、私も解りません(全くの部外者なので当たり前ですが)。でも、この3作品はかなり揃っている方です。「空中都市008」に関しては続きモノと最終回周辺の台本の紛失はかなり居たいところですし、「銀河少年隊」にいたってもカタチ的には最終回まで存在していますが後半まるまる絵コンテのみ。完全なのは、「宇宙船シリカ」のみ。
 ですから、『シリカ』『銀河少年隊』『008』の台本本を出すべきだと思います。「ひょうたん島」があるんですからここまで保存状況がいいこの3作品は文庫化し『こんな作品がNHKで放映されていた』という記録にもなりますし、私みたいに知らない世代(”読み物”として楽しめる上、3作品の原作者の別の面が見れる資料としても)からリアルタイムで見た人にも・・・・・是非とも!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



【次回】
 前々回に引き続き、川崎市に建設中の藤子F記念館関連記事とネットサーフィンでまだ新しく見つけた「ピロンの秘密」のテレビ版の映像資料に関しての報告。

NHK人形劇四作品、超短縮紹介

2006年02月10日 04時31分41秒 | NHK人形劇
 【笛吹童子】
原作:NHKラジオドラマより
人形:ひとみ座
1979、4,4-178,3,17(全220話/月ー金、15分枠)
 城主の子、菊丸、幼い頃に母と共に舟遊びしていた所を海賊に襲われ、菊丸はさらわれ中国へ。そこへで、面造りの名人に拾われ、弟子に。
 師匠の元で、菊丸は面造りの修業、10年目に師匠が悪魔の技で造り上げた鬼面を奪いにあの海賊がやってくる。切られ死に行く師匠は、際に菊丸に奪われた鬼面を封じよ、と命じる。菊丸、面を追って日本へ。
 そこで、生き別れの家族とも再会し海賊が自分の父の命と城を奪った事を知る。
 しかし、菊丸は先に鬼面を追って各地を巡る。そして、人から人へ渡り一人の妖術使いの男に取りつき彼の妹を切り捨てさせようとした所で、菊丸が持つ善の面の力によって割れてしまう。
 鬼面が割れ、海賊らからも城を取り戻すのに成功した。
 
 【紅孔雀】
原作&人形:同上
1978,4,3-79,3,16(全223話/月ー金、15分枠)
 話の舞台になる100年前、侵略するスペイン軍からアステカの宝を守る為に、神の化身・紅孔雀に化したアステカの姫とその恋人は船で日本へ。
 そして、彼らでは開けられない宝への扉の鍵をめぐって善人の代官(キリスト教牧師から、100年前に宝への鍵を預かった)の子孫達に助けられながら鍵を悪人の手から取り戻す。
 神から貰った寿命がつきてしまった、姫らの代わりに代官の子孫らが宝を手に、アステカへ。

 【プリンプリン物語】
作:石川 透
1979,4,2-82,3,19(全656話/月ー金、15分枠)
 赤ん坊の時に海に流され、15年間、港街に暮らしていたプリンプリン。TVで、身の上を言ったばかりに彼女に岡惚れして言い寄る、世界一の武器商人・ランカーから逃げつつ幼なじみの友人らと故郷を捜すプリンプリン。
 結局、里がどこかは分らないけれど訳あって身を隠している、母の手紙で励まされるプリンプリン。

 【ひげよさらば】
原作:(「ひげよさらば」より)上野 瞭
1984,4,2-85,3,18(全213話/月ー金、10分枠)
 捨てられ猫・ヨゴロウザがたどり着いた丘は、周辺で犬とねずみ、中では猫が皆、争っていた。その事態を収めようと、猫の一文字がヨゴロウザを猫達のリーダーに立てる。一文字の後ろ盾でヨゴロウザは、丘の猫達をまとめねずみとの和平を結ぶ。
 最後まで、抵抗していた犬のリーダーは猫のスパイやっていたオオグライのおもわぬ裏切りと決死の策略で命を落とす。それをきっかけに、犬達もヨゴロウザらに和平を求め、丘は平和に。

 私の一番古い記憶は、「プリンプリン物語」でした。今でこそ、再放送されていますが私は姉と共にリアルタイムで見ていました。当時、姉は8才で私は6才でした。でも、その時はすでに民放のアニメに嵌まっていました(私と同年代の人が見たのと同じだと思います)。
 いつもランカーが「プリンプリンちゃん」と追っかけているので、『随分な岡惚れぶりだなー』といつも思っていましたがムックでランカーの本当の目的(プリンプリンと結婚して、プリンセスの身分を手に入れる)を知ってビックリ。
 「ひげよさらば」は、殆ど憶えて居ませんが確か私が六年間通った中高一貫女子高の図書館で原作を見てタイトルだけ頭にこびりついていたようです。

 
 【次回】
 「宇宙船シリカ」&「ピロンの秘密」放映当時の新聞(の縮小版)から発見した情報を、楽しいコラムイラスト共に掲載。ついてに、≪やっと、起動!川崎の藤子F館≫に合わせて、【お願い!藤子F先生の『ピロンちゃん』の再評価して、館長さん!!】的内容も書きますので呆れながら待ってくださいね。

NHK人形劇「空中都市008」其ノ参

2006年02月07日 04時47分14秒 | NHK人形劇
・第三十ー三十一週
 かつて、008に武装案を立てて周辺に異端視された父を持つ、女性が先ほど008で開発された≪動物語ファイル≫を利用して動物の軍隊を造り008に復讐と支配を目論む。
 彼女によって監禁された星夫を助けに行く父。しかし、女性は誘拐していたゴリラに襲われて計画を断念。星夫らと共に海底宮殿を爆破。しかし、星夫らは水中ポールで脱出成功していた。
・第三十二週
 スキー場で、悪がき双子が野生動物を捕まえようとして、逆に自分達がオリに入ってしまい出れなくなる。星夫は管理人の老人と共に彼らを探し出すが、老人は双子の行動に怒ってほっとこうとするが星夫のとりなしで双子は助けられる。
・第三十三週
 「こども万国発明展」に出そうと、星夫、工作クラブの二人、ジュリーと月子の三者が発明品を造る。
 しかし、星夫の発明品≪背負い型ジェットロケット≫はすでに開発されていたが危険なので禁止されていた品だと、評価委員に告げられてがっがり。
・第三十六ー三十七週
 例の泥棒2人が、今度はNo・3と言う仲間を連れて、ワイズマンが「ニューイヤー祭」の為に用意した世界の宝、3つを盗む。
 またしても、星夫ら子供達によって失敗。No・3は、パトロール隊におい詰められてエアカーを爆破。
・第三十八週
 008を支配しようとする科学者、自分の娘を年が離れた電子頭脳管理センターの所長と結婚させたり新種ウィルスで008の市民を病気にさせてワクチンで直したりと、裏工作する。
・第四十ー四十一週
 No・3と例の泥棒達が今度は、008に保存されているVHSを盗んで、ある部分を消していくという、奇行し始める。
 途中、2人の泥棒、No・3に内緒で盗んだダビングカセットで星夫らに取引しようとするがNo・3にばれて逃げ出す。NO・3も結局、捕まり事の真相を話す。
 実は、消していたところ全て『ニューウラン』という物質があるところで、No・3が独占したいがための行動だった。
・第四十二週以後
 ある国の王子が、姉と共に008に逃げ込んで日本人として帰化し身を隠していたが、王子の天才的文理の才能で逆に星夫らに注目される。
 すると、王子の周辺に殺し屋の影が・・・ここで、台本切れている。

 この「008」の台本が、かなりの数、竹田人形座の『国際人形資料館』の倉庫にも保存されていなく話の途中から切れていたり、第四十二週目からの『とあるお国のお家騒動』から最終回までの台本がごっぞり無いと言う事態。
 元々、この「008」はスタッフ全体手塩にかけられない事情がありました。原作者で台本製作者・小松 右京さんと人形座の人形制作・竹田 喜之助さん両人、同時進行だった【大阪万国博】の仕事の二足わらじだったのと、「008」放映前に大当たりした英国人形劇「サンダーバード」に国産の「ひょっこりひょうたん島」となにかと比べられてしまい、せっかくの≪未来ホームドラマ≫という独特な
作風で前半はおもしろかったのにもかかわらず最後まで貫けなかったのが残念で仕方かありません。
 リアルタイムでも再放送でも、見た事がありませんがムックに載っている内容を見ているだけで面白そうだと思っていました。しかし、段々、大ヒットの日英の人形劇を意識した内容に変化していく辺りが「あーーあーー」と、ため息一つ。

 話が変わりますが、今回、コラム写真に挙げた本はこの記事書く前日、ヨコハマ・ランドマークプラザにある有隣堂で見つけて買った本です。昭和30年代のフインキを大画報で見せてくれる本ですので興味ある人は一度本屋で手にとって見てくださいね。1200円は、内容としては安い設定。

 次回は、「笛吹童子&紅孔雀」の各話を今回書いた1エピソード分の短さで内容説明。
 本当は、余り一つのネタで記事書くのは効率が悪いのですが「宇宙船シリカ」「銀河少年隊」「空中都市008」は見た事が無い私もムックの内容説明と写真資料だけ見ただけでも面白いと思っていたのでその面白さを私同様に知らない人に知らせたかったのででまかけてしまい・・。
 次回は、更に「プリンプリン物語」「ひげよさらば」もやりますので。

 全て、紹介する作品をやった後は竹田人形座三部作(「宇宙船シリカ」「銀河少年隊」「空中都市008」)だけピックアップして【来年行われる「世界SF大会inヨコハマ」に絡めるとすれば】的記事を制作する予定です。

NHK人形劇「空中都市008」其ノ弐

2006年02月04日 05時13分03秒 | NHK人形劇
・第九ー十週
 ブラジルの星夫のおばあちゃんが、突然008の星夫の家にやってくる。機械オンチで、008市内も巻き込んでのお騒がせのおばあちゃんでもブラジルに帰る時は大原一家は、別れを惜しんだ。
・第十一週
 あの泥棒が一人、008に舞い戻っていた。008のロボットを狂わせ、レーザー銃で壊しまわっていた。星夫が造ったロボットも銃でコワされてしまう。
 ところが、その泥棒、いじって調子狂わせていたロボット達に捕まって病院にかつぎこまれていた。【こころのに病有り】と、即入院。
・第十三週
 星夫と月子は、アラームロボットを新しいのにして欲しいと父に言う。
 しかし、いざとなるとやはり今のアラームロボットの方がいいと気付き、そのままに、星夫はクラブの仲間と共にアラームロボットを動けるようにした。
・第十四ー十五週
 008の改造話にしゃしゃり出たワイズマン。手始めに、食物製造工場と各家庭にパイプでつないで直接食物を送る案を出し実験したが、工場の暴走で街中食物だらけに。すぐに第二案として、ワイズマンは子供達の娯楽施設案を出し、子供達の願いを聞いて【イメージ体験機】を用意する。
 子供達は、それぞれ、夢カセットで好きな世界を楽しむが機械が故障してみんなの世界がごちゃ混ぜになってしまう。しかし、それでも子供達は大喜び。子供達の意見で、機械は採用。
・第二十四ー二十六週
 008で、シーシティ拡張工事が行われる。しかし、海底での火山噴火の兆しの現象危険と判断し全員引き払おうとすると、地元の科学者一家危険地区に入り立て篭もってしまう。
 星夫の父と星夫達が、連れ出そうとしたが事故で脱出不能に、科学者と共に全員でシーシティの土台を強化し科学者の人工水柱でシーシティを囲んで海底火山の噴火による津波からシーシティを守った。火山は新名所に。
・第二十七ー二十九週
 ワイズマンの【宇宙トレーニングセンター】は、子供に大人気。
 星夫も遊びに行くと、双子の悪がきに列の割り込みされる。センターで、双子は自分達でストッパーを外しての乗った回転イスの暴走でひどい目に合う。助けに入った、星夫は回転の勢いではじかれて大けがする。星夫が、入院している間に双子に事件の原因は星夫だとされてしまう。
 しかし、真相に気付いたジュリーは星夫のカタキとばかりに双子が回転イスに再度乗った途端に高速回転にして双子をキリキリ舞にする。
 
 その後、星夫が退院すると子供達は月へ。「地球の交流使節団」として、同行した双子の悪がき、月に行っても一向に悪さをやめないところが星夫と月の子が入った洞窟の穴迄ふさいでしまう。
 そのおりに、有毒ガスが発生してガスに当った双子は倒れてしまう。星夫らは穴が塞がれていたので無事だった。


 【次回も、「空中都市008」の内容説明です。あきずに読んでくださいね。書いている自分でさえ、呆れる長さ。「空中都市008」の後は、「笛吹童子&紅孔雀」の超短縮内容説明。なんせ、主役と悪人が二作とも同系で、キーアイテムと主役の役目とラストで、すぐ終ってしまうものだけに】

NHK人形劇「空中都市008」其ノ壱

2006年02月01日 05時05分32秒 | NHK人形劇
 【今回は、内容紹介が異常に長いので数回に分けて書きますのでご了承お願いします】

 原作:(「あおぞら市ものがたり」から)小松 左京
 人形:竹田人形座(制作:竹田 喜之助)
1969,4,7-70,4,3(全230話+特番一本/月ー金15分枠)

・第一週
 2001年の、008(日本)地区。
 ブラジルから、星夫の父が帰ってくる。
 久しぶりに、一家で遠出しようとすると職場・中央電子頭脳管理センターから「電子頭脳の様子がおかしいから見に来てくれ」という呼び出しのTELが。取った星夫は、旅行がダメにしたくないために言わずにいた。
 星夫らが旅行に出た後、008の電子頭脳の調子がますますヒドくなり都市全体、機能がマヒしてしまう。やっと、ジュリーの連絡で星夫の父は管理センターに。調査の結果、電子頭脳の合金部分に故障原因を見つける。
 全面修理の為、街の機能が全て止められた。泊り込みで修理作業する父親の為に、手作りの弁当を造り自転車で弁当を持って行く大原一家であった。
 父の職場近くの森林で、弁当広げ手漕ぎボードで楽しむ。
・第二週
 月子が、幼稚園に通うことに。
 星夫は、小学校の工作クラブの仲間と3mもあるロボットを造った。しかし、部品発注の際に、設計図の一枚を送り忘れてロボットは部品不足で暴走。ながらも、月子には従う。
 星夫と月子は、一緒にロボットを隠し大人にも隠し立てした。しかし、父親は星夫の部屋から妙なリモコンを見つけるといじってしまう。そのリモコンで、隠れていたロボットがまた動き出してしまう。結局、父に諭されて星夫は泣き泣きロボットをレーザー銃で倒す羽目に。
 その後、発注先から部品不足と知らされる。
 改めて、きっちり部品を揃えてロボット2号を造りクラブの仲間と月子と共に公園でロボットと遊ぶ。
・第三週
 いつもの月子と星夫のケンカは、今回は部屋を仕切る程こじれた。 
 しかし、台風が来た夜、月子がいないのを気付いた星夫は父と一緒になって必死に008市内を捜し回った。実は、月子はお隣さんのワイズマンの娘・ジュリーの部屋に居た。二人は、互い思う気持ちを知り、仲直り。
・第四週
 花見に来た大原一家。
 星夫は、クラブの仲間と一緒に地下に入ってしまい手違いで閉じ込められてしまう。その上、パイプのせいで大人では助けに行けない。
 建設者であるダンドン博士はとても偏屈屋。子供を助ける気が、無いので協力しない。とうとう博士の唯一の友人・ジュリーが博士が可愛がっている魚のエサをすてるというので、あわてた博士はパイプを細める方法をとりやっと星夫達は助けられる。
・第五週
 ある日、月子の友人から野花が咲く所を教えてもらい星夫と月子が見に行き、つんで帰って家庭農園に植えた。その事を、父に言うと父は「008は防疫地区だから、消毒していないモノは持ち込んじゃいけない」と注意する。植えられた野花は、係りの人によって消毒される。
 後日、父の助手に連れられて星夫と月子は008の農作工場を見学する。見学後、星夫も自分でイチゴを育てる事にした。星夫のイチゴが育った頃、苗から落ちて自生していたイチゴも育ち、自生していたイチゴの方が立派でおいしかった。
・第六週
 二人の泥棒が、配達シュートから荷をくすねていた。人々は、最初は機械の故障かと思っていたが犯罪だ、とオロオロ。
 結局、ジュリーの奇策で上着に付けられた宛先票で二人はシュートでパトロール本部へ直行。
・第七週
 月子が慣れない幼稚園生活で、体調を崩してしまう。最初、どうしたかと心配する一家だが、軽いストレスと知り安心。月子も、すぐに退院できた。
・第八週
 米国と、最新航空機開発で張り合う008の日本人博士と共同研究する星夫の父。結局、米国は実験中に大破。008も飛ぶ事は出来るが問題も山積み。
 
 次回も、「空中都市008」の内容紹介です。

NHK人形劇「銀河少年隊」

2006年01月29日 05時08分30秒 | NHK人形劇
 原案:手塚治虫
 脚本:(「宇宙船シリカ」から、継続)若林 一郎
 人形:竹田人形座(制作:竹田 喜之助) 
1963.4.7-1965.4.1(全92話/毎週日曜15分枠から、44話以後木曜25分枠へ)

・第一部(第1-43話)
 太陽が冷え出した為、ロップは太陽を復活させる方法を宇宙人に聞きに宇宙へ。
 デスという敵の妨害されつづも、金星人のアーミア・火星人のポイポイ、ダーや元デスのスパイだった変形星人も仲間にひたすら探求の旅を続ける。
 偶然にも、太陽復活方法を知るゴボスという人物を首領にした宇宙ギャング団の下っ端を捕らえる。ロップらは、方法を教わりにゴボスの所へ。ゴボスは、実は宇宙支配をたくらむ電子頭脳。ゴボスは、「太陽復活方法教えるから、地球をくれ」とロップに無理難題。当然、ロップは拒絶。拒絶されたゴボスは、ロップら全員ロケットに乗せて宇宙に流そうとするがロップらに入れ替えられたデスはそのまま宇宙に。
 ゴボスを倒そうとするロップらを止める、アーミア。彼女一人、ゴボスの元に行き愛と美についてゴボスに説く。そのかいがあって、ゴボスは善人に。
 ゴボスの願いで、アーミアがしばらく彼の側に。ゴボスの全面協力で、太陽復活に必要な物質を手に入れ、それを太陽に投入し目的を達成させた。
・第二部(第44-81話)
 ロップの育ての親が、実母がロップに会いたがっているとロップに教える。ロップは母会いたさで、すぐに渡米。
 米国で、日本人移民・ヒゲオヤジと少女科学者ミリヤに会う。途中、米国人至高主義者のテックスまで、仲間に。
 仲間と共に、実母がいるメキシコへ。着いてすぐ、母が病気で医者が呼べないペドロに医者を呼んでくれたロップにペドロは感謝し、仲間に。
 実母と会えないロップは、実母も絡む地球侵略を目論むジキリス星人の存在に気付く。実母もジキリス星人の地球侵略を妨害しようと彼らの反重力装置技術を盗み、隠れて研究していた。
 ジキリス星人との戦いの間に、彼らと敵対するケム星人とも結束。ジキリス星人科学者・ドクダミが開発した(光線に当ると、透明になる)光線銃をも利用しロップの実母が完成した反重力砲でジキリス星まで往き彼らの政府自体潰す。
 月の手先基地も地球軍に、潰されてジキリス星軍は全敗。
・第三部(第82-92話)
 ひさしぶりに、ロップの所に来たアーミアは、ロップに宇宙に散らばっている7つの宝球を集めてきて欲しいと依頼。
 ロップは、ポイポイ・ダー・アーミア・テックスに見知らぬ男も同伴させ、宇宙へ。
 しかし、その同伴者の男こそ宇宙に流されたデスで手下を使ってロップらが見つけた宝球を横取りしようと画策。
 デスはロップらに正体ばれずに同行していたが最後は自ら、宝球を奪おうとしてあやまって太陽の火に中へ。
 ロップらは最後迄、デスの正体に気付かずに地球に戻る。地球で、デスの手下の攻撃を受けるが、それをしりぞけて一応、旅の目的を達成させる。

、の以上です。
 実は73話以後は、台本無くアニメ部分の絵コンテが最終回分まで残っているしかなく記載されているムックの編集部が可能の限り書いたのを更にここで短縮した為、かなり内容的不明瞭な点はご了承お願いします。
 やはり、脚本が「宇宙船シリカ」からの継続で書かれているのが(ムックの)筋書きを読んでいるとよく分かります。其の中に、手塚大先生の人間味溢れる人物描写(第一部の、ロップの母を求める気持ちを表す【夢の回想シーン】)や戦争や人種への差別の浅ましさ、といった物まで「シリカ」的宇宙人との暖かな交流の合間を縫って描かれる、逸品。
 ただ、第二部から第三部までは少々走り過ぎな気が・・。ジキリス星人の残忍な行為(命を奪う)や、7つの宝球の奪い合いのチキチキレースと第一部の良さを消してしまうようで・・。
 
 ところで、第一部のラストはなんか同時進行でやられていたモノクロアニメ「鉄腕アトム」のラストとおなじですね。

 次回は、「空中都市008」です。

NHK人形劇「宇宙船シリカ」

2006年01月26日 04時18分34秒 | NHK人形劇
 原作:星 新一、人形:竹田人形座(製作:竹田 喜之助)/1960,9,5-1962,3,27(227話 月ー金10分枠から、129話以降月・火15分枠へ) 

・(第1-20話)「氷の星」
 救助信号を受け、救助に向かったシリカ一行が見つけたのはロボット暴走で運行不能になっていたロケット。
 救助した冒険家の案内で『氷の星』へ。シリカ号のロボットの暴走もあったが、氷の星の住人の悩み- 気温の下がり過ぎて住人どころが星全体が凍ってしまった事 -、をシリカ号の光線銃で解決。
・(第21-128話)「第一回宇宙会議」まで
 シリカ号は、そのまま”一日2時間の「いそがしい星」””住人全員、透明な「ガンマ・ビエール星」”と巡り、途中、遭難者一人、救助。彼が言う、遭難現場近くにあった星を≪宇宙基地≫に定めたシリカ一行は、早速、上官の老博士を呼び寄せ基地を建設。
 住む星を無くした宇宙旅団をいそうろうさせた為、水不足になった基地の為にシリカ号は”水探し”に。
 見つけた「水の星」で、食料の取り合いでいがみあう二国の争いに巻き込まれたが食料を大きく育つ薬を(ピロのお姉さんで、食物・植物学者の)ネリが開発。その結果、いがみ合っていた二人の王も大喜び、和平に。
 平和になった「水の星」から水を補充できると今度は未知の星からの救助信号。行くと、そこの星も”食糧問題”。植物の根を食べて枯らしてしまう”アリモグラ”の退治で解決。そして、基地でいそうろうしていた宇宙旅団もシリカ一行が偶然見つけた”酸の海”のある星に移る事になった。
 ”一度、交流あった星々の人を基地に呼んでお互いの交流を深め合おう”と言う事で、尋ねた星を再度、シリカ号で巡り基地で各星と基地一同で交流会を催す。
・(第129-227回)「ラストへ」
 更なる航路を捜しに、改造ほどこされたシリカ号。
 ”金属人間の「黒い星」””小鳥が住人「ことりの星」””下ばかり見るカメの「カメ星」””「巨人の星」””化けタヌキの「トヌキ星」””なんでも自動化「オートメ星」””3万年も冬眠していた「モーラ星」””台風のような「ごむまり星(存在自体、危険だったので少年科学者のピロの造ったミサイルで破壊)」””映画村の「アルファ星」””催眠術で市民を操る大統領が居る「ユーる星」””ピロと(ピロの愛犬で宇宙犬の)ピスが怪獣?!「小人星」”と、航路を広めている間、先に造った航路に定期船を就航させ交流会の「宇宙会議」も二度、開かれた。
 三度目の交流会の後、ピロは一旦、地球に戻り大学へ。ネリは、シリカ号の艦長と婚約・・。

 と、「宇宙船シリカ」は割と現実的な形で終って居ますがやはり、NHKらしい夢とコミカルな話が多いと思います。ここ時点ですでに、話の隠れた部分で文明批判や戦争の愚かさといった辛らつな描写が各星のエピソードに含まれて居る感が・・。

 前回と今回のコラムイラストで掲載した、『チロリン村に「宇宙船シリカ」がゲスト出演』のもいれときます。

≪特番≫「チロリン村にシリカ号現れる(1960,12,30OA分)」
 故障で、畑に不時着したシリカ号。ピロとピスが、周辺を調査に出た時にトン、クル、ビーの三人に会い仲良しに。その三人をシリカ号の内部を案内し食事会に招く・・。
 よく考えると、とんでもない組み合わせですね、NHKさん・・・。一番気になるのはどちらのファンも、「なんだこりゃ」と思ったでしょうね。きっと、この特番の知らせは「チロリン村」「シリカ」両方の年末放送締めの番組後に出たと思いますが両方のファン、それでこけたでしょうね。
 このブログ読んで、リアルタイムでこの≪特番≫見た人いましたらその時の感想を【コメント欄】にいれていって下さい・・・無理かな・・。


【次回予告】
 手塚大先生の、「銀河少年隊」。

次回から、NHK人形劇

2006年01月23日 03時47分08秒 | NHK人形劇
 前回掲載した、新聞記事からの「ピロンの秘密」の写真資料を見つけた同じ【横浜市市立中央図書館】でコラム写真にも挙げた2003年に発刊されたムックも見つけて借りて見ましたら、人形劇の全作品が写真資料と共に全制作スタッフ&ストーリーが掲載されて居ました。
 そういう訳で、『ピロンの秘密』と並行で調査していた【NHK人形劇】に関して次回からそのムックから幻の作品をピックアップしてストーリーもさらにダイジェストに掲載します。

 次回は、星 真一・原作国産SF人形劇初代『宇宙船シリカ』と一度だけゲスト出演した『チロリン村とくるみの木』のエピソード紹介。