-続き
●〔技能五輪全国大会,アニメーター職も実施(アニメアニメ-2008,2/12)〕
『第45回技能五輪全国大会(中央職業能力開発協会:主催)in千葉は,どれも学習や訓練によって得られる-機械・精密機械組立から,西洋料理/広告美術/情報技能など高度専門職が40数種に及ぶ。
2005年の第43回山口大会から,アニメーター職種が加えられている。実際の競技時間は6時間に及び
-背景画から動きをつけるまで,課題の理解力/演技と動きの的確さ/キャラを描く画力/作業スピード/演技力/完成度など
で総合評価』
●〔日本動画協会推奨(すいしょう)レイアウト規格(アニメアニメ-2008.2/26)〕
『レイアウトは,絵コンテのカットごと具体的に絵にする際に使われる用紙。これにより,構図とキャラは位置などが決まりそこから原画/背景原画+動画/背景が制作される。
しかし,レイアウト用紙規格が製作所によって異なる。一作品を何ヶ所で共同制作する場合や,フリーのアニメーターが作品ごとに使い分けるなどの作業が必要になる。また,用紙の違いによる作業上の違和感も発生しているため動画協会は用紙規格推奨モデルを提示する事で,制作現場における業務の効率化を目指す。
推奨規格を利用する事で,
作業効率化/ミス+用紙発注の労力・単価・納期の,軽減/新たにレイアウト用紙を導入する会社の目安
などの,効果が期待される』
●〔東大創立130周年記念事業公開討論会:アニメがみる未来(アニメアニメ-2008,3/15)〕
『3月8日,東大経済学研究科棟で行われた。
◎アニメは子供に未来を見せる◎
東大大学院工学系研究科築学専攻助教授/現トルコ人初宇宙飛行士候補であるセルカン氏の,【インフラフリーが拓く未来と技術】と題した講演を行った。このインフラフリーとは-天変地異などでエネルギー/食料/水が遮断された場合,自給自足できるシステムの事。ゴミとして出されたものを循環させ,エネルギーを作り出す事を研究している。
セルカン氏は,未来像としてロボット技術は多くの国で挙がるが,人間との調和を連想するのは日本独自の世界観である,という。過去に科学技術が戦争に使われた例を挙げ,〝科学者は開発だけが目的ではなく,何のために使うのかという視野を持って研究しなくてはならない”と,強調。
そして,4月放送開始アニメ『RD洗脳調査室』の未来考証監修も担当。アニメは子供に未来を見せ教育を行う側面から,学者として非常に興味深い経験であったと語った。
◎『RD』はアニメと科学の共同実現◎
続いて【アニメと科学技術が交錯する未来】をテーマに,先のセルカン氏から東大大学院情報学環准教授/科学技術振興機構研究員/評論家/『RD』の監督とシリーズ構成の2人/ウィルコム執行役員副社長,といった顔触れ。
80分枠で,『RD』を軸に未来技術全般に話が及ぶ-
セルカン氏「大学では近未来しか研究できないので,50年後の世界をアニメスタッフ達と一緒に考える機会が得られて,大変勉強になった」
シリーズ構成/シナリオ担当「未来を描くのに環境というテーマは外せないので,人工島という舞台で新たなネットワーク社会での探偵物語を進めていく」-老人と若者の交流をもう一つの軸に捉え,環境と技術のバランスが崩れ始めた処で社会への振り返しが起きたり,人間の根元的な処を描図もあるようだ。
監督「演出とは,人間の価値観をどう捉えるか」-と,作品作りの肝に触れる。世界/人間観も大事なものはバランス感覚,未来技術を描くにしても人が健全に生きられる〝気持ちの良い”ものが何なのかを考えるのが,重要だという。
今回は,水が鍵になっておりシンプルで根元的物質をテーマに描く。表面的には人間ドラマを描くが,裏テーマはシンプルで永遠不滅なものを盛り込み,〝気持ちの良い”作品にするという自信を覗かせた』
◎第8部:アニメ本家・米国の巻き返し◎
●〔米国製ANIME(アニメアニメ-2005,8/28)〕
『NYタイムズによれば,アニメ番組導入に背を向けていた米子供向けチャンネル・ニッケルオデオンがそれで大成功を収めている,との事。
これまではカートゥーン/FOXが,日本アニメ導入で大成功を収めてきた。一方,ニッケルはアニメが自局の視聴者にとっては大人向け過ぎると見合わせて来た。ニッケルは,『スポンジボブ』のような万人向けカートゥーン(米国産アニメ)を得意とするが,今回は6~11歳に大人気ある米国産アニメを制作。
キャラデザインは一昔のディズニー風,話も単純でヒーローが悪者をやっつけるというもの-制作側は,〝これは,アジアから影響を受けたカートゥーン”とは言ってはいるが・・・』
-続く
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